数ヶ月ぶりの宮崎。大手を振って歩けるようになってよかった‼と思ったら、ホテルの朝食ブッフェはマスクは無しでいいのに「ビニール手袋をつけてお取りください」とやってて「いまだにそれなの!?」と、、、意味あるの?
さて、それはともかく。宮崎の農林水産品の6次化を推進するみやPECのみなさんにアテンドしていただいて、産地を廻る。
市街地から車で15分ほど、田園風景が拡がる地域に、ピエロハウスというイチゴ直売所が。その裏手にピエロハウスを営む河野光将さんのほ場がある。
絶対的に陽の気性の河野さん。むちゃくちゃに忙しいのに視察対応していただいて申し訳ない!
てっきり高設ベンチかと思ったら、土耕です。それも有機質肥料主体で樹づくりをしっかりやられている、すばらしい栽培技術。西南暖地の宮崎ではもうイチゴはかなり厳しい暖かさになっているのに、葉艶もよく幹も太くしっかりしている!
しかも、実がでけえ!
「どうぞ食べてください!」
とくれた実がまたでかくて驚く。もちろんしっかり摘蕾して、一果を大きく充実させているのだ。
そして、、、でかいだけではない!!!!!!!
素晴らしくうまい!
もう終わり時期なのにも関わらず、今期食べたいちごのなかでぶっちぎりのおいしさである。素晴らしい!
高い糖度は当たり前、それ以上にコクがある。サッパリとした、瞬間的に甘さがパッと散るイチゴは多いが、本当においしいイチゴは余韻が長い。河野さんのいちごはとにかく甘さを下支えするコクがあり、余韻が極めて長いのだ。もちろんアミノ酸中心の発酵液の葉面散布を行って、根からも葉からもしっかり肥効を上げている。やっぱ土耕だぜ、、、
一緒に視察をしていた洋菓子店フルーツデザインの松本さんも「おいしいですね!」と驚いておられた。
河野さんのいちごはブランド名「みつひめ」で展開しているのだが、その一番デッカいサイズはこんな↓である。
右側のいちご、小柄な女性の握りこぶし大以上の大きさだ。
ほんと、素晴らしい生産者がいるよなあと感激。
さて河野さんのほ場を辞した後は、松本さんのフルーツデザイン店舗へ。
この日は定休日だったが、特別に入れていただき、、、
店内ショーケースはごらんの通り、フルーツを基軸とした洋菓子が並ぶ。
その主力はフルーツバーガーという商品!
松本さんはもともと青果卸をしていたのだが、その後、飲食業で厨房に入り、そこから洋菓子の世界へ入ったという異色の経歴。卸売経験者だから、すばらしい生産者と直接つながり、素材を仕入れ、最適な調理を出来る。
で、フルーツバーガーって!?
「ちょっとお待ちくださいね、いま、河野さんからいただいたイチゴでバーガー造ってきます。」
ややあって、、、来たぁああああああああああああああああああああああ!
なんとなんと、見目麗しいバーガーである!
ここで言っておくと、ぼくはしばらく前から流行っているフルーツサンドがあまり好きでない。生クリームと合うフルーツならいいが、キウイやピオーネが生クリームと合うの?とか、ちょっとこれミスマッチじゃね?というものが多い。しかもパンとフルーツって、そんなにマッチしないだろ。俺はケーキの方が断然好きだよと思っちゃう。
「そうなんです。それでもケーキとは違うものを産み出したくて、、、このバンズは独自に試行錯誤した白パンで、フルーツの味を邪魔しません。それと、クリームとフルーツにもうひとつ架け橋となる味わいを加えるため、独自配合の白あんを下に敷いています。」
ええええええええええええええええええええええええええ
そう言われたら食べないとね、、、 バクンと大きく一口かぶりつくと!
うんめぇえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!
これは素晴らしき発想!
宮崎市内の製餡企業に依頼して、白インゲンベースの白あんを製餡してもらっているそうだが、白バンズのフッカリした心地よい香りのあと、イチゴの香り酸味がジュバッと口内に満ち、生クリーム層に到達。同時に、白あんが絶妙にフルーツの甘味や酸味を受け止め増幅し、リッチな味わいを産み出しているのだ!
松本さん、ジーニアス!!
フルーツバーガーはイチゴにマンゴー。キウイなどがラインナップされているが、どれも宮崎の優れた生産者のものを選りすぐっているそうだ。
いやいや、ホントに素晴らしい。宮崎はフルーツ王国でもあるが、それを使ったスイーツ天国でもあるのだな。
フルーツの甘酸っぱい世界にすっかり感動の午前だったのである!!