佐賀県鹿島市の海側、浜宿にて。二日目は景観を撮る日だった。とりあえずタクシーで現場に向かうと、なんと駅前の観光協会の事務所でレンタルサイクルを借りることができるのが判明!
もちろんこういうママチャリタイプだけど、電動アシスト自転車もあるので、迷わずそれを借りることに。
前カゴにどうにかタムラックのデカいカメラバッグを斜めに入れて(危ないので真似しないでください)、Z9はたすき掛けストラップでいつでも撮れるようにしてこぎ出す。ああ、自転車って自由だな!
小学校の頃、補助輪をつけた自転車から「そろそろお前も補助輪はずすか」と父が練習に付き合ってくれたのだが、そのたびにこけて擦りむいて「やっぱり無理だ-」と泣いていた。それが、初めて継続的に補助輪なしで乗れたときのことは鮮明に覚えている。ほんとうに「これが自由だ!」という感じ(その頃そんなことは思ってないが)だった。それに匹敵する自由感! 撮影機材の問題さえなければ自転車で回るってのはいい選択肢かもしれない。
景観のいい通りを撮影し、そこから20分ほど漕いで有明海に面した道の駅へ。そこから、海を見下ろすことができる高台があるということで、電動アシストの力を借りながら登る、登る! ふとももパンパン、、、になりながら撮影して、その帰り道。
昼飯どうしようかなぁと思っていたところに、前日から気になっていたこの店を通りかかる。
峰松うなぎ店。この近くに峰松鮮魚店というのもあったので、おそらく同じ経営で、ウナギを出す店ということだろう。
このブログ読者はご存じの通り、ニホンウナギは資源枯渇の恐れがあるので、僕は年に5回、専門店でしか食べないことにしている。新年最初のウナギはここにしようかと思ったのである。
僕としたことが写真には撮れなかったのだが、店頭には炭火の焼き台があり、店のおっちゃんがそこで直火でウナギを焼いている!関東で主流の、白焼きを一度蒸してからタレ漬けして焼く方式ではない、最初から最後まで焼きをいれていく、いわゆる地焼きである。そのもうもうたる煙の香りに誘われてか、車が次々と停まり、テイクアウトしていく。
おっちゃんに「持ち帰りだけかな?お店で食べられます?」と訪ねると、「あー食べられますよ、お兄ちゃんちょっと店に入って待ってて」と。
うん、ここは鮮魚販売をする店先で、裏手にでも食堂になっている店舗があるんだろうな。
と思っていたら違った!
「はい、ウナギね~」っと、冷蔵陳列ケースのまえにあった机を片付けたところに一本分まるごとが到着!
えっ ここでか!
なるほど、テイクアウト用のウナギをそのまま食べさせてくれるのか、まあいいかご飯はあとでどっかのスーパーでおにぎりでも買おう、と思っていたら、、、
おっちゃん、店の奥の電子レンジで「チーン‼」と何か鳴らせたと思ったら、パックご飯だった!
そこにおかみさんが「ごめんね、お茶も出さずに」と、お新香の皿と緑茶を出してくれ、、、
見事、ウナギ定食に!
いやね、こいつがまた最高に美味しいウナギなのよ! バリッと音がしそうなくらいにクリスピーな表面を破ると、身肉は柔らかく薫り高い。やたらと甘いタレが多い九州だが、ここのはサラリとしていて程よい甘さだ!
しかもですね、パックご飯美味しい。そうだよな、ガス釜や電気釜で炊いてても、その後に保温された状態でまずくなったご飯にあたるより、温めたてのパックご飯のほうが旨いことはある。今回のパックご飯、パック臭もせず硬めの炊き具合でとても美味しい!
いやーーーーーーー こういうの最高である!
久しぶりの地方食い倒れ散歩的ハプニングで出会えた峰松うなぎ店。すっげー心に残ってしまった。
ごちそうさまでした!!