やまけんの出張食い倒れ日記

あの「サカナとヤクザ」の著者・鈴木智彦さんにインタビュー。魚を扱う料理人・関係者に読んで欲しい!専門料理2月号は「進化する技術」特集号で絶賛販売中! 気合い入れてE-M1markⅡでなければ撮れない扉写真撮りました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
E-M1markⅡ+ MZD12-100mmf4 ISO200 f4 1/10秒

やっちゃいましたよ、19日発売されたばかりの「専門料理」の連載「やまけんが聞く!!」で、いまもっとも注目されているジャーナリストである鈴木智彦さんにインタビュー!

cap000020_1

いま話題になっているこの本。まだ読んでいない人はぜひ、買って読むことをお薦めする。買って損をしない、「えっそうなの!?」という驚きあり、「マジやべぇじゃん」という恐ろしさあり、そして思わずクスッと笑ってしまう文章が多々ちりばめられた、すばらしい本である。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
■サカナとヤクザ
https://amzn.to/2CAKW5h

いま、出版業界で「よくこんな内容で書けたものだ!」と話題をさらっている「サカナとヤクザ」という本をご存じだろうか。水産大国・日本で取引される高級な魚介には少なからず密漁が幅をきかすものがある。そこにはほぼ必ず暴力団が絡んでいるという衝撃的な内容だ。
筆者はヤクザ専門誌「実話時代BULL」の編集長を務め、数々のヤクザ本を世に問うてきた鈴木智彦さん。アワビやカニ、ウナギの闇の世界に単身潜入し、身体を張って裏の稼業の人たちから集めた生の情報が満載の「サカナとヤクザ」は、10月に出版されてすぐさま増刷になり、各方面から「すごい!」「おもしろい!」と激賞されているのだ。わたしも読んでビックリ、衝撃的な内容もさることながら、文章が面白くて一気に引き込まれ、二日間で読み切ってしまった。これは話しを聞いてみるしかない!
日本の水産物の裏にある闇はどんなものなのか。そして、この危ない世界に飛び込んだ鈴木さんはどんな人なのだろうか。

ということで、ご本人の生い立ちからインタビューずっぽりさせていただきました。このインタビューのために、これまで鈴木さんが書いた著作をいろいろ読んだのだけれども、どれもこれもすごい。

一番読みやすく興味深いのは「潜入ルポ ヤクザの修羅場」で、空から暴力団の構成員が降ってきて串刺しになった話し(実話です)とか、怖いもの見たさのある人にはタマラナイ内用。「全員死刑」は犯罪者が書いた文章が出てくるのだが、読んでいて本格的に気分が悪くなって最後まで読了できなかったすさまじい内容だ。

ということで入念に事前準備を重ねてお会いしたのだが、鈴木さん、実にお優しい方だった!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「なんでもやりますから、言って下さいね。あ、僕、『おかずのクッキング』テキストの読者でして、やまけんさんの連載毎回読んでいますよ!」

ええええええええええええええええええええええ
マジですか、、、ありがとうございます!

そう、鈴木さんは料理がとてもお上手で、それも男の料理的なものではなく「日常の料理」をこなしておられる。ご家族にキャラ弁まで作りまくりなのだ。そのことも記事にはバッチリ書いてます。

そんな温かい鈴木さんなのに、われわれからの扉写真のリクエストは「ハードっぽいやつで、、、」というもの。申し訳ありませんっ! 場所は鈴木さんが密漁ナマコの流通事情を探るために身体を張って勤めた築地市場!といっても、もう場内は存在していないので、場外で。

じつは、鈴木さんのキャリアの最初はカメラマン。日大芸術学部の写真学科に入り、講義内容のレベルの低さに絶望して退学したようなお人だから、その写真もすばらしい!

そんな鈴木さんのポートレートをどう撮るか!?かなり悩んだ。浮かんだイメージは、築地の雑踏で人が行き交う中、立ち止まり仁王立ちする鈴木さんのイメージ。スローシャッターで通行人はブレているが、鈴木さんだけがハッキリ写っているというシーンを撮ろうと思った。

ただし撮影は日中なので、わりと明るい。通行人がブレて写るスローシャッターにするにはISO感度をごく低くしなければならないが、それにも限界がある。また人の行き来もあるので三脚に据えることはできず、手持ちで撮影する必要がある!

そんな撮影にうってつけなのが、OLYMPUSのE-M1markⅡに12-100mmf4というレンズを着けての撮影だ。この組み合わせについては下記ご参照。

■OLYMPUSの超便利ズーム12-100mmf4届く!ミラーレスカメラは百花繚乱だけど、マイクロフォーサーズは小さくて高画質で楽しいよ!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2017/01/14236.html

この組み合わせだと、最大で1秒や3秒といった超スローシャッターでもブレずに撮ることができる(全ての人ができるわけじゃないけどね)。OLYMPUSのプロサービスにも動作の確認をした上で、撮影に臨んだ。

その成果がこの写真だ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
28mm f4 1/10秒 ISO200

いろいろあって「雑踏」ではなく「路地」になってしまったのだが、、、

マイクロフォーサーズ規格だと被写界深度が35mm版フルサイズのカメラよりも深いとはいえ、f4という明るい絞りで1/10秒ものスローシャッターを手持ちでできるのはスゴい。写真をお見せしたところ、鈴木さんからも「OLYMPUS、ここまで写るんですね!」とお褒めいただいた。

と・こ・ろ・が!

編集部に採用されたのは、別カットでした(笑) その違いはぜひ誌面をご覧下さい。

それにしても鈴木さん、役者である!ただならぬ感、スゴくないすか? 話しの面白さはもっとスゴいです。ということで、専門料理今月号もぜひ手に取ってお読み下さい!