プンタレッラはイタリアのローマ名産の野菜だ。「レッラ」という、日本人には極めて発音しにくい言葉は、じつはなじみがある。
このブログの2005年前後からの読者なら、いまや伝説のシチリア料理「無二路(ムニロ)」にて、キーコこと重シェフがスパッカレッラというねじりパスタを出していたことをここで何度か書いていたのを思い出すだろう。そう、「レッラ」はイタリアっぽい発音だ!
それはともかくプンタレッラ。
ミズナかハクサイか?いやなんか茎っぽくなったのが枝分かれしてるみたいだし、というかんじで、なかなかに変態的な形の植物だ。チコリの仲間らしく、葉がほろ苦いという特徴も似ている。
そう、この葉を齧ると、むちゃくちゃ苦い! ということで、たべるときは葉はとってしまう。
ちょっと荒いかもしれないけど、茎の部分を細い縦割りにして、水に放つとクルンと巻いたようになる。
それをアンチョビ、ニンニク、オリーブオイル、酢やレモンなどを混ぜたソースで和えて食べるというものだ。これが実にじつに美味しい!水に放って1時間ほど置いておくことで、苦みはやわらぎシャクシャクした心地よくみずみずしい食感の茎となる。そこに、バーニャカウダソースのような味わいがまとわりつき、噛んでいくとほのかなほろ苦みがかんじられる。
ほろにがみは春の山菜の苦みを思い出させるものだ。これはおつなものだなあ!
このプンタレッラは宮城県産。仙台中央卸売市場の仲卸である庄定から送ってもらったものだ。
庄定はプンタレッラ以外にもタルティーボやフィノッキオなどのイタリア野菜にもかなり力を入れていて「えっ そんなものあるの?」という野菜を多く取り扱っている。仙台セリ鍋で食べる、長い根付きのセリが最盛期だ。合わせて買ってみるのもいいだろう。
この週末はプンタレッラ漬けになろうと思う。