日大の藤沢キャンパスで非常勤講師を拝命してから5年になる。前期の限られた回だけだけど、フードコーディネート実習という授業で、3つのテーマで教えている。
ひとつはたべものの来し方について、農産物の流通、価格決定について、そして今後重要になる食のエシカルについての座学。
ふたつめはさまざまな食品の食べ比べ。
油、醤油、納豆、お肉などなど、さまざまなジャンルの食品で、3~5種類程度の食べ比べを実施している。
今年はなんと豪勢なことに、牛肉食べ比べも実施!
そして三つ目が料理写真の撮影だ。じつはこれ、僕はとくにやるつもり無かったのだけれども、主任の先生から「ぜひ教えてやって欲しいんです。これからのフードビジネスではそういう技術も重要ですから」とお願いされたのだ。
そうですか、やろうやろう!と思ったのだけど、カメラが必要だよね、、、さすがに学科に、学生が使えるカメラを購入する余裕は無い。あ、ちなみに授業をとっているのはおよそ100人。午前・午後に分かれ、かつ班分けして10班ずつになるので、まあ10台あればいいのだけれども。うーん、どうする?
ということで、オリンパスさんにお願いをしたわけです。
「どうぞどうぞ、学生さんが初めて使うカメラが弊社のカメラになるなんて、素敵なことです。できうる限り協力いたします!」
と言っていただいたのだ!ありがとうねTさんIさん!
今年はOM-D E-M5markⅡを都合11台、それも授業6回にわたりお借りしてしまった。もちろんレンズも、標準ズームレンズに単焦点(標準、中望遠)をおりまぜてお借りしている。
第一回目は、電源をONにして、シャッターを押すという動作から始まる。とにかくシャッターを押してごらん。あ、ピントを合わせるっていう行為が必要でね、シャッターを軽く半押しして「ピッ」といったらシャッターをそっと押し込むんだよ、と。
このときはもちろんオリンパスが誇るiAutoというオート撮影モードで。何も考えずともカメラ任せで鮮やかに仕上げてくれるモードだ。
第二回目からは絞り優先モードにして、レンズを変えるということにもチャレンジ。レンズが変われば写真も変わるんだよ、ということを実感してもらう。
そんな風にして、4回目にはLEDの定常光を仕込んだソフトボックスをつかって、食品サンプルを撮影。
ライトをどの角度からあてるとこうなる、というのを、OLYMPUS Captureというテザー撮影ソフトを使って、画面にリアルタイムで撮影画像を表示しながら見せていく。便利ですよ、OLYMPUS Capture。
そして実際に、自分達が撮影したい料理のイメージをもとに、それならどういうレンズをつけて、どうライトを当てればいいのかということをシミュレーション。
もちろん、レフ板を使う/使わないでどうなるのかも検証していく。
ライトのあて方ひとつで、料理写真って変わるんです。
というのを実感してもらったら、最後はグループワークで決めた料理メニューを、絵コンテを作成してその通りに撮影!
こうしてイメージ通りに撮れた写真を使って、最終講義でプレゼンをしてもらったわけです。
ちなみにテーマは「サステナブルな飲食店メニューを企画せよ」です。
みんな、カメラを手にして「わぁ、スマホの写真と違う!」「カメラ欲しくなっちゃった、、、」などなど、いい反応。そうだろ、そうだろ、、、と僕はほくそ笑む。
それにしてもOLYMPUSさんに感謝。わりと長い期間、あんな台数借りることができて本当に助かってます。来年はどんなテーマにしようかな、、、