えだもんこと、料理研究家の枝元なほみさんが亡くなった。最近、出てこないな、、、と心配ではあったのだ。あの本当に可愛い笑顔をみられないのは、とても残念で、悲しい。
えだもんとは、NHKきょうの料理テキストで一緒に連載をしていた。S&Bさんの企画ページで、見開き2ページの右側である食材の解説記事を僕が書き、左ページでその食材のレシピを、えだもんが担当するというものだ。えだもんはもうその頃は料理界のスターの一人で、僕は「あのえだもんとご一緒できる!」と嬉しくて仕方がなかった。といっても、原稿を書く際に打合せをするということはなくて、僕は自分で撮影した写真と原稿を提出、えだもんのほうは自宅兼スタジオでNHKとS&Bの方々と料理撮影という感じ。しかし、ごくたま~にだが「やまけんさんもご一緒にいかが」と声をかけていただき、二の橋にあるえだもん家にお邪魔させていただいた。そうすると当然、撮影した料理や「あれもおいしいから食べよう!」とえだもんがその場で作ってくれるいろんな料理を愉しませていただいた!
僕が感動したのは写真に写っているらっきょう醤油。生のトウモロコシの身をほぐして炊き込みごはんにしたものに、「これをかけると最高なのよ!」と生のらっきょうを刻んで割り醤油に漬けたものをかけまわす。こいつが最高級においしくて、僕は何杯かおかわりしたものだ。後に、瓶詰め商品になったのが写真のものである。
えだもん自身が極度のくいしんぼうで、それもどちらかというと男性的な(ジェンダースミマセン)好みをもつ食いしん坊であり、その食べたいものを自分で体現してしまう能力を持った、稀有な料理研究家であったと思う。
えだもんはそれだけでなく、義に燃える人だった。原発問題や社会の色んな問題に対して、燃えて立ち向かっていた。
「やまけん、ヤマイモを栽培する際に出るむかごが無駄になってるでしょう?あれをなんとかしたいから手伝って!」
と「チームむかご」を結成し、全国のヤマイモ系イモの産地でむかごを助けたいと活動をしていた。規格外人参のドレッシングを作る手伝いをして、僕自身が関与したブランド「佳い食」で販売させてもらったこともある。実は色んなことをご一緒させてもらった。今となっては本当にいい思い出だ。
それにしてもチャーミングな人だった。僕より年上だけど、可愛いとはこの人のことを言うのだなと、常々思っていた。またその笑顔に逢いたかったよ。枝元さん、天国でもおいしいもの食べてね。