ニコンZシリーズの使用状況は快調であります。また、Zシリーズが採用したXQDカードというメモリーカードは、あまり普及しないマニアックな規格なんじゃないか、と思っていたら、、、
この規格こそが、今後のプロ向けメモリーカードのメインストリームになるであろうCFexpressに統合されて続いていくことが決定したという。これで、未来がかなり明るくなりましたな!
ただし、、、
「XQDカード専用のカードリーダーを購入するのももったいないから、本体USBからUSB-Cケーブルを経由してPCに接続してしまえ」
と見得を切ったのだけれども、これちょっと無理があるなと思うようになった。というのは、ZシリーズとPCをUSB-Cで繋ぐと、そのまんまドライブとして認識するのだろうと思ったが、どうやらそうではないようなのだ。
先日も書いたけど、エクスプローラで一覧画像を表示してコピーをしようと思うわけだが、この一覧が表示される速度がむっちゃくちゃ遅い。USB2.0か!?と思っちゃうくらい。当然ながら、一覧表示が終わってからドラッグ&ドロップでファイルを選択し、PCへのコピーを試みると、気が遠くなるほどに時間がかかってしまう。30GBで30分とか40分とか(マジです)。
Zシリーズは、発売タイミングも最近なので、高速なUSB3.1gen2規格のポートが搭載されてんのかと思ったけど、そうではなくただのUSB3.0らしい。でも、USB3.0でももっと速いぞ。おそらくホスト役をしているソフトウェアが遅いのだろうと思う。
買ってすぐの段階では、本体USBとPCを接続することで、XQDカードの抜き差しをする必要がなくなり、カード忘れという悲劇を回避できる!と思っていたのだけれども、これは事実上無理ということを結論としたい。あ、もうすぐ発表されるファームウェアのアップグレードで改良されていたら嬉しいけれども。
ということで、仕方がないのでXQDカードリーダーを買おうと思いました。本当は、XQDカードの製造元であるソニーのを買うのが一番安全なのだろうけれども、以前も書いたとおり、一度買って無くしてるんですよ。心理的にまた同じの買うのはちょっと、、、しかも、現行のカードリーダーは発売日が古い。さすがにアップデートされた製品が出てしかるべきでしょう?ということで、中国製のものを探してみたら、あるわあるわ。その中でよさげなものを、自宅用と職場用でひとつづつ買ってみた。
左がCateckというメーカー(またはブランド?)で¥ 2,127、右がRayCueというメーカーのもので¥ 2,280。
今回購入した二製品、どちらもXQDカードスロットに加えて、SDカードスロットも着いたものにした。最近のThinkPadX1カーボンにはSDカードスロットが着いていないので、どうせなら一つで二役してもらわないと、ということだ。
ご覧の通り、見た目は左のRayCueの方がかっちょいいです。ただし、右のCateckの製品には、なんとUSB3.0スロットも着いている。なかなか親切設計だね。
さて、ということでまずは速度を計測してみよう。定番のCrystalDiskMarkで、XQDカードを装着して計測。XQDカードはソニー製の、リード440MB/S、ライト400MB/Sのもの。ただ、今回どちらもUSB3.0規格なので、理論値そこまででないことは百も承知。
Cateckのほうはズボッとカードを押すだけ。まあ、造りは粗いですね。
RayCueのリーダーは造りが丁寧で、押し込むと「カチャッ」とロックがかかる。カードを引き出すにはもう一度プッシュしてロックを解除する必要がある。
こりゃあ、RayCueのほうがよさそうだな、とこの時点では思っていた、、、
ではCrystarlDiskMarkでのテスト結果をみていただこう。
うん、まあこんなもんでしょう。Writeはほぼしないわけなので、こんなもんでよろし。
体感的にはほぼ同じ、ですね。
そうかそうか、と思っていたのだが、、、じつは大きな落とし穴が!
オマケ程度で考えていたSDカードでのテストをしたら、大きな差が出てしまったのだ!
なんじゃこりゃーーーーーーー!? RayCueは半分のスピードしか出ないじゃねーか!
両社ともXQDカードの速度はほぼ同じで期待したスペックといってよいのだけれども、SDカードの方は速度が大きく違う!RayCueのほうは、速度が二分の一程度しか出ていないのだ!?
いや、実際にコピーしたら違うかも、と思ったので、2.4GBの画像群をコピーする速度を動画で比較してみよう。僕にしてはすんごく珍しいことに動画作成しました。
まずはほとんど両社の差が出なかったXQDカードで比較。
やはり、それほど差がありません。
では問題のSDカード。使用したメディアはD850やE-M1markⅡで使用しているUHS-Ⅱ規格のサンディスク SDXCメモリカード 64GB Class10 UHS-IIエクストリーム プロでございます。申し分なかろう!?
あらまあ、、、やはり二倍ほどの差が出た!これはあれか、、、RayCueのほうは、UHS-ⅠとかUHS-Ⅱとかに対応してないのか。
念のため、CrystalDiskMarkの計測は3回やっています。また、USB3.0ポートも2つのポートを違えて測定していますが、ほぼ同じ結果。つまりそれほど揺らぎがありません。
ということで、見た目は多少ダサいのですが、Cateck XQD SDカードリーダー Mの方がお薦めできるという結果です。
ただし!この後、最高に笑えるオチがついたのだ!
パネルがとれちゃった!!!!!!
開封後1時間経ってねーよ。すっげーな。けど、アマゾンに返品したりはしませんよ。社会・環境コストが高くつくもんね。ボンドでつけてつかってやるー
SDスロットの速度が遅いRayCueのほうも返品しません。デスクトップPCには高速のSDカードリーダーが着いているので、XQDスロットだけあればいいので、RayCueは会社用に使います。
まあしかしこれから買う人には迷わず、だっさいしパネルが外れるかもしれない(笑)けど、Cateck XQD SDカードリーダー Mをお薦めしまーす。 あ、計測方法など僕が間違っているようなら、ぜひご指摘ください!
追記:肝心なことを書いていませんでしたが、本来の目的であるXQDカードからの転送は、両社のカードどちらも満足いくものでした。ソニー純正を買うのが一番安心ですけれども、その価格で今回のカードリーダーが2個買えてしまうので、考えどころですね。ただ、今後のことを考えると、USB3.1gen2規格に対応したUSB-Cインターフェースの製品が待たれます。ソニーさん、バカっぱやいの出して下さい。