神谷町のオフィス街、城山トラストタワーのエスカレーターを上ってすぐのところにあるトスカーナ神谷町店。
あ、そんな店あったね、入ったことないけど、という人も多そうな、まさに町場のイタリアン酒場という感じ。そんなに味には期待しないけど、手軽に食べて飲んで、とできそうという感じの外観(失礼!)だ。
だけど、この店の中身がスゴい!
チェーン店で、それほど高くない(客単価3~4000円程度)でそこまでやるの?というキーワードが並んでいる。なかでもアミノ酸に頼らない味付けにはキッチリ取り組んでいるのが、この店を率いる四家さんの決意だ。
「化調を使うとね、身体にうんぬんじゃなくて、キレが悪くなるんですよ!」
でも料理に深い旨みを出そうとすると、肉やガラからとったブロードを多用しなければならないだろうに、それを高くない客単価で実現するのはなかなか大変だろう。それをなんとかしちゃってるからスゴい。
今回は、岩手県の事業の一環で、久慈市山形町の短角牛リブロースをオンメニューしてくれた!メニューの下方にある牛肩ロースグリルがそれ。
「もう、大人気で、お客様用にとっておいたのが最後のポーションになります」
えっ 宣伝しようと思ってきたのに、そんな必要なかったか!
つきだしは、大きなチーズを削ったもの。すみませんチーズはよくわからないんです。けど美味しい!
大粒のハマグリと野菜の蒸し煮。ハマグリと白ワインのスープたっぷり!
帰ってきて気づいたけど、この店、ミックス光(いろんな色の電灯が使われていて、色が混ざっている状態)だ、、、申し訳ないけどあまり綺麗な色に写せてません。窓際の席だったから、外の蛍光灯やネオンの光を拾っちゃうんだな。今度は店の真ん中の席にしよう。
この店でぜったいに食べた方がいいメニューがフライドポテト。これ、輸入の冷凍芋ではありません!なんと十勝の尾藤さんの低温貯蔵ジャガイモですよ。それを、牛脂で揚げたもの。しかもそれに合わせているマヨネーズ+醤油麹のソースが素晴らしい。
以前、別業態である東京MEAT酒場でこのメニューを頼んだとき、意地悪く「マヨは既製品?」と聞いたら「ほぼ毎日、店で手造りしてます」と返されてビックリしたことがある。そんな店なかなかないですよ。
マヨネーズにはアミノ酸を添加することがJAS規格でも認められているし、大手はそれを使って旨みを出している。けど四家さんはそれをしない代わりに、醤(ひしお)を加えることで旨みを増強しているのだろう。
このソースが尾藤さんちの芋に激烈に合う!美味しい!
そして、短角牛のグリル。
とても佳い肉焼きでしたよ、、、これで1800円は安かったですね!
そして出色のできばえが、季節メニューの牡蠣のアラビアータパスタ。四家さんのグループでは、自分達で製麺するパスタが実に美味しいのだけど、今回は妻のアレルギーの関係で、グルテンフリーの玄米パスタをセレクト。
ええええええええ~ すばらしく美味しいじゃないか! ホントにGF?????? これは素晴らしい!GFでないと食べられない人、だまされたと思って食べてみるとイイ。スゲー美味しいから。GF麺はすこしオプションのお金が150円加算されるけど、普通の小麦粉のパスタならこの牡蠣のアラビアータ、1440円ですよ!写真は半分ずつとりわけているのでこの二倍。二人でお腹いっぱいになる量で、牡蠣もゴロゴロ入ってる。
ちょっと本気でコストパフォーマンスが佳すぎる。僕はコスパということばを嫌っている。というのも多くの人が、コストについて理解してないくせに、価格だけで「コスパがいい」と言ってるのが目につくから。あなたが「コスパがいい」といってるソレ、食材原価はすげー安いし手もかかってないから、ホントはコスパ悪いよ、というのが多いのだ。
でもこの店は本当にコスパがいいと思う。だって観て下さい。
この写真のコース、忘年会コースって、二人でも注文できて、しかも早めに予約すれば10%早割で、つまり4500円。イノシシのオッソブーコたべられて他にもいろいろメニューでてきて飲み放題でこの価格ならビビるよね。
ということで、トスカーナ超お薦めです。また行こうっと。