やまけんの出張食い倒れ日記

メゾンジブレー江森さんと往く新潟・上越市スイーツ創造の旅! 2月10日、上越で素敵なスイーツイベントが開催されます!


新潟県は上越・中越・下越と地域・文化が分かれている。あまり新潟に行かない人にはわからないかもしれないが、これがまた逆転現象があって、南北でみると、県庁所在地である新潟市を抱える下越地方がいちばん北に在って、上越地方がいちばん南となっている。これは昔、越後国と呼ばれていた時代に、当時の朝廷があった京都に近い方から上中下とつけたからだ。

この上中下越の中で僕が比較的足を運んできたのが中越の長岡市周辺、次いで下越の新潟市周辺だが、いちばん訪問頻度が少ないのが上越だった。

むかしむかしのこと、週刊アスキーに連載していた「旅三昧」の上越編というのをやろうということで、お世話になったのが地元新聞である上越タイムズ社。水先案内を務めていただいたのだが、じつに最高の旅だった!

■雪景色の中、新潟・上越を訪ねている! - やまけんの出張食い倒れ日記
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2006/12/1150.html

そのご縁があってか、上越で2月に開催されるスイーツイベントのコーディネートをご依頼いただいた。この素敵なイベントにアサインしたのが、スイーツ王子ことメゾンジブレーの江森宏之さん!



ということで、江森さんが上越の食材で作ったスイーツを、、、なんと無償で食べられる(100名様限定)!というイベントです。上越市周辺の方はぜひぜひ足をお運びいただきたい。

まずは江森さんに上越の素材を観てもらわねば、、、ということで、行って来ました雪の上越。


まずはお昼ご飯を、百年以上つづく料亭・うきよにて!




いま、上越タイムズの会長である大島さんが奔走して、100年以上の伝統ある料亭のネットワークを造り、文化を存続させるための活動をしているそうだ。うん、これからインバウンドがじゃんじゃん来る中、日本の重要なコンテンツである料亭を残していかないといけないよね!

そして訪れたのが、上越でイチゴを栽培する「苺の花ことば」の髙橋さんだ。


愛知からご妻君のいる上越に移住し、脱サラで専業農家をはじめた髙橋さんの農場では、地元品種である越後姫と、桃のような香りがする桃薫(とうくん)を栽培している。



栽培は高設ベンチで、温度湿度などは各種デジタル制御をしてIoT化している。


越後姫のクラウンがバイーンとデカく、健康そうな印象。一房で1本の蔓に仕立てて伸ばしているそうだ。






さっそくいただいた江森シェフ。

「うわ、越後姫は何度かいただいて食べているんですが、正直いい印象ではなかったんです。でも、これは香りがよくておいしい。印象が塗り変わりました!」


桃薫のほ場もチェック。やはりあの甘い甘い香りが魅力的な品種だ。    



じつはこの日、江森シェフにはタルトの生地とクリーム等をご持参いただいてきた。



そう、ここでイチゴタルトを試作してしまおうという趣向!




生産者の高橋さんも「いやーーー 観に来るってだけかと思ってたから、、、すごい展開だな、、、」と(笑)



完成!


さっそく生産者さんに食べていただきます。



江森さんの菓子のすばらしいところは、あくまで果実と合わせて美味しくなるように、タルト生地もカスタードも、ソース類もチューニングしているところ。越後姫の香りと甘さがしっかり引き出されて、口の中でタルトとクリームと一緒に噛んでいるうちに、全体がまとまってすばらしい一体感に昇華していく。最高においしい!


高橋さん、ありがとう。

次に向かったのが、おなじ上越市でイチゴ生産をする渡辺農場さん。



渡辺農園は3代続く農家さんだ。いまはイチゴ栽培に注力して、市場には出荷せず、自力での販売でほぼ売り切っているという。


こちらも越後姫を高設ベンチで栽培。IoTを駆使して各種数値をしっかりみながら管理しているのは、高橋さんと共通している。




こちらの越後姫もおいしい! 酸をださないような管理をしているようで、優しい甘さが前面に出て、スッキリ切れていく印象だ。おいしい!



ここでも江森シェフの試作が始まる!




渡辺さんも「えーーー これはスゴい、、、」とジッと見つめる、、、




できました~!




なんとここで、渡辺さんのお子様が今日、誕生日であることが判明!

「じゃあ、試食はしないで、これ食べていただきましょうよ。」

と、江森さんの粋な計らい!


このタルトは渡辺家用にパックされたのでした!


そのあとは、ジェラートの素材にすべく、岩の原葡萄園へワインを試飲しにうかがった。








うん、これだ!とシェフが選んだのはマスカットベリーAの2017年もの。それと同じ品種のジュースを、ジェラートにかけるという。


なお、ジェラートはなんと、「100名限定スイーツを食べられなかった方にも持って帰っていただくため」にサービスで作るという! うれしいじゃないですかあ。

上越でそんな旅をして参りました。

江森さん、いまどんなスイーツに仕上げるか思案中です。乞うご期待! 新潟の皆さん、2月10日(土)は上越に足を運びませんか?