先のエシカルフードナイトでは、嬉しい出会いがいくつかあった。その一つが、島村可奈 さんとの再会だ。
「やまけんさん!」と声を掛けてくれた可愛らしい女性、でもどこで会ったっけ!?
「わたし、エコール辻国立で開催された『料理人のための食材研究会』のダイコン編に参加した者です。しかもわたし、やまけんさんと同じ自由の森学園の卒業生です!」
あーーーーーーーーーっ あの時の!!!!!
■2007年1月 2日
第一回「料理人のための食材研究会」 大根研究編 開催します。
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2007/01/1166.html
なんてこった、18年ぶりに会った彼女は、パティシエとして独立し、フランスへ修業に行き、そして向こうで出会ったパートナーと一緒に、表参道でスイーツ店を開いているというのだ。
「やまけんさんのブログを見て、奥様がカゼインとグルテンのアレルギーだと読みまして、ぜひ私どもが造っているスイーツを食べていただきたいと思って持って来たんです。」と!
なんと、事前に主催のニルヴァーナニューヨークにお願いして、冷蔵庫で冷やしてもらっているという。そこまで心配りをして持って来てくれたなんて、ちょっと目頭が熱くなる、、、
それにしても表参道にアトリエ兼ショップ兼カフェを持てるなんて、そうとうなものだと感心。調べてみたら、、、ハンパじゃない!
グルテンフリー以外にもアレルゲンへの配慮、ヴィーガンなど、さまざまなテーマでのスイーツを発信している。そう、妻がアレルギーの症状を呈してからというもの、この世にはあるものを食べたくても食べられないという不幸に見舞われる人が居るということを、僕もようやく識った。
スイーツについてもこの苦しみは大きい。ケーキを食べたいけど、ちまたのアレルゲン除去ケーキで、おいしいと思えるものは本当に少ないようだ。もうこれは、小麦や乳製品、甘味料などに対するアレルギーや症状がない人には理解できない苦しみなのだ。そこにちゃんとしたパティシエがフォーカスして挑むというのは、素晴らしいことだと思う。
さて、家に帰宅すると妻はもう寝ていたが、こっそり一つ(半分ね)たべちゃおうと開封。3つも素敵なスイーツが入っている中から、ケーキタイプのものを。
この間、まったく彼女のお店に関する基礎知識を入れずになんだけど、、、
えええっこれが本当にグルテンフリー!? とおどろくブレッド感。ファサァっとした、ザックリ焼いたケーキのあの感じがある。そして口に運んでまたビックリ。
おいしい! これってキャロットケーキだな。店舗ウェブを観たらあった、にんじんとくるみがタップリ入った、しっとりキャロットケーキとのこと。まさにそんな感じなのだが、これがグルテンフリーなの!?とちょっと驚いてしまう。しっかり粉を食べたぁ という食べ応えを感じるのだ。どうやってつくっているんだろう。
翌朝、妻と残りの二つを開封。ひとつはライチ&シトラスというムースタイプ。
ライチにピンクグレープフルーツやレモンを合わせた爽やかなムース。これも乳製品や動物性食品を一切使っていない。
そしてリッチピスタチオ。とろけるピスタチオソースにサクサクのクロッカン生地、ラカンカで甘味をつけたピスタチオつくしのムース。
うん、ピスタチオ好きはこれ、最高でしょう! ナッツの青い香りにコク、そしてラカンカの甘味が穏やかに効いている。
3つともとてもおいしい。これは表参道に行くしかないな!そして、店舗メニューにあるプラントベースショートケーキを、デーツラテと一緒に食べてみたい。
それぞれの裏面表示をみると、その複雑さに試行錯誤の加減をみてとれる。
島村ピコ可奈さん、本当にごちそうさま。今度は表参道で会いましょう。いや、会いに行きます。