大阪に行くときに声をかけるのは、不思議な縁でつながっている”がいち”こと西垣内。大学時代からのダチであるしんのすけの結婚の際、新婦のあやちゃん側友人ということで二子玉の河原でBBQした時、僕がサンマルツァーノの生トマトを持ち込んでパスタを造ったのを「旨い、旨い!」と食べてくれ、以来なんやかやでズッと繋がっている。
僕の最初の食べ歩き本(もう絶版です)である「やまけんの出張食い倒れ日記全国版」に、大阪のインデアンカレーを取材した詳細な記事を載せているが、あそこまでつっこんだ取材ができたのも、がいちが本社の扉を叩いて「取材、受けてやってください!」と頼み込んでくれたからだ。そんなわけでいつも大阪で気になる店はがいちが紹介してくれる店である。
「まあ、あれやろ、やっぱりスパイスカレーが気になるんやろう?参考文献送っとくから、行きたい店、選んどけ」
と送られてきたのが、関西飲食店ガイドとして超一級品の「Meets Refional」のカレー特集だ。
「まあしかし俺がお薦めするのはタニヨン(谷町四丁目)のカレー激戦区にある、ゼロワンカレーやな」という。
実はそれで昨年後半に大阪に行ったとき、ゼロワンを目指したのだけれども、残念なことに開いていなかった! 下の写真は本日休業の張り紙を観て「あああっ」となったがいちである。
やー ざんねん残念。
「まあとにかくこの店はな、ちょっとイッちゃってる感じの兄ちゃんがやってる店なんやけどな、とにかくカレー以外にいろんなんが乗ってて、まぜこぜして食べると旨いのよ」
というので、ああミールスタイプなんだな、絶対また来ようと思っていたのである。
ちなみにその日も、ナッラマナムという小さな店で旨いカレーをいただいた。
この店も南インドのミールスに惹かれた店主・井川さんが、現地、それも日本人好みのカレーが作られるケララ州で修行して帰国、間借り営業からスタートした店だという。
カレー屋の店主もクセの強い人が多いと思うが、井川さん、そんな空気は一片もなくにこやか明るい親切、なかなかに素晴らしい対応です。
しかもこの日はなんとスペシャルデーで、ビリヤニを中心としたプレートの日だった!
ビリヤニに海苔が載ってるのがまたなんとも、、、ディープリーケイオスな感じである。
ビリヤニとアチャール、カレーを最初は単品ずつ、しだいに混ぜ混ぜして食べて行く。どれも現地の味わいなのだろうけど、なぜか日本的出汁を感じる優しさがある。辛みをそんなに効かせていないので、舌がずっと麻痺せず永遠に味変を楽しめるような感じ。
「ビリヤニおかわりいかがですか?」と大盤振る舞い。
えっマジですか?もちろんもちろん!
ホントに美味しかった!
さてそんで先日、大阪再訪のおりに、満を持して課題となっていたゼロワンカレーである。
「よーし 今度はやってたぞ!」
この店の店主・立田さんはまだおわかくて今年30歳?なんだ宮崎出身か、宮崎話しもすればよかった。この人も独学で作りながら、インド修行をはさみ、間借りから自店を持ったという経歴だそうだ。
この店はその日提供される数種のカレーから2品選び、ライスのバリエーションも選んで食べるミールスタイプ。この日は定番のチキンの他にマトン、鮭ハラスのカレー。ライスはバスマティかレモンライス。それにアチャールや副菜、ラッサムなどがついてくる。
ちゃんとお薦めの食べ方も載っていて、やっぱり最後は混ぜていくことが推奨されている。
僕はチキンと鮭ハラス、レモンライスの組み合わせ。さっそくセットが運ばれてくるが、これはまだカレーが来ていない段階です(笑)もうこの時点でケイオス!
いやーーーーーーーーーーーー
ビックリするほど旨い! とくに肉モノよりも鮭ハラスのカレーが素晴らしかった!!! ええ~鮭!?と思うのをグッとこらえて頼んで大正解、魚介と思えぬコクとライス消費力を秘めている。
単品を味わい、ココナツ風味の和え物をまぜまぜすると、また味わいがタテヨコに拡がる。
再訪必須だなこれは。あんまり美味しくてカメラをカウンターに置いたまま店を出てしまったくらいだ(笑)
その後、がいちとしばらく歩く。この辺にはスパイスカレーの有名店が軒を連ねているからだ。
本屋さんに間借りしている谷口カレー。本日休業!
「ガネーシュ」売り切れ!
そして、今一番行ってみたいカシミール。
入れるか?と思ったら、終わっておりました、、、残念!
コロンビア8も、もう終わり。
しゃーない、今日は一店やな、ということで(笑)。
ところで、こんな店があったんだけど、お食事処と書いているけど、なかは自転車置き場になってる。
すっげー気になるんだけど、どういう業態なんでしょう?
「まあいいわ、4時半から開くいい店があるから、一杯飲んで帰りな」ということになったのである。