今月号の「専門料理」が発売された。年間を通じて最も人気の高い肉焼き特集「肉の火入れの最適解」で、今月の情報はかなり面白い。
僕の対談連載のお相手は、ONODERAグループのエグゼクティブシェフであり、ヴィーガン料理に造詣の深い杉浦仁志シェフだ。
先日のラフィナージュ高良さんとのコラボイベントで味わった美味しいヴィーガン料理の世界が、一般店でどのように供されるのか!?ということがタイムリーにわかる店が表参道にできた。
クレヨンハウスの手前にある「Deli & Cafe Blue Globe Tokyo(ブルーグローブ トウキョウ)」だ。
入り口にはパンやペイストリーが並んでいる。いきなり、そのペイストリーコーナーで完全ヴィーガンマフィンが売っていて、おもわず妻用に買いました。おいしかった!米粉特有のボソボソ感もなくて、リッチな味わいだ。
店内はおどろくほど奥までが長い。まずは席をとってから、長い長いカウンター内に並べられた色とりどりの料理に目を奪われる。
料理は肉や魚もあり、ノンヴィーガンの人も楽しめるような構成になっている。取材した時は4品が完全なヴィーガン料理だった。
中でも、このSeasonヴィーガンプラントベースという一品がシグネチャーディッシュとしてとりあげられている後方のバット、というか本当に園芸用のプランターにうえられたエンドウマメというプレゼンテーション。それを「掘り出す」と、土壌のように多層構造のヴィーガン料理が出てくるというわけだ。
これらは単品でも頼めるが、料理2つ、または料理3つにデザートというように選べるプレートセットがある。
料理3品+デザートとパン、ドリンク付きというセットが2500円。初めての人はこれが楽しめるだろう。
ちなみに、驚いたことにこれらのパンはすべて店内調理!
奥にあるパン工房で焼いているのだ。
その隣にはコーヒーの焙煎機が置いてある!毎日ここでローストし、豆をハンドピックしているそうだ。
ちょっとおどろいちゃうよね。マシンドリップとハンドドリップしたコーヒーを選べるので、少し高くてもハンドドリップをお勧めする。
さて、これがヴィーガンメニューで選んだプレートだ。
どんな料理かはぜひ専門料理誌面を読んでいただきたい。ひと言でいえば「旨い!」「大満足!」 。
特筆すべきはスイーツだ。
じつはこちらもヴィーガンなのですよ、、、グラスに入ったこれまた多層構造のデザート、多種あるうちの二種類がヴィーガン仕様。
こちらはUMIと名づけられた爽やかなジュレ。
こちらはMEGUMIという、フランボワーズと投入、バナナムースを層にしたもの。
とくにMEGUMIが気に入ったね! ベリー系の華やかな香りにバナナのフレーバー、豆乳のコクが口の中で渾然一体となってゴージャス!
杉浦シェフがどんな道を辿ってヴィーガン料理のスペシャリストになったのか、興味深い話しを聞くことができた。ぜひ専門料理で読んでいただきたい。
とりあえず、この「Seasonヴィーガンプラントベース」はすばらしく美味しい!カボチャの甘くてコクのある味わい、ヴィネガーのきいた紫野菜の層、胡麻の風味、豆腐クリームのうま味などが計算されつくした配分で重ねられている。縦にスプーンを入れて一口でいただくと、咀嚼するごとに味わいが複雑に一体化してくる。美味しい!これは必食ですぞ。