ぜんぜん出張できないっす。まあ仕方ないけど、出張食い倒れ日記という名前のブログで16年やってきて、こんなことはなかなかないですね。
なので、いままで写真撮ってたけど書く暇なかった!な記事を投稿しちゃおう。2月前半、まだまだ寒いぜって時に、仙台へ。仕事を終えた後、ダチに会うために一泊。
仙台中央市場の青果仲卸である庄定・庄司恵介ちゃんは、仙台の青果物流通を支える熱い男です。仙台近隣で野菜を求める事業者さん、ぜひ庄定に連絡を。
恵ちゃんに連れられていったのは、「ここは囲炉裏料理もいいんだけど、セリ鍋が旨いんだよ」という「伊達のいろり焼 蔵の庄 総本店」。
突き出しに薄くカットしたニンジンの天ぷらが乗ってくる。いいセンス。
いやどの料理もちゃんと美味しい。大店だけどなかなか行き届いてます。
囲炉裏が名物なので、仙台名物の白ネギを焼いてもらう。
「いや、でもね、ここはやっぱセリ鍋だから!」
とお願いした仙台セリ鍋。構成要素は醤油ベースの出汁に鶏肉、ゴボウ、セリ。というと、鶏肉がメインかと思うかもしれないが、、、
恵ちゃんいわく「この鍋、セリ以外の具は脇役だからね。味を出すための飾りって言うの?とにかくセリを食べて、足りなかったら何回かセリをおかわりって感じ。」
もちろん写真の通り、根付きのセリである。
根付きのセリを美味しく食べる文化は、おそらく発祥は秋田だろうと思う。秋田では、これまたダチの米作農家ひろっきいによれば「秋田では、田んぼやるときにわざわざ”根が旨い品種”を畦畔(けいはん)に植えとくんだよ。」のだそうだ!
その秋田のセリ文化に比べると仙台はまだニューカマーだと思うのだが、でも秋田でもここまでセリのための鍋ってのはあまりみないかもしれない。
その食べ方も、「ああ、こうするのか、、、」と驚いた。というのは、じつは昨年度のシーズンに僕は恵ちゃんとこからセリとセリ鍋の素(スープ)を送ってもらって、食べたことがある。そのとき、セリをちょっと煮込んでしまったのだ。そうすると、食感は失われてしまうのだが、まあこんなもんだろうと美味しくいただいた。
違った!
「やまけん、しゃぶ、しゃぶ、でいいから!もう食べられるよ!これ、セリ鍋っつってるけど、ほんとはセリのしゃぶしゃぶ鍋だからさ!」と。
たしかに、根本も根っこ部分もすぐに火が通る!
いただくと、ザギィっという、砂噛んでるのかというくらいのジャキジャキ感のある食感が冴えわたる。そして、あのセリ科植物ど真ん中の香気成分!いや最高だね。
根の次は中軸。その次は葉へと。やっぱりしゃぶしゃぶで食べるのが最高だ。あーーーーこうやって食べるのか!
と、こんな感じでセリもおかわりして、堪能しちゃったね。
恵ちゃん、百聞は一見にしかずだったよ。ごちそうさま!
セリのシーズンは終わってしまったけれども、根三つ葉やクレソンなんかでもおなじように食べられるかもしれないね。魅力的な食べ方です。