過日の石垣島出張のエントリで、島の篤農家である平良さんの畑にいって、糖度が高い新しい品種であるサンドルチェをいただいた話を書いた。その後、NHKラジオの僕のコーナーで紹介することになって、JAさんから送っていただいたのだが、、、サンドルチェを送っていただけるのかと思いきや、4品種×2玉ずつ送って下さって、しばらくうちの事務所はパイナップルのむせかえるような甘い香りでいっぱいになったのであった!
国産パインの品種に詳しい人なら観ただけでわかるだろうか。左からゴールドバレル、ホワイトココ、サンドルチェ、ジュワリーだ。この中で伝統的な品種はジュワリー。ハワイ種とも呼ばれている。ゴールドバレルは2006年に沖縄で育種されたている。この二つをとっても、輸入パインの味とは段違いのおいしさである。それはそうだ、しっかり一番おいしい時期に収穫した物を、劣化する間も無く手に入れているのだから。
しかし、国産パイナップルの世界でも、産地の試験研究機関が頑張って、新しい魅力的な品種を開発している。なかでもコロナ禍のちょっと前となる2017年に育種されたサンドルチェ、そしてつい昨年にデビューしたばかりのホワイトココに注目が集まっている。
手前の長細いのがサンドルチェ、奥のズングリしたのがホワイトココだ。
送られてきたサンドルチェを割って食べてみると、島で食べた時よりまた甘! 思わず糖度計で計ってみると、、、通常のパイナップルの糖度が15度前後であるところ、このサンドルチェはなんと20度! 甘いはずだ、、、
そして、もう一つ感動したのはホワイトココ。そのネーミングのホワイトというのは、下記の写真をみればわかる。
手前の白い果肉が美しいのがホワイトココだ。
そしてこれを食べると「えっ!?」と驚くこと、間違いない。 その名のとおり、ココナッツのミルキーで甘いラクトン様の芳香が立ちのぼるのだ! ヤシ科のココナッツとアナナス科のパイナップルでまったく違うのに、なんでこうなるの!? と脳がバグを起こした感じだが、実に天国でトロピカルな味わいである。
いやもう感動してしまいましたね。このホワイトココ、農協さんによればまだ苗が多くの農家さんに行き渡るほどないそうで、本格的な生産が始まるのは2年後だろうとのこと。でも、これは本当に素晴らしい味ですよ。
ホワイトココは手に入りにくいので一般向けに出回るまで待つとして、それ以外の品種は、全農が営むWebショップであるJAタウンや、石垣島の産直販売で購入することが可能だ。平良さんの直売所はあまりに注文が殺到するので、もう出荷できる分が残っていないそうだが、9月後半あたりからまた2000玉ほどサンドルチェが生っているので、出荷できそうだとのこと。平良さんのサンドルチェを食べてみたい方で、収穫時期が遅くても待てる方(暑くてご高齢の平良さんも大変だと思うので、急かさないこと)は連絡してみるといいだろう。
いや~とにかく沖縄パイン最高だ!
平良さん、JAおきなわ八重山地区さん、ありがとうございました!