宮崎に着きました。あ、朝のエントリで「〆切がない、すばらしい開放感!」なんてのたまってましたが、やっぱり嘘でした。今日〆切の原稿、ありました、、、ごめんなちゃい。
さて、空港に着くとすぐさま宮崎ブーゲンビリア空港を管理運営している宮崎空港ビルの事務所へ。このブログを過去から読んでいただいている方はご存じのとおり、宮崎で大人気のローカルカレー「ガンジスカレー」は、この宮崎空港ビルの厨房が生み出しているものだ。
■宮崎空港は日本で最も食に力を入れている空港施設かもしれない! あの「ガンジスカレー」が宮崎空港内で食べられることの真実と、冷や汁3種の開発見えてきた素晴らしい取り組みと、超お薦めメニュー それはカレーちゃんぽんだ!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/08/2308.html
このことは宮崎人でも知らない人が多くて、このエントリを公開したあと、かなりいろんなところから反響があった。
で、週刊フライデーに僕が連載を持っていたときに、このガンジスカレーをドカンと激写して掲載。
いまでもこの記事、この写真が、宮崎空港ビル内の飲食店(2Fカンナ、3Fコスモスなど)で掲示されたりしていると思うけど、これは空港から講談社に正式に許可をとって使ってもらっているのでありました。カレーを撮るのは難しくて、表面が固まってしまいやすいのです。でもこの時は、ホント、一発で美味しそうに撮れた。
以来、ガンジスカレーが再認知されるようになって、売上も伸びていったということである。物書き冥利に尽きますね。
そしたらなんと、嬉しいニュース!
「当社の宮崎和牛カレーが、JALの国際線の機内食に採用されたんです!」
なんと一年間、12万食ものカレーが機内で提供される!とおもったら「ファーストクラスとビジネスクラスなんです」とのことなので、俺には縁が無いかも知れない、、、でも、対応クラスでは「二杯でも三杯でも、好きなだけ」食べられるそうだ。ぜひその対応クラスに乗る人は、食べてみていただきたい。
ちなみにこの採用にいたるまで、JALのほうで全国の空港カレーをあつめて厳正なブラインドテストをしたそうだ。そのなかでぶっちぎりの一位になったらしい。そうなんですよ、宮崎空港ビルは日本で一番おいしい飲食店が入っている空港なんです。それはホント。直営店中心でコストを考えずに美味しいものを追求している珍しい空港なのです。嘘だと思うなら、3Fにある寿司屋に行ってみて下さい。出てくる寿司の美味しさにビックリしますよ。
宮崎ではかなり話題になったらしいが、全国区に売り込むチャンスだ!
ところで、料理長が、重永シェフから交代し、僕と同年代の吉田シェフになった。いやー頑張って下さいよ!
ちなみにガンジスカレーも宮崎和牛カレーも、創業当初からあるメニュー。味の構成は一切変えていないという。さいしょにこのレシピを考えた初代料理長は本当に偉大だね!
という話をしていたら、運ばれてきました!
これが宮崎和牛カレー。あれ、なんでJALに採用されたのはガンジスじゃないの?じつは使っている素材に問題が。というのは、ガンジスカレーの味の要はピーナツペースト。ピーナッツは、アレルゲンとして反応する人もいることから、機内食では×なのだそうだ(知らなかった!)。
なので、急遽ピーナツをつかっていない宮崎和牛カレーを候補に出したのだけど、やっぱり美味しいので採用されたわけである。
でもね、俺、実はガンジスラブなので、はじめてこの宮崎和牛カレーを食べます。
いや旨い! ビックリした~、これからはガンジスと和牛のあいがけカレーを食べたい! 空港ビルさん、ぜひ「合い盛り」をメニュー化お願いします。
ピーナツペーストのまったりしたあの香り、コクがない分をどうしてるのかな、と思いながら食べたが、あのガンジスっぽい、宮崎のカレーの味わいの底流となっている甘濃ゆさがバチンと感じられる。しかも、うま味の濃度は実に高い!
「あ、それはですね、ピーナツをつかわない分、牛肉を煮込む際にブイヨンで煮込んでいるんですね。それで、味がシッカリしているんだと思います。」(料理長)
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお そうか! それは味が強くなりますよ! 牛肉の煮込み、たしかに味がある。こういうカレーでバサッと味も無くなった牛肉があることが多いけど、トロットロで味があるもんな。
しかも驚きは続く。
和牛を使用しているにもかかわらず、780円で食べられるのだ。これ、東京じゃありえないです。宮崎和牛のバラ肉。ちなみに宮崎和牛っていうのは、「宮崎牛」とは違います。飼育期間中、宮崎県で飼養された期間がいちばんながい和牛のことを「宮崎和牛」とよぶ。「宮崎牛」は、暫く前までは、それにくわえて黒毛に限定し、しかも4等級以上のものをいうということだったが、2017年より新しく「県内の種雄牛(もしくは指定の種雄牛)を一代祖にもつもの」という基準がもりこまれた。
今回のカレーは「宮崎和牛」を採用している。それだけでもすごいよ、だって黒毛は今高いからね!でも、面白い話しをきいた。
「先日経済連の人が来たときに「今日のカレーにつかわれたのはこの牛ですね」と個体識別番号をお教えしたところ、「それ、宮崎牛ですね」といわれたんですよ!」
そう、宮崎和牛は宮崎牛とは名乗れないけど、宮崎牛は宮崎和牛にもなり得るのです。すっごくもったいないけどね!でも、需給バランスによっては、宮崎牛のバラ肉がこの宮崎和牛カレーに入っていることもあるというわけだ!すごいじゃん!
ということで、宮崎に足を運ぶ人は、空港に着いてすぐに市内に移動するバスや電車に乗る前に、ぜひ空港内でカレーを食べてみて下さい。ガンジスがお薦めでしたが、宮崎和牛カレーも素晴らしくイケます!
で、いまから田野町で講演です。