じつは今年の5月から、大手生協であるコープデリ連合会のお手伝いをしている。
コープデリはなんと組合員数が490万人、総事業高(つまり売上)およそ5000億円(!)に上る巨大な生協連合だ。以前はコープネットという名前で展開していたのだが、生協同士が合併していく中、どんどん大きい組織になって名前も変わっていまに至る。
関係ないけど、コープネット時代といえば、僕が神奈川県藤沢市の大学にいた頃、湘南台駅ちかくに小規模なスーパー形態の店舗があった。そこで全粒粉入りの小麦粉を買って、よくパンを焼いたものだ。その生協組織と、自分が仕事で関わることになるとは、ね!
そんなコープデリ生協が、20176月から“Vie Nature”〔ヴィ・ナチュール〕というカタログ誌面を創刊した。名前からわかるだろう、ヴィ・ナチュールはナチュラル&オーガニック商品専門のカタログである。
コンセプトは、このような感じ。
■ヴィ・ナチュール https://www.coopdeli.jp/information/vie-nature/
ほんもののカタログは組合員とならなければ入手できないので悪しからず。ただ、扱っている商品はとてもいい。卵は黒富士農場のリアルオーガニック卵があるし、水産品に関して言えばMSC製品、ASC製品の扱いが必ず毎号ある。
こんなことを書くと怒られそうだが、生協にもいろんなカラーがあって、コープデリの色はどちらかといえば無添加やオーガニックといったものよりは、より一般性のある商品を手頃な価格で購買したいというライトな生協ユーザーが多かった印象を僕は持っている。
より突っ込んだスペックを求める人達は生活クラブを選んだり、パルシステムを選んだりしていることと思う。
ところが、だ。
わりと一般商材的なものに強いコープデリで、このヴィ・ナチュール誌面を立ち上げたところ、内部の人達が予想していたよりもはるかに大きな組合員の反応があり、「こういうのを待っていた!」とばかりに人気が出ているというのだ。
で、僕がお手伝いしているのは、、、
このヴィ・ナチュールの精肉製品の中でも牛肉に関わる部分だ。どんな仕事をしているのかの全てはここで書くわけにはいかないのだが、書ける範囲でいうと、毎号の牛肉製品のカタログ誌面の決定に携わり、月に一回は主筆コラムを執筆している。
牛肉商品のカタログ写真とキャッチの文章も、じつは僕が手を入れさせてもらっています。
なんでそんなことをしているかというと、、ヴィ・ナチュールで扱っている牛肉って素晴らしいんですよ!
もとから僕が識っている3つの生産者さんで、本当の意味で稀少な牛のお肉ばかり。
まず、出荷頭数のもっとも多い生産者が、北十勝ファームの上田さんとこの短角牛。
この北十勝ファームには、「うちも、やまけんちゃんに一頭母牛をあげるよ」といっていただき、僕の牛がいるのですよ。
その子達を愛情たっぷりに育ててくれているスタッフさんたち。写真は、放牧中の牛の背に乗ることができる(それを許されるのはすごいこと!)中村こずえちゃん。
北十勝ファームの短角牛のなにがスゴいかというと、国産飼料率が99%なのですよ。粗飼料でからだがでかくなってくれる短角牛のよさを最大限に活かし、粗飼料多給で赤身肉の本道を歩いている。それが北十勝ファームの魅力だ。
次に同じく短角牛で、なんと襟裳岬の海がすぐそこのロケーションで放牧している高橋ファーム!
何が素晴らしいかって、、、襟裳岬から吹いてくる潮風には、塩分や海水のミネラルが一杯含まれている。その草を食べた牛はどうなるか?フランスの高級食材、プレ・サレをご存じの方なら、なんとなくイメージが湧くはずだ。
もうひとかたは、釧路で北海道産エコフィードをフル活用して、アンガス牛を生産している榛澤牧場!
間違えないで欲しいのですが、アメリカ産のアンガスではなくて、純国産のアンガス種です。
榛澤(はんざわ)さんご一家が取り組んでいるアンガス種の繁殖・肥育一貫経営は素晴らしい!北海道の地元のメーカーのジャガイモ副生物を引き受けて、それをエコフィードとして与えている。このアンガスの肉が、とても美味しい!しかも、「ゆっくりゆっくり育てるのがいいんだよ」と、平均で30ヶ月齢くらいまで引っ張るので、正直、22ヶ月程度で出荷してしまうUSビーフとは比べものにならない美味しさなのだ。
どうだろう? 短角牛じたいが日本全体の肉牛の1%程度。アンガスに至っては1%未満だ。そのなかでも、国産飼料率が高く、放牧経験を持つ牛の肉は、日本では本当に稀少だ。
もちろん稀少ということ自体は価値ではない。ヴィ・ナチュール扱いの牛肉は美味しいのだ!食べてくれればわかりますよ。
もちろん輸入肉にも気を配っている。メイン商品はアンズコフーズが輸入するニュージーランドビーフだ。
僕がさきごろニュージーランドにいったのは、じつはコープデリの仕事の一環。カタログに掲載する写真撮影のためでもあるのだ。
担当者さんと一緒に立ったこの風景。ひとつの山ごと放牧場なのだ。
いやー 最高だったなぁ、、、
コープデリの畜産担当の小川さんは、2018年にスペイン・ドイツのオーガニック畜産視察でご一緒した方だ。
そして、おなじく畜産担当の酒井さん。かぶりついているのは、ニュージーランドで冬場に牛に食べさせるホダービートだ。日本のビート(甜菜)と違って、人間がかじり付いてもえぐみがなくて、甘くて美味しい。
そして、ヴィ・ナチュールの立ち上げを行ったパワフルな宇都宮さん(左)のチームとご一緒させていただいている。
ということで、これからブログでも断続的にコープデリのヴィ・ナチュール商品の紹介をしていこうと思う。
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