過日、久しぶりの秋田出張!
秋田には縁が深い、はずなんだけど、ここ数年足を運ぶいとまが無かった。それが先日、某日本酒造に取材に行くことになったのである。
日本酒好きなら、この二枚で「あ、あそこだ!」とピンとくるかもしれない。とても素晴らしい蔵で、お話しを聞くことができた。
で、この日は後泊にしたので、翌日の昼ごはんにアレをお願いしようと思ったわけだ。そう、それが花善の鶏めし弁当。
東京~神奈川でお弁当といえば崎陽軒のシウマイ弁当が盤石の人気を誇るが、東北一円の駅弁の中で燦然と輝く存在がこの花善の鶏めし弁当だと思う。
メーカーの花善は秋田県の大館駅の前に位置しているようなのだが、じつは大館駅は通り過ぎたことはあるものの、滞在したことがない。とはいえ、駅弁として秋田駅構内でも買うことができるので、秋田に行くときは必ず、もれなく食べて来た。
ただ、、、じつはですな、このオーソドックスな鶏めし弁当だけではなく、実は色んなラインナップがあるのだ。以下、同社Webより。
せっかく行くなら、ノーマルバージョン以外のも食べてみたいな!と思ったのである。というのも、秋田駅では通常版の鶏めし弁当と、限定個数だと思うけど比内地鶏の鶏めし弁当しかおいていないのだ。それで、以前よりメールでやりとりしていた花善の取締役である八木橋さんに「比内地鶏使った弁当買えませんか?」とお願いしたところ「秋田駅のニューデイズで予約していただけるように調整します」と言っていただいた。ありがとうございます!
そんで、事前にニューデイズに連絡して、予約したのをとりに行った!
注目していただきたいのだが、右の「比内地鶏づくし」弁当は、先のWebの商品一覧にも載っていない!!!!!
値段は1400円前後だったと思う。
いったいどういうこと!? 謎は深まるが、とりあえず食べようと、駅横のビルに入っているコワーキングスペースへ。半日の時間貸しをしてもらえるので、飛行機の時間がくるまでここで過ごすのだ。そのビルの2階には漫画喫茶があって、思わずそこに行きたいと思ってしまったが、グッと我慢。
コワーキングスペースの会議スペースに入ったところ、ラッキーなことに僕一人だ。ということで遠慮無く弁当を開く。
これが比内地鶏づくし弁当の中身だ!!!!
まずは、特製の鳥出汁で炊かれた鶏めしご飯だが、その上にはおそらく比内地鶏なのだろう、ひき肉そぼろがまぶされている。
もちろんこのご飯が絶品である!
そしてなにより目につくのが、この大ぶりのつくね団子だ。デカいんですよこれが!
デカいだけでは無く大変おいしゅうございます。弁当に入ってるハンバーグ的なのは練りもののようなまずいのが多いが、これはしっかりつくねです。
そして比内地鶏の各部位を刺した串!
砂肝、皮、レバー、胸肉だろうか。ちなみにですね、比内地鶏は地鶏の代表格的存在であって、串焼きは一本でコンシューマ価格が400円以上はするのが普通。それがこの弁当に入ってるってのは素晴らしい!
そして、弁当の端っこに入っている、これはどこの部位なんだろうなあ、皮では無かったような気がするが、甘辛煮付けで、ご飯が進む!
驚きなのは、キンカン卵が入っていること!
比内地鶏の内臓肉が堪能できるという、本当の意味で「づくし」である!
いやぁ、旨かった!
で、なんといっても食べくらべしないとね。デザートにノーマル版の鶏めし弁当をいただきます(笑)
いやもう、これですよ、これ、、、
おかずも含め、すばらしく美味しいし、余計な調味料も使用していない素直な味なのです。
この弁当の最大のコンテンツはやはり、鶏出汁のしみ込んだ鶏めしである。たまごそぼろがまたいい感じに目に華やか。
いや、堪能しました、、、
で、どちらが美味しかったかって!? 野暮なことはきくもんじゃありませんよ。でもね、お弁当の完成度という点においては、やっぱりノーマルな鶏めし弁当が図抜けていると思う。メイン商品であり、他の商品と販売個数が違うので、その分、洗練されているのだ。
ただ、花善が作っている他のお弁当も実に魅力的である。というのも、比内地鶏は日本を代表する地鶏品種の一つだが、このコロナ禍で大打撃を被っている。壊滅状態にある産地もあるくらいだ。というのも、比内地鶏はしっかりとした肉質でおいしい分、飼育日数がブロイラーの3倍以上になってしまう。だから、鶏肉としての値段も三倍になる。そんなお肉、スーパーでは売れないわけで、外食産業がしっかり復活してくれなければどうしようもない状況なのだ。
ということで、もし秋田に訪れる方がいるなら、ぜひ比内地鶏を食べていただきたいと思う。秋田駅構内のニューデイズ(改札側)で、運がよければ「比内地鶏の鶏めし」が販売されているはずだから(今回紹介した比内地鶏づくし弁当とは違いますのでご注意)。
花善さん、これからも素晴らしいお弁当を期待しています。
花善公式Web:
http://hanazen.co.jp/