先日、香川県のクライアント先に行った際、スペシャルな夜の席を用意していただいた。それはクライアントの社長さんの「別宅」! といっても怪しい別宅ではない。丸亀市内のとあるビルの2階、居酒屋だったところを買い取って、そこを自分で料理しもてなしができるスペースにしてしまったのだ。その社長さん、釣りが名人級で「わたしの獲物は鯛なんですけどね、やまけんさんにも食べさせたいなあ」といつも仰っているのだが、まだ実現はしていない(涙)その釣果を社員さんや取引先の方を集めてふるまっているのだそうだ。
そこで出していただいたのがナスのたたきだ。といっても関東などではこれはナスの南蛮漬け等に区分されるのかもしれないが、、、切ったナスを油で揚げて、その上に薬味類をこれでもか!と盛り上げて、そこにポン酢をかけていただく。ナスは四国では長ナスなど独自の品種が旺盛に生産されているので、これをおいしく食べるための文化が強固に築かれている。これがむちゃくちゃおいしかったので、ラジオ収録用に自分でもトライしたのが写真の料理である。
香川に敬意を表して、千両ナスではなく長ナス系統を購入(ただし高知県産でした)。太白胡麻油で揚げるという贅沢な油使い。
ナスの油の揚げ加減はちょっと難しい。こんがり色づくまで揚げてしまうと、やや内部の水分が失われてしまう。かといって、サッと揚げただけだと、トロリとあまい果肉を味わえないことがある。今回はやや色づくまで揚げてみました。
薬味は紫玉ねぎ、ミョウガ、大葉の千切り、九条ネギ。社長さんの一皿にはニンニクみじん切りも乗っていたのだけれども、この日は人に会う予定もあったのでそこはナシに。でも、乗せといたらもっと旨かったなぁ!
重要なのはポン酢のセレクト。この日は高知県地産外商公社の高橋君がお薦めの、さめうらフーズが製造したゆず香るポン酢。ゆずの香りがブンと立って、酸味も心地よく効いておいしいポン酢でした。
秋なすがこれからなので、なすタタキ、まだまだシーズンは続きますな。台風やかんばつ等で規格外品が多々出てしまっているだろうけど、産地さんよろしくお願いします。