社会が変わっていく中、食卓の変化で大きいのは、調理済み食品または半調理済み食品の台頭だ。ちまたではコロナ禍の影響もあり、巣ごもり消費の影響でミールキットや冷凍食品の需要が急増している。
ミールキットについてはまた書くとして、冷凍食品の品質は年々向上していると感じる。以前の冷凍技術は、ゆーーーっくりと冷えていくため食品中の水分が膨張し、食品中の肉や魚、野菜などの細胞膜が壊れてしまい、食感が悪くなってしまっていた。それが、ここのところ様々な急速冷凍技術の進化で、素材がまったくダメージを受けずに冷凍できるようになってきた。
以前、福島県いわき市のHAGIによる、冷凍とは思えない仕上がりの冷凍フレンチを食べて、これはただ事ではない変化が起きているな、、、と感じた。
■新型コロナ禍ではからずも世に出たシェフ謹製お取り寄せグルメ、こいつは旨い!は福島県いわき市「HAGIフランス料理店」の萩ちゃんが作る仔羊カレーとフルコース!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2020/05/30065.html
なんといっても、フリットが電子レンジでチン!だけなのにカリッと揚がっていたり、解凍~湯煎でシェフがやったような火入れのごとくに歯触りが実現していたりしているのだ。
ただそうはいっても、一般レベルではまだ、、、と思っていたが!じつはよく識られた冷凍食品プロバイダーが、大きな変化をしていたのである。
シュガーレディという名前は聞いたことがあるだろう。僕が書いた「激安食品の落とし穴」を読んだ社長さんが「ぜひセールスを担当しているシュガーレディさんたちにお話をしてください」ということで呼んでいただき、2回ほど講演をした。それ以降、ことあるごとに同門(慶應卒ね)ということで、俳優みたいな佐藤健社長が「ごはん行きましょ」と呼んでくださっていた。
■自宅で北京ダックの夕べ。 シュガーレディのこだわりぶりはちょっとスゴイ!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2014/09/10222.html
上のエントリはハイクラスの商品ラインである北京ダックなので、「そんなの買わないよ~」と思う人もいるだろうが、実際にはきんぴらゴボウから煮魚、ホウレンソウの胡麻和えなどの、ふつうの冷凍惣菜までいろんな品目がラインナップされている。
■SLクリエーションズ 公式
https://sl-creations.store/
そのシュガーレディが、しばらく前にいきなり社名変更をしてSLクリエーションズという名前になったので、びっくりした! え、社長、何かあったの!?と思ったけど、そうではないらしい。まずは創立してから50周年だとのこと。おめでとうございます!!!そうか、俺より年上なのか、永く続くサービスなんだな、、、
それと、今後、海外展開とかをしていく際に、シュガーレディ=お砂糖夫人 ではいろいろイメージもよくなさそうってこともあるのだろう、汎用性のある名称に変えたということらしい。
で、その大きな変革の年に投入してきたのが、Z's MENU(ジーズメニュー)という高品質商品ラインだ。どういうものかは公式ページを見てくれればわかるが、日本最高峰の冷凍食品をつくるということで、「Z」なんですな。これ、ニコンZと同じ発想ですね!うーん、ニコン好きとしてはだんぜん、支持します(笑)
■Z's MENU
https://zs-menu.com/
前置きが長くなったけど、ちょっと紹介します。というのは、佐藤社長がドカドカドカっとうちに送ってきてくれるんですよ。発送してくるのが一息ついてから、と思ってたら、ぜんぜん終わらない。ということで、これから順次、美味しいと思ったのを載せていきます。
つまりブツは佐藤社長から無償で送ってきてくれていますが、それ以外のもの、つまり金銭の授受とかは一切ありません。なので、僕が「これすごくない!?」と思ったものしか載せることもありません。
まず驚いたのは、蟹爪クリームコロッケですね。
揚げ物の冷凍品って、本当にもうどえらいレベルになってきているんですな。ポイントは、余分な脂や水分を吸い取るようにキッチンペーパーを敷いてレンジアップで解凍したあと、トースターやオーブンで衣をカリッととさせること。この手間を惜しんではいけない。
ちゃーんとそれをやりさえすれば、表面はマジでカリッと粒立ち感のある衣に仕上がる!
そして上質なベシャメルにまみれた、オオッこんなに?と思うほどのカニ肉!
これはマジで感激しました。
中華の定番、シュウマイは、ぜひレンチンではなくちゃんと蒸した方がいいです。
というのは、レンチンでやっていまひとつ旨く解凍できなかった!
