ということで、いよいよピエモンテーゼ種を育てている農家さんのところへ移動だ。といっても、このロディー村内に農家も居るとのことで、ごく短時間の移動。ブドウ畑の丘をいくつか越えたところ、ブドウ畑に囲まれたところに、牛舎があった。
車ですぐのところに、こんな素敵な空間が!
大量の乾草、これは食用ではなく敷料(牛の下に敷いておく用)だ。基本的にこの辺の農家さんは、繁殖・肥育どちらにしてもかなりの割合の飼料を自給しているという。それも、粗飼料だけではないようだ。
飼料用の乾草の香りを嗅いで、アンズコフーズの金城さんが「うん、いい香り!レベル高いなあ」と感心していた。
濃厚飼料はトウモロコシも入っているものの、タンパク質のためのソラマメのほうが多い様だ。飼料設計ポリシーが全然違いそうです。やはり、薄く長く育てる内容か。
さていよいよ、ピエモンテーゼ種との顔合わせ、、、家族経営で、4~6人で切り盛りされているという牛舎の中には哺乳期の子牛から半年、1年、繁殖牛などさまざまな月齢のピエモンテーゼがいる!
子牛の頃は毛色がベージュで、だんだんと純白になっていくらしい。それにしても、、、
この、腰回りをみれば、メスであってもたしかにダブルマッスル!筋肉量が多いことが見てとれる!
圧巻なのは、ここでは普通にオス、しかも去勢していない真性のオスを肥育しているようなのだ。
この頃はまだ可愛いけれども、、、
よくみると、ゼブ牛の血筋の証明でもある、首の後ろのコブがすでに発現!
月齢が進むにつれて、目の周り鼻のまわりに出る黒い毛である「毛分け」がはっきりと出てくる。
このオス達も去勢せずに育てて、肉にする。「美味しくはないけれどね」とオベルト社の二人が言う。数年前にフランスのシャロレー牛を観に行った際にも農家が話していたことだが、オスは美味しくないことはよくわかっているけれども、成長が早く肉も大きくなるため、安価な肉として、あまり肉の味にうるさくない国へ売っているのだそうだ。ピエモンテーゼのオスもそうなのかもしれない。
「こちらが種牛ね」
うおっ でたっ!
ドッカーンとでかい!
ヤバイ迫力です、、、まあ大人しいんだけども、この子達が興奮してるところには近寄りたくないデカサ。
それに比べると、繁殖メス牛と未経産牛は可愛いです、とても。
ところで、この農家から年間に購入するのはなんとたったの三頭であるという。 それくらい、Fasssonaというブランドの基準に合致したピエモンテーゼは出てこない稀少なものなのだそうだ。
おさらいしておくと、Fassonaとして販売できるのはメスの未経産の36ヶ月齢、ダブルマッスルの血統の純粋ピエモンテーゼ種のみだ。
「さあ、それではFassonaを食べていただきましょう!」
いよいよFassonaの肉とのご対面だ!