Nikon Z6 + PC-Eマイクロニッコール85mmf2.8
昨年まで浅草橋のヴェルデ・レガーロという、川の横に建っている小体な店で腕をふるっていた岩瀬君から「店を代わりました~」と連絡が。えっ、どうして?と思ったら、年が明けてまもなくオーナーさんの都合で閉めてしまったのだそうだ。まあ、コロナもあるし飲食店オーナーも大変だよな。それで、どうしてるの?
「はい、ご縁がありまして、人形町のイタリアンで働くことになりました!」
おお、また人形町なのね!?というのも、彼は以前にも人形町界隈のイタリアンで働いていたのだ。よっぽどこの辺に縁があるんだろう。その店の公式ページを探したところ、ぐるなびが出てきたのだけれども、料理の写真がちょっと、、、うーん、、、
「ちなみにこの店のオーナーが、やまけんさんとご一緒したことがあると言っています」
えええっ 誰?
と聞いてびっくり!!! なんと、懐かしの日本橋ぼんぼりを現在運営する会社がそうだというではないか!ひええええ、縁があるのは俺の方だったか!
そういうことなら、料理写真ちゃんと撮ろうよ、俺が撮ってあげるよ、ということで行って参りました。
■リトローボ
東京都中央区日本橋人形町1-13-9 1F
050-3463-6958
https://ritrovo.gorp.jp/
公式ページとぐるなびのフードメニューの写真は、全部ではないけど僕が撮影したものになりました。みなさんぜひ行ってやって下さい。岩手出身の無骨な岩瀬君とはこの男です。
基本、あんまししゃべりませんので、ご理解下さい(笑)
■ランチのテイクアウトメニュー イワシバーガー
まずはいまリトローボのテイクアウトで人気というイワシバーガーを。
ごらんの通り、グリルしたイワシの身の下にはロースとオニオンとカポナータが。
断面はこんな感じ!昼に食べるには実に旨そうでゴージャス!
■ホロホロ鳥の胸肉のスモークとガランティーヌ
はい、もちろん岩手出身の岩瀬君ですから、このホロホロは花巻市が誇る石黒農場のホロホロ鳥です! ガランティーヌの断面をみてください、レバーとハツ、砂肝がモモ肉に巻かれている!胸肉のスモークもあるので、これ一皿でホロホロ鳥のすべてを味わうことができるということだ。
そして、ホロホロ鳥についてはこれが布石で、のちほど悶絶メニューが出てくるのでお楽しみに!
■ジオファームのマッシュルームのサラダ
岩手県の八幡平にあるジオファームは、引退した競走馬の余生を実りあるものにしてあげたいと思い立った創設者によってできた生産主体で、馬糞堆肥でマッシュルームを栽培している。そう、もともとマッシュルームは馬糞を堆肥にしたものに菌を植えて栽培するもの。牛糞ではちょっと違うモノができてしまうと言う。
馬糞で作るマッシュルーム、実に爽やかなうま味、シャクッとした心地よい歯ごたえだ!
■リトローボ名物!岩中豚のポルケッタ
岩中豚は岩手県北上市で生産されている豚肉で、関東でレギュラーで手に入る豚肉のなかではなかなか美味しいもの。これにハーブ、ニンニクを巻き込んで焼いたものを、オーダーに応じてカットし、グリルして仕上げたものだ!
これ、いい断面じゃないですか!?
岩中豚のクセのない脂身の旨さ、ハーブ&ニンニクのパワー、シットリ焼き上げたことで湛えられた肉汁とがミックスされて、これはたしかに店の名物たりうる味!ビールと共にガッツリ食べたい美味しさだ!
■短角牛のメンチカツ 特製ソース
さあ、来たぞ短角牛! 岩瀬君は久慈市出身なので、久慈市に合併された山形町(旧山形村)の短角も定期的に仕入れて応援をしているという。ただし、短角牛の産地は仕入によって変動するので、「今日はどこの短角?」ときいてみるといいだろう。
このメンチカツは、ナイフを入れてじゅばばばっと汁が滴る、、、ではない。ていうか、テレビ番組で垂れ流される「肉汁」っていってるあれ、肉汁じゃないよね。脂であったり、または練る際に加えた水分が、ナイフを入れた圧力でしみ出てるだけじゃん。まあ、美味しそうな絵づらにはなるけど、あれがメンチの美味しさだと断じられるのは困る。
岩瀬君が揚げるメンチはそうじゃない。断面みればおわかりのとおり挽きが粗く、肉ゴツッという感じ。ギュッと噛みしめて赤身感が感じられるものだ。短角牛のメンチカツはこれでよい、いや、これこそがよいのだ!
バルサミコ-ベースの、ほどよく酸味と甘みの効いたソースをたっぷり着けて召し上がれ! 俺的には赤より爽やかな白ワインに合うと思います。
■日替わり鮮魚のアクアパッツァ
はい、じつはですね、岩瀬君はアクアパッツァで修行していたんです。先日、SNS上で展開されていたアクアパッツァ卒業生達による「アクアパッツァバトンリレー」でも、岩瀬君もバトンを渡されて作っておりました。
ですので、魚料理も安心してオーダーして下さいませ!
■ホロホロ鳥モモ肉のコンフィ
さあ、怒濤のように肉が出て参ります。同じ家禽でも、ホロホロ鳥のモモ肉は鶏肉のそれとはぜんぜん違いますよ。その違いをぜひ味わって。
■短角牛赤身肉のロースト
はい、解説いりませんよね。この日は山形町の柿木ことカッキーのトウガラシが入っていました。真っ赤な赤身肉を大ぶりに切りわけ、ゴリッと塩を振ってガツガツやっちゃって下さい。赤ワイン必須です。
■短角牛ボロネーゼのリングィーネ
もちろん麺も行って下さい。ほんとにストレートな、短角牛を赤ワインで煮込みました!という骨太な味わいのボロネーゼです。
でも、ここで終わっちゃダメ!
メニューに載っていない〆があるのですよ、〆が、、、
それは、、、
■ホロホロ鳥スープのラーメン!
ホロホロ鳥のガラでとったスープと、細いパスタをラーメンに見立てた一品だ!
構成要素はごらんの通り実にシンプル!
えーとですね、、、
全メニューのなかで一番印象に残ったのがこれです(笑)
岩瀬君にそういったら「ひどいなあ」とのことでしたが、この美味しさを出すためには、ホロホロ鳥を出荷ロット分仕入れて、鮮度が落ちないうちにスープをとらなければならない。人形町にもラーメン店は多々あるけれども、ちょっとこの麺は食べる価値アリですよ!ただし、カウンターに座って「ホロホロ鳥ラーメン!」と頼んでもダメです。メニューにない品ですから、、、ちゃんとワインと料理を味わった上でどうぞ!
そうそう、この店はワインの品ぞろえもとてもよく、コロナ緊急事態宣言下で、かなりのお客さんが「そのワインちょうだい」と買って行ってくれたそう。そのセレクトをしているのはこの人ですので、ぜひ料理に合わせて酒もお楽しみ下さい。
あいにく撮影の日は土砂降りだったので、店の外観はなし。水天宮の交差点のふもとにある、ほんっと小さい店です。
ぜひ足を運んで岩手県の食材を味わって下さいませ!