3月のとある日、宮崎市が日本に、いやもしかしたら世界に誇る変態的カメラ用品メーカーである、よしみカメラの一木(ひとつき)社長がご来社。
じつはしばらく前に食事をご一緒した際に「フラッシュをゴドックスからプロフォトに変えたんですけど、色温度がちょっとずつ違うので、フラッシュを混在させるとちょっと問題が出るんです」と話をした。
昨年購入したプロフォトのB10×2台とクリップオンタイプのA10、そして先日A2を買い増ししたのだが、、、Aシリーズの方が色温度が高いようで、しかも出力によって微妙に変わってしまう感じなのだ。
たとえば下の写真は、右がA10で左がA2なのだが、少し光量が違うけど、色温度が違うのがわかるだろう。A2が青い!
だから、どれか一灯で撮るならいいけど、AシリーズとB10Xとか、A10とA2というふうに混在させると、ちょっとだけ色がずれてしまう。そこで、Aシリーズのほうにゼラチンフィルタを小さく切って、貼って微妙に揃えるという感じでやっていた。
そうしたら一木社長からメッセージが、、、
「早速ですがゴドックス、プロフォト用のバリアブル色温度変換フィルターを作りました。よかったら見てもらえませんでしょうか?」
へ!? さっそく過ぎないか、、、? いったいどんなものが出てくるのだろうかと思いながらお待ちしていたら、、、
じゃーん! この日は飛行機がだいぶ遅れてしまったため「30分で出なければなりません~」と、たいへん短い時間でいろいろみせていただいた!
さて、まずはこれだ。
レンズフィルター!? じつはこれ、色温度変化のフィルダーで、左右に回転させることで3200K〜6300Kまで色温度を変えることができるフィルターだ。これを、、、
カチャッとな! そう、プロフォトAシリーズのフラッシュは、発光部周囲にマグネットが仕込まれていて、そこにカチャッとアクセサリーを装着することができるのだ。それを用いて、色温度変換フィルターをくっつける。
こうすることで、、、
ここから、色温度の低い方向へ回せば、、、
こうなるし、高い方向へ回せば、、、
こうなる!
この製品が、よしみカメラで発売されているバリアブルケルビンチェンジャーである! 詳細は下図をクリックして公式サイトをご覧あれ。
ちなみに、、、
アダプターをつけることで、通常の発光部が四角いフラッシュにも装着可能だ。
ただ、これで19800円は高い、と思う人もいるだろう。プロフォト使いだとしても「単体のフィルター買った方が安いじゃん」と思われるかもしれない。ただね、俺も最初そう思ってたし、フルCTOフィルターは持ってるけど、、、あのフィルターを何枚もカメラバッグにいれて持っていく気になるか?ってことなんですよ。このバリアブルチェンジャーだったら、3200K〜6300Kのフィルターが全部一枚で事足りるということなので、根本的な価値が違うのである。
ただし、、、このフィルターをちゃんと運用するためには、「バリアブルチェンジャーを使って、いま何ケルビンになったか!?」ということがわからなければならない。つまりカラーメーターが必要になるということだ。
カラーメーターって、色を図る機械なんだけど、、、バカ高いんですよ。
業界標準的なヤツ↓がなんと18万円弱。キツイぜ、、、
しかし、じつはよしみカメラ、これについてもちょっと面白い商品を輸入販売している。それがLUMU(ルム)。
このちっちゃい半球体のイクイップメントが、フラッシュメーター&カラーメーターになるのだ!
Lightning端子があることでもうわかる人もいると思うが、、、
こうやってiPhoneのlightning端子に接続する。すると、専用ソフトが立ち上がって、各種機能を使うことができるのだ。
フラッシュの最適な光量を測るフラッシュメーターとしても機能するし、、、
色温度や色の特性を測ることもできる。
なので、こいつでバリアブルケルビンチェンジャーを通して発光させたAシリーズのケルビン値を測って、合わせていけばよいということになる。
じつはこのLUMU、各所から「欲しい!」と言われているところらしいのだが、半導体不足もあって、まったく在庫がない状態が続いてきた。その国内総代理店であるよしみカメラが一つだけ保有していたものを、半ば強奪気味に頼み込んで、買わせていただいた! これはマジで嬉しい。 7万円する最高モデルだが、セコニックのスペクトロメーターに比べたら、断然お安い。
フラッシュを使わないときももちろん地明かり、環境光の計測を正しく行うことが出来る。下は、銀座の資生堂FAROにて。
この値をカメラにセットして撮れば、、、
ごらんのように、気持ちよい色で撮影することが出来た!
よしみカメラの新商品、その他面白いと思ったのはこれ。
スマホ用忍者レフである!
忍者レフは同社の大ヒット製品。飛行機の窓の外の光景を撮影しようと思っても、室内の灯が写り込んでしまい、思ったように撮影することが出来ない。それを解消するのがこの製品で、レンズの周りだけ黒くなることで、写り込みがなくなるのだ。あのヨドバシカメラにもレギュラー商品として置かれている大人気のアイデア商品だが、それのスマホ版が出た!
スマホ側をみるとこんな感じ。
こんなクリップで装着するので、スマホの機種を問わないところがミソだ!
いやマジで、よしみカメラには日本で一番面白いカメラ屋さんという称号が似合う。ぜひよしみカメラのWebサイトをのぞいて欲しい。きっと「こういうの欲しかったんだよ~!」というものがあるはずだ。
■よしみカメラ公式ページ
https://443c.com/menu2/product/