高知行きのカメラバッグ&セットはこんな感じ。
ただし今回、料理撮影があったので、光源であるフラッシュとそれを拡散するアンブレラ、そしてフラッシュを高い位置からあてるためのスタンドが必要となる。
じつは撮影機材の取り回しでもっとも問題となるのがこのライティング機材だ。現状で使用するに足るスタンドがどうしても70cm程度はある。このためトローリーバッグには入らない。
また、光を拡散するための道具であるアンブレラやソフトボックスも、光の質を重視して発光面の面積を大きくすると、畳んだ時の縮長もそれに比例して長くなってしまう。僕の持っているものはだいたい60~90cmあるため、スタンドバッグと呼ばれるライト用のケースが必要だ。
このところフルサイズカメラもミラーレスに移行が始まり、撮影機材のダウンサイジングが始まった。今後、カメラバッグもそれに合わせて小型なものに移行していくだろうことが予想される。
ただ、どんなにカメラボディやレンズが小型化しても、ライティング機材のサイズ(主に長さ)が現状のままだと、別のバッグを持たなければならず、これが実に煩雑である。そう、撮影旅行の機材改革の最後のフロンティアはライティング機材の長さ問題なのだ。
もちろん、最近はこれを新素材で克服した製品がでてきている。以前書いた、Nissinジャパンのスーパーライトスタンドはその尖兵だ。
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ただし、この手のカーボンスタンドであっても、縮長は48.5cmていどとなり、それなりの大きさのあるトローリーバッグ型のカメラバッグでなければ入らない。現在、僕が仕事用に使用しているのが、プロ御用達のカメラバッグメーカーであるシンクタンクフォト社のエアポートセキュリティV3.0だ。これはとにかくデカい!そしてギリギリ50cmの長さのものが入るので、先のカーボン製スタンドなら2本入れることが可能だ。
でもこの問題をまた違った方法で克服することができた!ので報告。
さきのエアポートセキュリティV3.0は、収納力が最高なんだけど、とにかくデカい。まあ撮影機材に関しては大は小を兼ねるが真理だけど、どうしても身軽に行きたい場合もある。
そうしたときに使用しているのは、もうすでに現行モデルではないが、ロープロ製のプロローラーX100。
このバッグの内径は高さ40cm程度なのだが、そこに入る三脚を見つけたのだ!それが国内メーカーであるSLIKのエアリー M100という製品。
これ、縮長が35cmという素晴らしい小ささの三脚なのですよ。これを伸ばすと最長で124cm。
この高さを「低い!」と思う人もいるだろうけれども、僕的には十分使えます。といっても、実は三脚としての使い方はほとんどしません。付属している雲台ではなく、アルカスイス規格の雲台に取り替えました。
この雲台のクイックシューにアンブレラキューブという製品を接続。
次にアンブレラだけども、これも長いものだとトローリーに入らないので、最近ラインナップが増えてきた折りたたみ傘式のアンブレラを。今回はトランスルーセント型。
写り込みを気にしないで済む被写体が多い場合、僕は反射型のアンブレラよりも光量ロスの少ないトランスルーセントタイプを選ぶことが多い。
製品はGODOXのもの。上写真みてわかるように、シャフト部分は少し太くて、アンブレラキューブの穴に入らない。ただし、3cmくらいある先端部の丸い部分だけが穴に入るので、ここで固定。
シャフトを一段畳んだ状態でライティングすると、丁度よい距離感になる。その分、全面に光が回らないこともあるので、その辺は適宜調整してください。
124cmの高さだと、一般的な70cm程度の高さがある机に料理などをおいて撮影しようとすると、少し低いかもしれない。その場合は簡単、三脚の足を縮めて、机の上に載せればいいのだ(笑)もちろん三脚の足は綺麗に拭きましょう。
高知で撮影した作例をいくつか。
8年ぶりのはたやま夢楽で撮影した土佐ジローの料理はまたこんどゆっくり載せるけど、座卓だったので高さは十分!
土佐ジローの撮影。
鶏は動きが速いので本当に大変だが、鶏舎の外に三脚ライトをたてて撮影。自然な感じに撮れました。
ということで、モバイル撮影向けのライティング機材、当面はしのげるのだけれども、ぜひメーカーさんにはこの分野に革新的な製品をもっと出していただきたいと思います!