オープンしましたね、東京ミッドタウン日比谷。ここにはいくつか訪問しなければならない店があるのだけれども、そのうちの一つが住吉酒販。福岡は博多で酒販店を営んでいるわけだが、単なる酒販店ではなく、いうなればネオ酒販店。博多駅内に出した店では角打ちと酒販とがミックスされた店舗が大当たりして話題を呼んでいる。
福岡に日本酒ってあったっけ?なんて言ってる人はブブー。僕の大好きな杜の蔵や繁枡をはじめ、東一などいろんな酒がある。そうしたまだまだ知られていない酒に加えて、全国のよい日本酒を集めて提供している。
それだけではない。角打ちで供されるつまみが、実に初めて食べるものばかり。あっこれ博多のあれだ、という匂いは残っているものの、すべて洒落たアレンジを加えられたものばかり。
実は住吉酒販の博多店店長をしていた松窪さんをはじめとするメンバーが、いつもホールスクエア福岡でのレストランイベントに来てくれていた。そしたら東京に出すって言うじゃないですか。
「やまけんさん、福岡からスタッフが出てきていますから、ぜひ顔出して下さい」
行きますよーーーーー
魚眼レンズでゴメンナサイ。はい、住吉酒販は東京ミッドタウン日比谷のB1、フードホールのさらに横の筋(行ったことのない人は分からないだろうけど、行けば分かる)にあります。
右側が角打ちコーナー、左側が酒販および食品コーナー。
しらないうちに、薦められた酒をどんどん呑みたくなってしまう松窪ワールド全開です。
カウンターはどんどん埋まっていくので、はいろっかな、はいらないっかなと思ってるうちに入ることが。このあとすぐさまカウンターが埋まりました。
入店すると花札が配られます。これ一枚が400円。
注文はこの花札を何枚分、で行います。あ、俺の干支であるイノシシじゃないか!これは幸先がよい。
それにしてもこの花札システムはヤバイ! あとで実感するのだが、現金で数えなくなるので、ついつい呑みかつ食べてしまうのだ。これを考えた人は実に商売センスがあると思う、、、
お酒、どうしましょ。「もうごめん」の番付から選びましょう。このあと「瓢亭 東京店」に行かなければならないから、軽く、かあるくね。
「それでしたら宮崎のひでじビールで当店用につくってもらったエール、住吉IPAはいかがですか?」
はい、そうしまーす。
住吉IPA、香り高く旨い! IPAは通常よりアルコール度数が高くて、美味しいけどあまり呑めないという弱点があるが、これは度数を下げたセッションIPAなので、日本人でもいけちゃいます。
それに合わせる肴は、、、
こんな感じ。料理名の後についている 一 二 三 とかが花札何枚分の表示ですね。どれもこれも、東京ではあまりみないメニュー揃い。おそらくそんなに彼ら(住吉酒販)は意識してないだろうけど、彼らが福岡で展開しているメニューがそのまま東京ではエキゾチックなメニューに見えること間違いない。
「住吉ポテサラは、カカオニブと合わせていて、かなり好評です」
お、なんだそりゃ!?
ホントにカカオニブがかかってるよ!まじかいな。これがまた、実に初めての風味。ポテサラのいつもながらの風味とカカオニブの香りがあわさると、これなんとも形容しがたい初めての味わいで、説明できない!ハッキリしてるのは、日本酒だとどうなるか分からないけど、IPAの芳ばしいアロマとはばっちり合います。
「このカカオニブももちろん物販スペースで販売しています」
なるほど、こうやって、美味しく食べた後に「あれ、家でも欲しいね」という人達が買っていくという仕組みの店がこれから増えていくなあ、と思ったのであります。
二品目は「寄せがめ煮」。
「寄せ」というのが肝で、つまり福岡名物の煮染めであるがめ煮を寒天寄せしている。
「これには、ビリッと辛い竹下商店のゆず胡椒を載せています」
これがまた、食べた人の多くが買っていくのだそうだ。
この店、博多で研鑽したスタッフ達が来ていて、なんか初めて来た気分がしない。
はしもっちゃん、東京店に残ってねー
開店当初にもかかわらず、もたつき間がまったくない。この時期、ぜひ足を運んでみるといいだろう。
蒸しあじ豚 ぬた。
あじ豚は以前このブログでも採り上げた、宮崎の「ゲシュマック」の山道さんが育てている豚だ。
この一皿、豚肉好きなら食べることをお勧めする。なぜなら、、、東京ではあまりお目にかかることのない処理の豚肉だから、、、ここでは多くは書きません。分かる人は、末の写真をみればわかるはず。なんでそれができてるのかはわからないんだが、、、
これに合わせるのは住吉レモンサワー!
これ、スペシャルなんです。
シャッキリと心地よく冷えて、レモンの香り、ほどよい甘みのなかに焼酎のコクっぽい香りがフッと立って、とても美味しい!
このマークをみれば、バー好きなら銀座のあそこのマークだと分かるはず。そう、あの缶詰めおつまみとハイボールで有名な店の●●さんが住吉酒販のファンで、いつもレモンサワーを呑んでいくのだそうだ。
「このレモンサワーはこちらのレモネーゼを黒糖焼酎で割っています」
「やまけんさん、これどうぞ!」
と専務の庄島さんがご馳走してくれたのがこれ。
生ごしょう?
「これね、まだ正式には販売できてないんですが、ベトナム(だったかな)で生胡椒をその地元のナマズの魚醤で漬けたやつなんです」
出たーーーーーー ローカル地魚醤!なまずかよっ! 淡水魚の魚醤はスッキリした味になるのだが、この胡椒のピリ辛に絶妙にマッチ。美味しいぜ。
ということで、軽くのつもりだった住吉酒販でかなり愉しくなっちった。ぜひこの東京店が開店した喧噪の中で、角打ちを愉しんでいただきたい!松窪さんみなさん、頑張ってね~。