いま、札幌に向かう機内だ。明日3月25日をもって、北大の構内で愛されてきたレストラン・エルムがその歴史に幕を閉じる。どの大学にも、学生むけのリーズナブルな食堂とは別に、来校した客人をもてなすためのレストランが存在するのが普通だ。エルムは北大におけるその役割を果たし続けてきた。
エルムの運営は、札幌の食文化に長くコミットし続けてきた札幌グランドホテルが行っている。北海道全域で愛されているラーサラことラーメンサラダという料理も、札幌グランドホテルのレストラン「ビッグジョッキ」で生まれた料理だ。
■2014年1月24日
ラーメンサラダ発祥の店 札幌グランドホテル「ビッグジョッキ」にてオリジナルの味を識る。ダブルドレッシング&マヨのすごみがここにある!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2014/01/10037.html
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そんな、料理に定評のあるホテルの運営だから、エルムの料理は実に美味しい。このブログで再三取り上げてきたのも、ほんとうに美味しくて、札幌における素敵ランチスポットとして限り無く上位に挙げることができるからである。
そのエルムが閉じる。経緯はうっすらとしか聞いてないのでなんともいえないが、心の底から残念である!
大学ももうちょっとなにかできたんじゃないかねぇ、、、
そんな中、先々週、研究室に所用で行った際にエルムでランチ。あらかじめ予約をお願いして、撮影許可ももらってクラークカレーの勇姿を撮影させてもらった。
2011年から通っているので、ウェイトレスさんや支配人、シェフとも顔なじみ。みなさんはグランドホテルの各部署に戻られるようだ。
クラークカレーを注文するときに「かならず」しなければならないこと、それは「ルー大盛り」でオーダーすることだ。ルー普通だと必ず後悔することになる。写真はビーフものったものだが、肉が要らないならクラーク野菜カレーもお薦めだ。
ところでクラークカレーが供されるときは、上のようにルーがかかっていない状態でくる。これをうまくルーかけして撮る必要があるのだが、これが難しい。ちなみに今回のオーダーの際、「写真用に、ルーの乗る位置をあけといてください」とお願いしている。通常、トッピング具材が覆い尽くすように乗るのだ。
あーーーーー 失敗、ルーかけ過ぎて皿のふちにのっちゃった、、、申し訳ありません。でもまあ、仕事の撮影ではないのでやり直しはなし。ご容赦下さい。
スライスアーモンド、干しぶどう、福神漬けにラッキョウ、フライドオニオンに漬物のトッピング。サラダのドレッシングもちゃんと厨房でしっかり混ぜて入荷したフレンチドレッシングでとても美味しい。
そしてなにより、丁寧に作られたルーが素晴らしい。小麦粉はほとんど使っていないだろう、香味野菜と上質なフォンの組み合わせで煮込まれた、とても豊かで落ち着いた美味しさの、食べ終わる頃にはじんわりと辛みが効いてくるカレーだ。
すばらしく美味しい! このカレーがなくなってしまうなんて、なあ。
ところでこのエルムでは、カレーばかりが美味しいわけではない。他のメニューも実に魅惑的。
本日のスペシャルランチのおかずを単品で。ハンバーグはもちろん、右側のエビフライが最高に美味しい。開いたエビにベシャメルをかませてコロッケ状に揚げて、アメリケーヌソースをかけているのだ。それともうひとつ、出色のできばえなのがグラタン。
チキンやエビなどの具がギッシリ!
ああ、至福の時間だった。明日、最終日、じっくり味わいに行きたいと思う。
クラークカレーよ、その美味しさを永遠にわすれないぞ!