さきの道中のエントリはiPhoneからMovableTypeを使用してブログアップした。のだけれども、やっぱり画質がいちじるしく落とされてしまうし、あまりいい方法ではないね、、、
さて、パリから中西部へ向けて高速道路を1時間走ると、都市部を離れて両側の車窓はみどりの牧草地となる。
そして、2時間半ほどいけば、今度は待望の牛遭遇となる。
「ひろいなぁ、、、山らしい山もみえんし、、、」
と高知県庁の公文ちゃんが羨ましそうに漏らす。そう、高知県はその面積の84%が山林であって、平地が本当に少ない。その少ない平地は稲作や野菜作にとられてしまうので、こんなふうに草地放牧できる環境は羨ましくて仕方が無いわけだ。
さて、およそ3時間半かけて、シャロレー牛生産の盛んな地域、モンリュソンへ到着。2014年に訪れたピュイグルニエ社のお膝元である。
モンリュソン駅の目の前に建つ「ホテル・ド・ブルボン」。ここも、2014年に来たとき以来だ!
じつはこのホテルも、モンリュソンで世話になるピュイグルニエ一族の経営するホテル。地元の一大貴族というかファミリーなのですな。
案内人のオリヴィエが到着するまで数時間あるので、少々モンリュソンの街を探索することに。
モンリュソンといえば、駅前通りにこのへんてこな樹が生えている光景。
ジョジョの奇妙な冒険的世界観で、夜になるとゾワゾワ動き出しそうな感じがある。
ちなみにNikonのZ6に14-30mmを着けているが、この超広角レンズは前玉が凸っていないので、PLフィルターを装着することができる。それが最大の強みなのだが、82mm径なのでPLフィルターも高いんだよな、と思っていたら、一枚だけステップアップリングで対応できるものがあったのでそれを持ってきている。
ご覧の通りとても気持ちよく抜けのよい空を撮ることができている!
お城?の周りを散策。
猫発見。
高知県庁の入交さんはDJI社のオズポケを持参。いいなあ!
お城?に上れるようなので階段を上ります。
うわーーお
圧倒的に石造りな風景。地震ないんだろうなあ。
ここは教会なのかな? 上ってくる途中の壁面には銃眼がいくつもあった。
それにしても、やっぱりフランス。日曜日はほとんどの店が休み!
さて、オリヴィエ到着、やってる店がほとんど無いので、ホテルの斜め前の、別のホテルのレストランへ。
オリヴィエ、上機嫌。というのも、彼の娘さんが、ジュニアのシンクロナイズドスイミングで、同世代でぶっちぎりのトップを獲り、国の代表チームに入れるかもしれないというニュースが。写真をみせていただいたがとても美しい!東京オリンピックには、年齢が若すぎて出られないらしいのだが、数年後が楽しみだ!
早速、土佐あかうし談義に突入。オリヴィエは何度も来日して代表的な和牛の産地を訪れ、肉を食べているのだが、もっとも美味しかったのが土佐あかうしの肉だというのだ。彼だけではなく、同道していた料理人もそうだと口を揃えて言っていたという。なんとまあ、、、
その産地巡りの際、他の産地では高級鉄板焼きレストランなどで食べていたらしいのだが、高知でオリヴィエ一行に肉を焼いたのはなんと公文ちゃん(笑)河原で網&炭火で焼いたそうです。それが一番美味しい和牛肉だったってオリヴィエがいうんだからね、これは名誉なことだね!
この店はシャロレーのステーキがウリだが、いろんな部位が明記されている。もちろんピュイグルニエ社の肉です。さすが、お膝元だ!
内モモ、ハラミ、リブロース、ストリップロインなどがあるなか、バヴェットがあったので、僕はこれをオーダー。日本ではまずみられないフランス人が好きな部位。
まず出てきたのは、盛り付けがナンだけど、これすべてシャロレー牛のシャルキュトリ。
「いま、フランス国内ではキュアードビーフ(塩漬け肉、まあシャルキュトリのことでしょう)の加工品がとても流行っている。」とオリヴィエ。あ、それは熊本県のマースでもやっている土佐あかうしのシャルキュトリの取り組みと符合している!
鰹節のような生ハムの旨みがとても濃い!フランスらしくかなり塩っぱいけど、その分、ワインがどんどん消費されるわけだ。
と、この店のオーナーが板に載って見せに来てくれたのが、ピュイグルニエ社の経産牛の60日ドライエイジングの肉。これをカットして、みんなで食べようという寸法。
カットされてきたのをみると、まさに「ブルー」ですな。表面は焼き色がついているが、中はそれほど温まっていないタタキ状態、これが美味しいとオリヴィエは言う。
トップトレーディングの中澤社長が興味深げにいうのだが、「ほんと、こっちの人達は肉を掃除して焼くということをしませんよねー。日本なら取り除いているだろう筋や油を全部つけたまま焼くんですよね」と。たしかにそうだ。かなり余分と思われるものもついているが、でもまあこれが自然なやり方なのかもしれない。
さてこの60日熟成の経産牛だが、水分がほどよく抜けて柔らかみも出ており、いわゆる熟成香は薄め。フランス流ドライエイジングそのものだ。旨みもあり、ミディアム程度に焼いたほうがもっと味わいが出てきそうな気がする。それこそ、途中のサービスエリアで食べたくらいの火入れの方が旨いぞこれ。
何経産なんか聞いてみた。
「ん、そこはチェックしてないけど、3~4経産が普通だよ。」という。
あれ!?以前来たときに5~6経産っていってなかったっけ?
「5~6経産だとちょっと行き過ぎになり、硬くなってしまうかもしれない。」
ああ、そうか、つまり5~6歳くらいの牛がベストだというのを、5~6経産と聞き間違えてしまったのかもしれない。大変失礼しました、過去ログの訂正をあとでしておかないとな。
さて、バヴェットステーキだ。
日本ではカットの仕方が違うためあまりみられないとのことだが、ヒレ肉の横についているというこの部位、ギュギュギュッとした食感にジューシーな肉汁、ハラミほど柔らかくはないがその分、食感を楽しめる部位である。エシャロットソースとよく合う!これは美味しいね。
明日から食べ比べでストリップロインを食べまくることになると思うので、今日は別部位にした次第。
公文ちゃん、チョコレートクリーム製品のヌーテラをごってり塗った特大ワッフルにおびえる(笑)明日からハイカロリーだよ!
さて、本日はまずピュイグルニエ社のと畜場、加工場、新設されたドライエイジング熟成施設を視察する!