岩手の子牛市場で、今年生まれた短角牛「大嵐」くんを肥育農家の下館進さんに引き渡しをした後、県の仕事の打合せ。
さて、昼ご飯は、、、定番のぴょんぴょん舎? いやいや、そういえば、、、二戸市浄法寺にあった、白濁スープ冷麺の大昌園食堂が、盛岡市内でご親戚さんの手で新たに出店されていると聞いていたんだよね。ということで探していってみました。
大昌園の白濁冷麺のエントリはこちら。
■ボクハナク。 岩手県二戸市浄法寺の冷麺名店 「大昌園食堂」が今月いっぱいで閉店するという。今日は盛岡にいるのに、行けない僕が恨めしい!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2012/02/2473.html
他のどの店とも違う白濁したスープのうまさは絶品だったのだ!おばちゃんが辞めちゃって、浄法寺周辺のひとたちは泣いていたのだが、、、若いご親戚がその技を学んで、盛岡市の郊外に店を出したという話しを聞いていたのだ。ようやくいける!
お店情報はまあご自分で探して下さいませ。浄法寺の大昌園食堂は脂が壁にべっとり染みついていたけど、ここは綺麗なお店です。
岩手県北部の冷麺は、単体で食べるのではなく、ホルモンやカルビを焼いて食べつつ、冷麺とごはんを食べるというスタイル。
短角牛ではありませんけど、美味しい。さて冷麺到着!
おおおおおおおおおっ 白濁してるじゃん!
ただし、お店の方も「浄法寺の大昌園食堂そのままの味ではなく、うちの味になっていますので、、、」とおっしゃっていたとおり、味わいは違います。こちらはとても上品、マイルド。辛み増し用のキムチを加えてお酢を軽くかけ回して、味を調整してかなりいける感じになりました。
浄法寺で大昌園食堂を食べた人は一度は行ってみるといいね!
さて、そこから訪ねたのは、短角牛の皮を使ってオリジナル革製品を製作している「岩手革」。
■岩手革の公式Web
http://www.iwategawa.jp/
久慈市山形町の短角牛農家であるカッキーこと柿木君が「こういう面白いことやってる人いるよ!」と言っていて、今度紹介してくれとお願いしていたら、なんとすでに、シェフを連れて産地を廻るツアーの会食時にお会いしていたのであった。しかも、グッドテーブルズオリジナル牛ポロシャツを買ってくれていた!
岩手革のアトリエは、じつに自然豊かで閑静な、心臓破りの坂の途中にあった。
「いや、ほんとうに来ていただけるなんて!」と出迎えてくれた中村俊行さん。
彼はもともと飲食店の経営者(いまも経営している)なのだが、ひょんなきっかけから短角牛の皮製品をつくるということになったそうだ。ちなみに彼のこれまでのヒストリーを書いていくだけでも相当面白いのだけれども、それはまた彼の許可をいただいてから。
この黒い皮が短角の1/4等分の皮。なめした状態のものだ。ここからさまざまな製品がつくられる。
バッグ、かっこいい!
長財布や名刺入れ、キーホルダーに小物入れなど、、、
短角牛の皮は、黒毛などの皮に比べると丈夫で厚みがあり、皮業界では重宝されているようだ。ただし、それが「短角牛の皮」として表に出ることはない。
また、国産の皮革製品ブランドでは、「国産の革製品」と銘打っていたとしても、じつは海外産の皮を輸入し、それを国内で加工することで「国産」としているものも多いそうだ。
それはもったいない、せっかく地元に短角牛という牛がいるのだから。と言うことで、一念発起した中村さん。でも、中村さんは皮の加工をできるわけじゃない、、、その時、彼が経営する飲食店で豪腕をふるっていた利き酒師免許をもつ女性が、「わたし、やれますよ」と。
それが、この佐々木奈美さんだ!
きゅ、キュート!
こんな美しい人が、、、「いや、やまけんさん、この人、酒すげー呑むし、見た目とちょっと違いますから」と(笑)
それはともかく、佐々木さんがデザイナーとしてミシンも回し、作品を創っている。
最近の製品でぼくが「おおおおっ」と思ったのがこれ。皮のパーツを帆布と組み合わせてバッグにできるのだ!
しかも皮部分は気分に応じて取り替え可能。下は中村さん用のプロトタイプ。
スゲーかっこいい!
しかも、、、
あれれ、こんなストラップ作ることができるなら、カメラ用ストラップもできるじゃん!
じゃあ、このデザインでオリジナルのカメラバッグ創れちゃう!?
残念ながら、一枚の皮で一色にしか染められないので、一頭だと難しいとのこと。なるほどー!
僕の次の牛が出てくるのが2年後。是非その際は、僕の牛の皮で製品をつくってもらおうと思う。もちろん自分用だけではなく、販売もしてみたい。お読みの方で「こういうのが欲しい!」という方はぜひお知らせ下さい。
短い時間だったけど楽しかった!中村さん、佐々木さん、どうもありがとうございました!