やまけんの出張食い倒れ日記

忘年会第一弾は、久しぶりの牛込神楽坂カルネヤ! やっぱり旨いぜ、いま信頼できるエイジドビーフを集めて食べて満喫した!


2023年ももう終わるのですねえ、、、 今年はようやくオンラインではない、人と面と向かった忘年会ができそうな雰囲気。12月に入って、まずはうちが事務局を運営している、青果物流通研究会の忘年会的な懇親会をカルネヤでやることにした。いつもは手近な店で、手頃な価格で行っているのだけれども、「せっかくやまけんが事務局をしているんだから、少し値段が張ったとしても、おいしいものを食べたい!」という声が大きくなったのだ。でも、、、どんくらいの値段まで大丈夫なの?とヒヤヒヤしつつ店を選んでいるところ。

そんな中、某幹事が「次回は肉を食べたいです!」と言うので、切り札の一つを出すことにした。カルネヤである。

ドライエイジドビーフの流行のきざしは2009年あたりからだったと思う。まだその頃は業界内で「日本でもできるらしいよ」「あそこのはおいしいね」というヒソヒソ声が聞かれたような段階だ。その頃から、カルネヤはエイジドビーフの研究を独自にしていた。シェフとして高山君が立っていた頃だが、後年、彼は「いろいろ自分で熟成の実験をやったんですけど、数百万円分腐らせましたね~。ですから、信頼できる業者さんにお任せすることにしたんです」とカラカラと笑いながら話してくれたものだ。

そして、ドライエイジングビーフ普及協会にも加入、委員となった僕も一緒にNYドライエイジドビーフ視察ツアーに行った。以来、協会のイベントをカルネヤ、またはさの萬さんと共同で西麻布に立ち上げた「カルネヤサノマンズ」で実施することが多かった。カルネヤサノマンズは惜しまれつつ閉店したが、その爪痕はシーンにクッキリ残っている。なんといってもカルネヤの卒業生には、西江於福「ムーグルモン」中森君、代々木上原「クインディ」のオーナーである塩原君もいるのだから。

ということで、、、


カルネヤ、満杯!

なお、高山いさ巳君は現在、新宿「ナスキロ」に詰めていて、この「カルネヤ」はホールの塚本マネージャーと、厨房は長沼シェフに任されている。


長沼君、あまり器用に話す人ではないが、実直、そして料理センスは高山クン直系だけあって素晴らしい!

 

☆前菜 〇洋梨とモッツァレラのカプレーゼ仕立て


〇大山鶏のよだれ鶏仕立て


〇山形豚の香草ペースト詰めロースト『アリスタ』


もうね、この辺で「これホントに前菜!? むちゃくちゃおいしいし、かなりお腹がいっぱいになるんだけど!」

という声が(笑)

はい、はい、そうですよね。でもね、今回のメインは三種のドライエイジドビーフ食べくらべなんですよ!

☆メインディッシュ

〇熟成牛のステーキ食べ比べ


左から大阪のフェリア【黒毛和牛シンシン】、真ん中が千葉のマルヨシ商事【短角牛のサーロイン】、右が静岡のさの萬【ホルスタインのサーロイン】三種盛りだ!

西のフェリアは、大阪は長居にある孤高の名店「又三郎」の荒井さんに師事し、その後、大阪の卸売市場内に渡辺さんが開いた熟成肉専門店だ。やはりここには、黒毛どまんなかをやっていただいた。シンシンなので穏やかな脂質、熟成香はそれほどどぎつくなく、おいしい。

マルヨシ商事は僕の短角牛や土佐あかうしを熟成してくれてきた仲間なので、覚えている方も多いだろう。社長の平井くんによる熟成はもはやNYの名店とそれほどかわらないレベルだ。この短角牛のエイジドビーフ、元・農林水産省の塩川白良さんが「これは素晴らしいですよ、、、」と感動してくださっていた。

そして、さの萬さんのホルスタイン。おそらくは栃木の前田牧場のホルスだろうか。安定のおいしさ、複雑な香りとうま味である。いくつかの業者がドライエイジングに手を出して、まあまあそれなりのものを造ることに成功しているが、食べくらべてみると単調な味わいのものに出会うことが多い。やはり、熟成過程で使用する微生物の種類によるものではないかと思う。佐野さんのところは複数の微生物を特定して使用しているので、味わいの複雑みが一段高い位置にあると思うのだ。

いや、旨い!


さて、しかしここで終わりではないのである、、、

〇熟成牛のパレルモ風カツレツ

・マルヨシ【短角サーロイン】


出ました、カルネヤ最大の料理発明といえばこれではないだろうか。煮干しバターの発明もすばらしいけど、やっぱりこのドライエイジドビーフのカツレツこそ、最高中の最高な熟成肉料理といえるだろう。そして、マルヨシ短角との相性も抜群である。衣にはチーズが入り、揚げるのではなく揚げ焼き。エイジドビーフの香りと味わいにカリッとした衣の旨さもあいまって、最高の口福である!

で、〆、、、

☆パスタ

・カチョエペペ 


やっぱ カルネヤのカチョエペペは旨いんだよね~! わたしは大盛でいただきました。

まあしかし他のみんなはそろそろ満腹だろうと思ったら、、、

「もうひとつパスタがあるのですが、食べられる方は、、、」と聞いた塚本君に、ほぼみんなが手を上げた!

・カルネヤ特製ミートソース


いわゆるスーゴ・デ・カルネ。実に旨い! こればっかりは、本当に肉の煮汁を麺に吸わせたのが旨い。なんなら、肉なしでも旨かったかもと言うくらいにしみしみであった!

☆デザート

 ・ティラミス


いやもう 長沼君、ブラボー。塚本君、ナイスサービス!

堪能しました。

たまには外食、しましょうね、、、というのを改めて思った次第!

ちなみに忘年会、あまり予定が入ってません。もし最終週でいい企画あったらお声がけくださいませ~