先日購入したThinkPadの新しいX1カーボン、本当に最高です。使っていて嬉しくなるPC。とくに、AdobeRGB100%対応液晶の品質が素晴らしい!ようやく、モバイル環境で連載記事の写真を処理するのに不安を覚えなくなりました。
さて、新しいX1カーボンは、僕が持っている二世代前のXシリーズとは違って、ACアダプタのコネクタ部がUSB-TypeCの形状となっています。USB端子の新しい形状であり、電源コネクタとしても使用でき、なおかつこのポートはthunderbolt端子も兼ねています。つまり激速の外付けSSDとかをつなげると、素晴らしいパフォーマンスを期待できるわけです。
ただ、これまで持っていたThinkPadのACアダプタが共用できないのはちょっと残念。ThinkPadの電源コネクタの形状はこれまで数回チェンジしており、その旅に「あーあ」と思ってしまいます。なぜかというと、前に持っていたACアダプタを手元に置いておき、自宅や事務所に置いておくことで、持ち歩く必要がなくなるという利便性がそこでストップになり、ACアダプタをもう一個買わねばならなくなるからです。
でも、今回は事情が違います。USBのPD(パワーデリバリー)規格に対応しているので、その規格に合致したケーブル、USB充電器やモバイルバッテリーを使用すれば、ThinkPad純正のACアダプタでなくても充電できるのですよ。
ただし、このPDの分野はまだ普及の前段階にあって、AnkerやAukeyなどのメーカーが対応製品を出してはいるものの、「充電できた!」「できない」「条件によってはできない」などいろんな挙動が報告されていて、安心して買うのに躊躇してしまうのですね。
ただ、不具合が起こるとすればコントローラー等の問題だろうから、不具合が解消されているであろう、新しい製品を買おうと考えていたわけです。
すると!
X1カーボンを買って1週間後に、日本のメーカーから魅力的な製品が発表されたのです。それが、ミヨシというメーカーのIPA-C02。
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結論をいうと、この製品で無事にX1カーボンへの充電が可能です。しかもこの製品の本体重量はACアダプターよりも軽量!ただし、いろいろと注意すべき部分があります。
本製品はUSB Type-Cの端子が一つ、USB-Aの端子が2つ。USB-Aの二つのうち、上部は4.2A対応となっています。
ご覧のように本体は実に小さく軽量。
比較対象はiPhone8Plusです。
PD対応の充電器は多々あれど、その本体重量が重くて、利便性が損なわれているケースは多い。
ちなみに重量は、、、
123g! 軽~いではないですか!
X1カーボン付属のACアダプターは本体が約180g、コード部が60gと公称されている。
たしかに、計ると182g。上の写真では、左中央部にあるソケット部に電源コンセントとの接続部を繋がなければならないので、さらにすこし重量が加わります。
その点、IPA-C02はコンセントが本体についているので、その分の重量が加算されません。これは大きなメリット、、、なのだけれども、その分、後述する落とし穴もあります。
それはともかくThinkPadの充電状況をみてみましょう。
最初の注意点として、USBのType-Cケーブルであればなんでも充電が可能という訳ではありません。PD規格に対応したケーブルでなければ、必要な電圧で流すことができないということ。
そこで、同じミヨシから発売されているPD対応のケーブルを購入しました。
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この製品はただのUSBケーブルではなく、赤い方の端子側に、PD充電を安定させるためのチップが内蔵されているのです。最近の充電器やケーブルは、ただのパーツではなく、かなりインテリジェントな処理を請け負っているのですな、、、
さて、こいつを接続して、充電してみましょう。
ちなみに、親切なことに、このケーブルは赤い端子を電源側、PC側どちらにつないでも制御してくれるそうです。
IPA-C02をコンセントでタップに接続すると、下写真の真ん中にある電池マークにコンセントの絵が足され、充電が始まったことがみてとれます。
バンザイ!
さあそれでは質問。この状態で、空いているUSB-Aの端子にiPhoneなどを繋いで、同時に充電できるのでしょうか。
じつは、公式にはこれはできないと書かれています。下記にIPA-C02の公式Webのマニュアルから引用させていただきます。
ノートPCへの充電が20Vで行われている時は排他的になり、USB-A端子に何を繋いでも充電されないということですね。わたしの自宅でX1カーボンに充電しながらiPhoneをつなげましたが、iPhoneの充電ステータスには何も起きない。つまり、通電していない状況でした。つまり、このIPA-C02はインテリジェントに、接続状況を見極めて電流を流している。こんなにちっちゃいのにすごいものです。
ただ、ノートPCのスペックによっては、上のマニュアルにあるように、パターン3のように5Vで充電できる可能性もある。まあ、そんな低パワーで充電可能なPCって少ないと思うけど。
と思っていたら、、、
事務所でやった実験。X1カーボンとiPhoneを同時につなげてます。
ちゃんとX1カーボンには充電されています。
自宅ではこの状態から、iPhoneには給電もされていませんでしたが、、、
あれれ、なぜ!? 右上に充電中を表す ⚡ 雷のマークが! なぜでしょうか、どちらも充電できています。不思議ですね。
自宅の電源の環境と、事務所の電源の仕様が違うのかもしれません。また、X1カーボンの充電がすでに90%以上だったからかもしれません(ただ、自宅でもその条件では排他的充電になります)。
この辺は他の方の検証を待ちたいですが、とりあえず「環境によってはX1カーボンとiPhoneも両方充電できる」ということになりました。
さて、こんなに優れたこの製品の落とし穴とは何か。
先に、本体重量がとても軽いということを書きました。純正のACアダプター代わりとして持ち歩くのなら、これは大いに優位性があります。
しかし!
接続するケーブルのことを忘れてはいけません!
このケーブル、ご覧の通り周りのシールド部が分厚くて、けっこうゴツいのです。いままでのUSB規格より大量の電流が流れるのだから当然かもしれません。
そして、、、このケーブル込みで重量を計ると!
じゃーん! 純正アダプターとほぼ同じ、、、
いやいや、違うんです。実は今回、ケチって1mの短いケーブルを買いました。んで、買って後悔しちゃいました。だって、ACアダプタとして使用するなら、足下にあるOAタップなどから机の上にあるPCまで届かなければならない。1mだと短すぎます。でも、2mのケーブルを買ったら、そう!そうなんですよ、ケーブルの重量で純正ACアダプターより重くなるんですよ(笑)
ま、しかし。
本製品にはPCの充電だけではなく、USB充電器としての機能もあるわけで、たかだか100g以下の重量差を気にするほどではないという考え方もあります。ただ、あくまで軽量を追求するモバイラーの欲求としてはなんとも、という結論ですね。
PD規格に対応して、なおかつ軽量のケーブルが出てきて欲しいものと強く願います。
ただし、充電機能に関しては、このIPA-C02とケーブルの性能は確実です。価格もアマゾンで4000円切る程度。ThinkPadやMacBookユーザーにはお勧めできる一品です。
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