さて、実は今回巡っているところは、僕に関してはすでに溝口さんに誘っていただき行ったことがあるところばかりなのだが、一箇所だけ未踏の地があった。それが服部製糖所。阿波和三盆を製造する製糖所だ。以前、この辺りに来たときは休業日で、サトウキビ畑だけを観て帰ったのであった。そのときの感想は「なんか細いサトウキビだなあ、肥料足りてる？」と思ったものだが、それは大きな認識違いだった。というのも、阿波和三盆の最大の特徴は原料となるサトウキビにあり、「竹糖（たけとう、またはちくとうと読むことも）」という在来種を使用する。これが、沖縄や鹿児島の離島で生産されているサトウキビより細めのものなのだ。お恥ずかしい、、、
ということで、今回はその和三盆を製造する服部製糖所へ。
この、田舎のおばあちゃんの家に遊びに来たよ！というかんじの伝統的な民家が、服部製糖所。シーズンになるとこの奧で製糖作業がなされる。もちろんいまはシーズンオフ。
「誰も居ないなあ、おそらく直売のスイーツショップがあるので、そちらにいらっしゃると思う」
ということで、和三盆で造られたスイーツが並ぶBON COFFRETへ。
店内には和三盆の干菓子やスイーツ、立方体の映えるシュークリームやソフトクリームなどがあって、客が絶えない！
もちろん、シュークリームもソフトクリームもいただきました。
ソフトクリームは、純粋な和三盆と糖蜜味のミックス。
ミックスで正解！ 和三盆味はスッキリしていて、そこに糖蜜のコクのある味わいが混ざると最強だ。
シュークリームもバニラビーンズいっぱいでカスタードが実においしい。周りの粉糖も和三盆だと思うので、指に突いたのをぺろぺろしちゃった。
このボン・コフレは服部製糖所とは別会社にしているそうで、服部家の次男であるこうきさんが代表を務めている。ちなみに服部製糖所の代表は長男さんが継いでいる。
樋口くん、ずっと和三盆について訊きたかったようで、いろいろとコアな質問をしていた！
その横で、米屋・秋沢毬衣ちゃんがソフトクリームに感動。「おいし～い！」
いやほんとうに、感動しましたね。
これまで「原材料」だったものをつくっていたメーカーが、どんどん自分達の商品の価値を拡張するため、ショップや食品をつくってブランド化をしていく。こうした流れは続くだろうし、価値あるモノを作っているならやったほうがいい。
服部製糖所、いつか製糖風景を撮影させていただきたいなあ。
ご馳走様でした！