いやーーーー 買っちゃったよ!
一眼カメラを買って写真が好きになると、レンズがどんどん増えていくわけだけれども、仕事で撮るのでない限り、最後まで手を出さないレンズというのがある。それがシフトとティルトの機能がついたレンズだ。いまではめっきり使われなくなりつつある大判カメラというのがあって、フィルム面からレンズ先端までが蛇腹になっていて、それを伸ばして撮影するのだが、その蛇腹をグワッと下や横に捻るのを「アオる」という。そうすることで光軸がずれて、通常は撮像センサーと併行しているピント面をずらすことができる。
なんていっても全然わからないですね。どういうことができるかっていうと、下の写真です。
この小ささではわかりにくいかもしれないけど、、、
この写真、手前のティーカップ内の紅茶の表面と、奥にある二種の紅茶のパッケージの商品名の部分の双方にピントが合っているように見えると思う。これ、ふつうのレンズで撮影すると、どちらかはピントが外れてしまう条件だ。ピントは面であって、絞りをしぼるほどにその面の厚みが増していく。だから理屈上はF20くらいにすれピントが合っているように撮ることはできるけど、絞りすぎることで画質が劣化する。
そこにアオリを入れることで、ピント面をずらして、紅茶の表面と奥の紅茶パッケージの双方にピントが合うようにしたというわけだ。
上の写真で、レンズが途中からグニョっとカメラから見て左方向に曲がっているのがわかるだろうか。これをティルト機構といって、商品撮影や料理撮影などに必須の機能であったりする。また、遠近感を補正するシフト機能というのもついていて、建築写真などに必須とされている。
しかーし、この複雑な機構ゆえに、ムチャクチャ高いんですよ!だってこれ27万円ですよ! いままでは、どうしてもアオリ入れないといけない場合は、マップレンタルで借りてたんだけど、、、
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けど、エイヤって買っちゃいました。だって三浦健司先生が「これは絶対に持っておいた方がいい」っておっしゃるんだもーん。
ところで作例で撮った月ヶ瀬健康茶園の紅茶ですが、今まで呑んだ日本の紅茶の中で最高かもしれません。とくにインド系品種である「べにほまれ」の紅茶が感動的に美味しい。これはまた別途レポートしましょう。
ということで、撮影の仕事もガンガンやって回収しないといけないので、みなさんよろしくお願いしまーす。