先日、変態的レンズ&カメラメーカーであるSIGMAの山木社長が公式に発表したとおり、SIGMA独自のセンサー機構であるFoveonを搭載したフルサイズカメラの開発が、予定より大幅にずれ込むことが確定。現状で期待する性能がでていないということでとりあえずリセット・リスタートすることが判明した。
これでSIGMAの、とくにFoveonセンサーのファン界隈は「まじかよ~!」とガッカリしている人が多い。僕もその一人だ。
Foveonセンサーというのは、一言であらわせば、限り無く被写体をみたままの写真を撮ることができるセンサーだ。
「え、じゃあ他のセンサーは?」と思うかもしれないが、じつはカメラメーカーが使用している一般的なセンサー(ベイヤー方式といわれるセンサー)は、その構造上、色の情報が欠落したものを演算処理で補完して画像を生成している。Webで表示するような小さな画面ではまったく問題にならないが、等倍で観るとモヤッとしてみえる。
それに対してFoveonセンサーは、ひとつの画素で必要な色をすべて取り込むことができる構造なので、演算処理で補完したりしない。
その辺はSIGMAのくわりんさんが解説しているこちらをご覧あれ。
■メーカーに聞く デジタルカメラのココが知りたい!!
第4回 シグマに聞く 「フォビオンの三層CMOSフルカラーセンサー」
ただし、Foveonセンサーはセンサーを製造するコストが通常より高く、また性能を発揮するために多くの電力を消費し、いろいろと大変な面がある。そういうわけで、冒頭の状態になったわけだ。
でもね、そのFoveonセンサーで撮影した肉は、とにかくスゴいのです。あいまいなところが一切ない、等倍で観たら本当に圧倒されてしまう写真にしあがる。いま、気に入って使用しているのはdp3 Quattro。
フル解像度のをここにアップするわけにはいかないけど、1280ピクセルのものをみていただきましょう(転載・二次使用禁止です)。
SIGMA dp3 Quattro f6.3 1/100 ISO100
ちなみに、下記がピント面等倍にしたものです。シャープネスかけてません。付属のテレコンバージョンレンズをつけて90mm相当にして撮影しています。
というわけで、SIGMAさん、待ちますのでとにかく頑張って下さい!