じゃあなんで載せるの?というと、うまく解凍できなかった、、、にしては、むちゃくちゃ中身が美味しいから!
ということ。ちなみにこの回で面白かったのが鍋焼きうどん。
こんな、丸まるの形で入ってる。
あ、一足飛びに丼に入れてしまいました。説明を観ると、蓋をせず8分煮込みましょうということ。
ところがこの時! なにを勘違いしたか、蓋をして煮込んでしまった!
ごめんね佐藤社長、蓋をしてしまったせいか、すこし海老天の衣が柔らかく崩れてしまった!
こういう説明書きは、ちゃーんとそれに従った方がいい。メーカーは何度もテストして、最適解を書いてくれているからね。
でも、この鍋焼きうどん、とてもおいしかった!そもそもうどんは冷凍食品に向いているというのは加ト吉が証明しているわけだけれども、やっぱり具材がよろしい。海老天にホウレンソウ、とりにくに蒲鉾、全部配慮が行き届いてます。
「冷食に食材の配慮も何もないだろ、、、」
と思うあなた、それは業界を識らない人のいうことです。シュガーレディ、じゃなかったSLクリエーションズの食材調達基準は、僕が識る中でも日本の食品メーカーや専門流通の5本の指に入る厳しさなんですよ。以前、「やまけんさん、●●の仕入先、いいとこありませんか?」と問われて数社紹介しようとしたところ「これ、うちの基準では無理です、、、」といわれて驚いた。紹介した先は、某生協や某●●を守る会に商品を供給しているメーカーなのだ。それ以上の調達基準だというのだから、驚く。価格が高めなのも納得できる。
さてどんどん行きます。
同メニューのなかでも大人気というのがわかるのがこれだ。
解凍からの温めもかなり簡単。そして、中華に関して言えば同メニューはハズレなしかもしれない。
文句なしの美味しさ!白飯が進みます。
この三品も言うことナシ。
僕が一年で食べるのを5回と限定している、貴重なうなぎを食べる機会の一回をこれで使ってしまったが、、、
おいしいではないですか! 少なくとも、スーパーで販売されている、カラメル色素どっぷりのうなぎ長焼き製品とは一線を画す美味しさである。
豚の角煮は、煮込み製品だから基本的には難しくないとは思うが、それにしても肉の細胞が崩れていないからだろう、滑らかな脂身、ホロッと崩れる赤身の食感が絶妙だ。
なにげに感動したのが銀サバの炭火麹焼き。
湯煎解凍してからトースターですこし炙る。写真は少々焦がしてしまってゴメン。けど、これがウソみたいにおいしい。写真でみればおわかりのように、身肉がしっかり「焼きサバ」しているのだ!
たしかに炭火で焼いた感がある。白飯が進むトリオでヤバかった!
おつぎは、シーフードグラタン。
やっぱりね、この辺は冷凍とのマッチングがよいと思う。エビのブリブリ感、すばらしい。ベシャメルソースの滑らかさ、コクのある味わいもよし!
これ小さいアワビ?みたいな、貝肉やホタテなども満載で、これは納得する美味しさだ。
さて、怒濤のごとく行きます。
麺類は基本、おいしいですね。この時はちゃんぽん。
スープ&具材と麺が分かれています。
スープ&具材を中華鍋で沸かして、、、
麺を投入、すこし茹でると、、、
具だくさんのちゃんぽんの出来上がり!キャベツを足してもよかったな!
おいしいです。スープにコクがあります。あ、Z's MENUはアミノ酸、たんぱく加水分解物は不使用ですから、この味わいは立派です。
「しょうが焼き」は、、、おいしいけど、焼きというよりは茹で豚になってしまっているな。
それはそれとして、ちょっと驚いたのがこれ。
アメリカで出てきそうなボリュームのフライドチキン!
もちろん、ペーパーを引いてレンチン解凍、その後、トースターオーブンで衣カリッの手順です。
うわーーーーーーー これは唐揚げじゃなく、マジでフライドチキンだ! 素晴らしくおいしいです。衣を味わうフライドチキン。
ということで、初期の頃から送ってもらっていたラインナップのうち、「これは旨いっ!」と思うもの(あ、まあまあのものもあったけど)を載せてみました。
佐藤社長、いつもごちそうさまです。でもね、今後は我が家に送るのはやめて、事務所に送ってもらっていいですか?うちの冷蔵庫がすでにパンパンなので妻が発狂するんですよ。よろしくお願いします!