やまけんの出張食い倒れ日記

NHK第一ラジオ「マイあさ!」の全国食べ物うまいものにて、大津愛梨がそだてたくまもとあか牛のお肉を紹介。最近の僕の食べ方は、牛肉はよく焼きで、塩のみでいただくのが旨い!

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NHKラジオで「全国食べものうまいもの」というコーナーを担当している。毎週日曜日の早朝5:33あたりから9分間程度の短いコーナーだが、なんとこの朝早い時間に全国で12万人もの聴取者(リスナーのことだ)がいる。地方で取材や講演にいくと「あれ、あなたの声、聴いたことが、、、ラジオ出てる?」と言われる率高し。ラジオはまだまだ生きたメディアなのである。

NHKのMCお二人と僕の掛け合いでやっていくこのコーナー、2015年4月から始まったので、もうすこしで10年だ!

NHKラジオでのレギュラーは2度目で、以前はビュッフェ131というコーナーで食材調達人ということをやっていた。そしてこの全国食べ物うまいものでは、当初は調達した食材をNHK局内の狭い給湯室で、なんと僕が料理をしてMCに食べさせていた。食レポはMCのお二人。

でも、コロナから、局のスタジオに外部からゲストが入るのが大変になってしまった。しかも給湯室での料理が禁止に。そこでリモートで収録することになったのだが「じゃあ、こっちで食材を用意して、僕が食べて感想言うね」ということになって、食レポを僕が行うスタイルになった。

正直、食材調達から調理までやって、食レポもやるというのは大変なんだけど、もともとが食レポ屋さんだからなあ~(笑)こちらの方がやりやすい。

さて、こないだの日曜日に取り上げたのが、くまもとあか牛。和牛の一種である褐毛和種(あかげわしゅ、と読む。正式にはかつもうわしゅ、とは読みません。)の熊本系だ。僕はくまもとあか牛の中でも、阿蘇で育てられているものが好きなのだが、今回の生産者は大津愛梨さんのもの。

大津愛梨は僕にとっては慶應SFCの後輩にあたる。が、在学中は交流はとくになかった。卒業後、彼女は当時のパートナーである耕太さんと一緒にドイツ留学。環境教育の先進国であるドイツで磨かれて、二人は帰国し、耕太さんの故郷である熊本で、親戚の農地で就農。O2(おおつ)ファームという屋号で稲作をメインに繁殖牛を20頭ほど育てている。そのすばらしい農業については、ぜひラジオの聞き逃し配信を聴いていただきたい。

■マイあさ!「全国食べものうまいもの」2月8日の朝5時台を再生し、スライダーを半分よりちょっとあとに持っていって、聴いて下さい。
https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=J8792PY43V_072025-02-11 220222

でね、大津家のあか牛肉、なかなかすばらしい。

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大津家で育ててきた経産牛を、肥育農家である叔父さんが仕上げた個体をスライス肉にしたという。「センパイ、食べてみて!」と送ってきてくれた肉を丁寧に冷蔵庫解凍すると、いい感じにサシが入っている。繁殖段階では南阿蘇で放牧し、粗飼料を食べさせているが、叔父さんの肥育牧場では配合も食べさせているようだ。ド赤身のあか牛もおいしいが、こうした程よいサシが入っているあか牛にくもまたおいしいはず。

こうした肉を食べるとき、我が家ではだいぶ食べ方が変わってきた。昔なら、僕は個性の強い醤油ベースのタレで食べるのが大好きだったが、ここのところは塩のみで食べている。胡椒はほぼ振らないで、塩のみ。牛肉はそれだけでおいしい素材なのだから。

しかもごらんの通り「よく焼き」です。

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あのですね、「焼きすぎたらもったいない」と反射的にいうヤツが多いけど、生肉たべたかったらどうぞ生々で食べてください。肉にもよるけど、おれはしっかり焼き目つけた方がおいしいと思うよ。

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イギリスはロンドンの人気ステーキハウス「ホークスモア」で、接客の女の子が「肉の焼き方は?」と聴いてきたので「ミディアムレア」と答えたときの笑いながら「チッチッチ」という反応が忘れられない。「ウェルダンじゃないとダメよ」と言われてマジかよと思ったが、運ばれてきたウェルダン肉の旨かったこと、、、

もちろん生肉のおいしさは別のものなのだけれども(フランスやイタリアにいけば喜んで合法でバンバン生肉を食べます)、なんでもレアという風潮は愚かしい。

大津家のくまもとあか牛、塩のみでばっちりおいしい。阿蘇の粗飼料をベースに、穀物も食べているのだろうコックリした味わいがごはんを呼び込んで貯まらないのだ。

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でさあ、君、いくらで売ってるのさ、と聴いてたまげてしまった。なんとすき焼き用スライス肉500gが3000円(税・送料別)だと。

あのねえ、くまもとあか牛は和牛なのですよ、和牛!

100g千円以上で売るべきでしょう。500g3000円じゃあ、100gあたり600円というバーゲンプライスに過ぎる。それなのに在庫を抱えちゃっているそうだ。 なにやってんの! 右舷弾幕薄いぞ!
先の聞き逃し配信を聴いてくれればわかるとおり、このあか牛肉を買うことはしっかり阿蘇の草原という農業遺産を守ることに繋がる。ぜひお買い求めください。下記、O2ファームのメニュー右端のcontact欄からメールなどでお申し込みください。

■O2Farm
https://o2farm.net/
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大津愛梨&耕太夫妻、できすぎた後輩に、いつも尊敬しています。阿蘇の景観と自然を守る農業、これからも頑張ってください! 応援してます。