すみません先月の19日からの週の話しなんだけど、ブログアップする余裕なくて画像だけ仕上げておいたのでした。なんとか書いておこう。
まあ仕事になったとはいえ、各地からいろんな肉を送ってこられる立場になりました。買うこともあるし、試食してくれと送ってもらうこともあり、その単位も200g一切れのこともあれば、5kg、10kg、いやランイチまるごとなんてのまであって、もう個人消費できる量を超えています。そこで友人レストランに持ち込んで使ってもらったりもするわけです。
これ、とある1週間のこと。
まずは、拙著「熟成肉バイブル」でも掲載させていただいた、芝浦の雄・吉澤畜産の吉澤社長と、そしてあの「肉バカ」小池さんとの一夜。お店は、築地の路地裏にあって風情溢れるここ!
そう、鉄板焼きKUROSAWA築地店。
この店では岩手県産の、ほぼ生産者もかなり指定された仕入をしているのだが、それを一手に引き受けているのが吉澤畜産なのだ。
空手家・吉澤社長と肉バカ・小池さんが並ぶの図!
焼き手の埜瀬(のせ)さんもずいぶん緊張していた。
「肉バカの小池さん!?やばいっすよ~」彼、ちゃっかりサイン用の本を用意していた。
鉄板焼きは、以前はオールドタイプな料理法だと思っていたけれども、やはりよい焼き手がいい肉を焼けば、とても美味しい。
火入れ技術だけではなくて、油の処理がとても大事なのが観ていて分かる。焼きに使った油をそのままにするのではなく、こまめに取り除いている。酸化した風味が肉にまとわりつかないようにという配慮だろう。
大きくカットされたそれぞれの面を鉄板にあて、熱を入れていく。
おっとここで小池さんがカメラを取り出す。
ああっ!? パナソニックのマイクロフォーサーズ機ではないの!? それ、同じマウントだよ!
「えっ そうなんですか!? 僕、なにもわからずに撮ってます」
いや十分ですよ。肉に愛があるからいい写真ばかり撮ってるよね。
つぎつぎに焼かれていく鉄板の上の食材たち。
そう、素人の腕自慢でも、一枚の肉を理想的な焼き加減で焼くことはまあできる。しかし、3枚以上の肉を併行して焼いていくのはかなり大変なんだよね! 焼きの時間と休ませる時間が、頭の中でこんがらがってくるのだ。
埜瀬君、ちょっとかっこよかったのが、このコテに肉を乗せたこと。これ、すこし熱伝導を抑えて休ませてるのだろうか。
談義の内容はもちろん牛に関わることばかり。
ただ、吉澤さんが言うのだが、僕と会う前は色んな人からのうわさで「単純な黒毛否定派」と思っておられたとのこと。会って話してみたらそうじゃない、話す前と後でまったく印象が変わったとのこと。業界でどんなうわさをされているのでしょうねぇ。ま、想像はつくけれど。
黒毛和牛のみならず日本と世界の牛肉を巡る状況について話をした。かなりハイレベルで、とてもここには書けない話ばかりです(笑)。
そうこうしているうちに見事な焼き上がり!
埜瀬君も改心のできばえだったようでこの表情。
シンシンからスタートです。
もちろん、KUROSAWAが選ぶ岩手県産の黒毛和牛。
いや、素晴らしいですね。吉澤畜産のあの冷蔵庫でねかせていたことで、甘みと奥深い香りが花開いていました。
イチボも内部しっとりの焼き具合。
そしてロース芯。
大方の人が言うけど、ロースはもう脂っぽさが気になる。ねかせて脂質がよいほうに変質しているとはいえ、この日もロースは一番重かったかな。
そして、特別にヒレ。
僕はとくにヒレには思い入れがないけれども、しっかり味わいのあるヒレでした。
特製ガーリックライスへ。
ここのガーリックライスは、醤油を鉄板で炒めて、香りを立たせてからごはんに絡めるのだ。
そのごはんの少量は、せんべい状のおこげに。
おこげのせガーリックライス!
そのままで食べきろうとしたら埜瀬君が「もうひとつ食べ方があるんです!」と。
そう、出し茶漬け!
「あ、あの、小池さん!サインお願いしますっ!」
と埜瀬君。貴重な瞬間をみせていただきました(笑)
昨年に開催した岩手短角視察ツアーに参加してくれた町田君も挨拶に!
なかなか料理人の層も厚いです。という濃い一夜が月曜日。これがスタートでした、、、
あ、まだ終わりませんよ!