やまけんの出張食い倒れ日記

田野町の大根やぐらは今年も快調だ!やぐらポートレート、谷口さんの大根引きと、横山さんの大根結束、野田さんちの160メートル大やぐらに大根がけシーン!

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

宮崎ブーゲンビリア空港での写真展開催に合わせて、熊本から移動して宮崎へ。九州新幹線のルートから外れた宮崎への移動は、新幹線で熊本~新八代へ移動し、駅前から高速バス(みどりの窓口で切符を買っておくこと!)で宮崎へ2時間ほどかけて移動する。全行程で3時間程度観ておかなければならず、まあ大変です。

この日は朝7時に熊本市内のホテルを出て、上記のやりかたで移動、だいたい10時に宮崎駅に到着。迎えに来てくれた宮崎市役所の田野支所の本村君とともにまずはやぐらを撮影しに。

一昨年は田野町内で300基のやぐらがあったが、今年は290基程度。やぐらの建設から大根収穫~やぐらへの大根掛け、そして収穫までたいへんな干し大根生産者は年々、減少している。

それでも、大根やぐらが注目されていることで「この文化は残していかなければならない」と認識してくれる生産者も増えているそうだ。

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「今年のやぐらシーズンは、新聞やテレビ、ネットメディアからの取材依頼が50件も来ています!僕が担当になったのが昨年4月からですが、とても一人では足りない状況なんですよ!」

とにこやかに嘆く本村君。

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大根やぐらの未来は君にかかってますよ、頑張って!

それにしても、僕が撮影と発信を始めた数年前からは考えられない状況。忘れもしないけど、僕が写真撮影をしていることを取材しに来た宮崎市の広報担当者自身が「やまけんさんは大根やぐらが観光資源になるっていうけど、そんな気がしない」と言い放ったくらいだ。(そういえばインタビュー取材まで付き合ったのに、校正の連絡も掲載誌の送付もない。どーなってんの宮崎市?)

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それがいまや、「なんかすごい景観がある!」ということで、わざわざ田野に足を伸ばして大根やぐらをみようという人が増えてきている。なんと大手旅行代理店から「大根やぐらをキーとしたツアーを組みたい」という依頼まで来ているというのだ。そういえば宮崎市の職員からは「ツアーで人を呼べるって言ってたけど、できるものならやってみてほしい」とバカにしたように言われたなぁ。ほら、その日も近いよ。(根に持ってます)

人はね、来ますよ。こんな風景、他の地域には存在しないんだから。

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まだ朝霧がけぶるなか、空港での写真展ででっかく引き延ばされたやぐら写真の地がここ、谷口さんの畑だ。

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やまなみの形が、下のおおのばしの写真と同じでしょ?

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当たり前のことだけど、干し大根は大根栽培から始まる。今年は暖冬だったこともあり、生育は実に旺盛。

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機械で土とともに大根を起こして、人が引き抜き、山にしたのをフォークリフトで運んでいく。

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これをそのまま干すのではなく、洗浄し、2本の大根を麻紐で葉の部分をゆわえて結束する。

ちょうどその結束を観ることができたのは、田野の街道が走る中央で、夕方から大根やぐらのライトアップをしている横山さん。

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写真の機械が結束機、葉の部分を麻紐でガッシャンと結んでくれる。結束の詳細な模様を観たい方はこちらを参照のこと。

■田野町の大根やぐらに干し大根がかかるまでをみて、漬物になるまでを観たいい機会。たまには雨もいいね!漬物用大根は欲で廻っている青首大根とはまったく違います。
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2017/01/14219.html

これをローラーブラシのついた洗浄機に通してピッカピカの純白になった大根がこちら。

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これを大根やぐらに持っていって、架けていくのだ。

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では大根架けはどのように行われるのか。

大根やぐらは、干すための横棒が10段となっており、高さはおよそ6.5メートルとだいたい規格化されている。ただ、横方向へは竹を使っていくらでも伸ばすことができるので、理論上はいくらでも長くすることが可能だ。

田野町で最長(ということは世界最長(笑))のやぐらは野田さんのもので、160メートル!

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やぐらの全長のスケールは、下記エントリを見て欲しい。

■今年度のシーズンもそろそろ終了! 宮崎市田野町の大根やぐらの中でも最大級、150メートル超級の野田悦男さんのやぐらを撮る!(冒頭の画像はムチャ縦長です)
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2018/02/29551.html

では、野田さんのやぐらでの、圧巻の大根架けをいつもより大サイズの写真で!
(PCで観ることを推奨します!)

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

大根掛けはひとりではできない。トラックから2本の大根をカギのついた棒に引っかけて、やぐらに上った人にホイッと渡し、やぐら担当がそれを架けるというものなので、最低でもふたりは必要だ。

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

高いやぐらの上に登る方も大変だし、下の人は2キロの大根を数百回あげなければならないわけだから、これもまた重労働。

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

160メートルの大根やぐらだと、全体に干せばかるく6万本を超すことになる。2kg×6万本だと、120トンにもなる!

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

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Nikon D850 + SIGMA 広角ズームレンズ Art 12-24mm F4 DG HSM

すごいでしょう、、、!?

ぜひ全国からこのやぐらを観に来て欲しい!と思うのだけど。

大根やぐらはすべて個人農家の所有である畑に建っているものだから、無断で入ることはできません。昨年も、やぐらに立ち入って写真を撮った後、ゴミを捨てて行った人達がいたそうで、町内で問題になっていた。もしそういう輩が増えたら、厳しく立ち入り制限がかかってしまうかもしれない。だから、やぐらは所有者がいる(作業をしている)ところで、声をかけて許可をもらってから立ち入りをして欲しい。

でもご安心。とりあえず宮崎空港に行けば、小さいけれどもやぐらに触れることができます(笑)

来週末まで写真展とやぐら展示が行われます。ぜひ足をお運びください!

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ちなみに今回の写真のほとんどは、SIGMAの超広角ズームレンズ 12-24mmf4で撮影されている。

こんなド迫力の光景は、このレンズでなければ撮ることができない。さらに開放F値の明るい14-24mmf2.8というレンズもあるが、より広く撮ることができる12mmとの2mmの差は大きい。ニコンのみならずキヤノンマウントもあり。一眼レフ派には、絶対のお薦めだ!