じつを言うと、名店の呼び声高いナイルレストランのムルギーランチに、僕はそれほど惹かれない。いや、4回ほど食べてます。けど、最後に食べたのはもう10年くらい前かもわからない。そんなに、好きじゃないんです。もっとパンチとクッキリハッキリ明確な味わいが欲しいんだよなぁ、ということで、通わなくなりました。
だから柴田書店のカレー好きナベクラ女史が「この本とっても自信作なので、ぜひご覧になって下さい」と献本いただいた時も、ふうんナイルさんかあ、とそんなにテンションが上がらなかった。
しかし!
この本すげえわ。素晴らしく美味しそうな南インド料理のレシピ満載(67種の料理に、ミールス6種類!)!!!
ナイルレストランのナイルさんご一家は、南インドのケララ州にルーツがあるんだね、識らなかった。もうね、レシピが光ってます。AirSpiceの水野仁輔君のレシピ本もいつもビカッと光ってるけど、このナイル善己さんの本はまたエッジ立っている。しかも親切。素材の切り方、テンパリングの仕方など豊富な写真入りで解説されている。
あっ もしかしてこの素晴らしい写真は大山裕平カメラマン? と思ったらやっぱりそうでした。ご自身もカレー大好き大山君撮影だ。そりゃ美味しそうに決まっている。
中でも「くおおおおっ 作ってみてえ!」と感動したのがポークビンダルー。この料理、色んな人がレシピ出してるけど、それぞれ全然中身が違ってて、つまり好きに作っていいのかなとも思うんだけど、いままで見た中でこのビンダルーが一番そそられる。メースとスターアニスの使い方、、、
ということで、ちょっと出てから紹介するのが遅くなっちったけど、まだまだ南インド系のカレーが好きだって人増えているので、お薦めしときます。
南インド料理とミールス | |
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つぎに不詳わたくしめもレギュラー執筆者として書かせていただいている「そばうどん」という年刊誌から、「そばうどん知恵袋111題」。
なんか軽そうな雑学本にみえるかもしれないけれど、ソフトカバーで中身はぎっちり情報が詰まっている。
嬉しいことに、柴田書店の下記サイトで目次と数ページの立ち読みができるので、ちょろっと覗いてもらうと、感じが分かると思う。
前半の軽~いそばうどんにまつわる知識編から、後半には一気に原材料や道具の詳細に入っていって面白い。例えば「石売る日キロロール引きのそば粉の違いは?」「そばかまどの構造とは?」とかマニアックでしょう。私も変なこと書かないように勉強させていただきます。 | |
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最後はこのブログでも絶賛しました漫画「八百森のエリー」!最新刊の第3巻が出ました。
この漫画に登場する函館の八百屋「すず辰」は僕の前職時代の後輩。かなりいれこんでおります。三巻送ってくれちゃってありがとう、しかも北海道森町産の有機カボチャペースト最高!牛乳で割ってポタージュですな。
それにしてもこの漫画は尊い。いままで農業漫画はあったけれども、青果流通の、しかも一番割を食っている業態といえる仲卸にスポットを当てた漫画はなかったからね。この漫画を読んだ全国の仲卸連中が溜飲を下げたことでしょう。もっと売れて良い漫画、まさしく秀品です。
八百森のエリー(3) (モーニング KC) | |
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