E-M1markⅡ+SIGMA30mmf1.4
実はこんなシェフ5人が料理を一品ずつ作るという、すごいイベントが11月6日、熊本県の芦北町にある赤松館(せきしょうかん)にて開催される。
赤松館は、あの料理研究家の草分けであられる江上トミ先生のご生家で、このブログで熊本でベストカレーとして推したこともある、あそこだ。
で、以前、この豪華な面々といっしょに水俣・芦北を回る食材ツアーをここで報じたのを覚えておいでだろうか。
そう、この豪華メンバーのツアーは、この先触れだったのである。ちなみにこの豪華イベント、もう席は埋まってしまっていますので、これから申し込もうと思っても無理っす。ゴメンナサイ。
というわけで、ここしばらくは彼らの店でキッチリごはんを食べさせていただいていたのでした。まずはレストランアニス。童顔でとっても若く見える清水シェフだが、肉焼きの腕前はみなが認めるところ。
コの字型カウンターを囲んだオープンキッチン。そこで料理からサービスまで、清水シェフ一人ですべてを切り盛りする。
む、なんですかあの急須は!?
えっ マジでお茶なの!?
急須に湯を入れてから3分程度はたっている。ということは、ごくぬるい温度でうま味と甘みだけを引き出しているわけだ。
伊勢だったかな?のかぶせ茶と、山ウドの葉の上にのせた島豚のリエット、その上にはまたかぶせ茶の茶葉。
かぶせ茶には渋みがなく、ウドの葉のほろ苦みとあわせると熱く出した茶のようなニュアンス!美味しいです。
パンは提携しているお店に料理に合わせて焼いてもらっているとのこと、これがまた美味しいパン揃い。
バターではなくサワークリームを添えるのがここの流儀。
ここから怒濤の肉の皿が並びます。
宮崎のイノシシ。1~2歳だろうか、うま味はシッカリ乗りつつも、ブリンと柔らかで心地よい食感。いやな匂い一切なし!
これに合わせるのはやっぱり宮崎の都農ワイン!
「日本の肉ですから、日本のワインで食べていただこうと思いまして。」と清水シェフ。
ケールだったかなぁ、すこし苦みのある葉っぱと、フルーツトマトをセミドライにしたのが合わさっているだけだが、イノシシのうま味と食感、葉っぱの苦み、トマトの酸味と甘みで口中調理すると、素晴らしい味わいが生まれる!
いちばん早い時間に入ったせいで貸し切り状態だったので、シェフ独り占め。
次なる皿は牛タン先。
くにゅんくにゅんと強い弾力のタン先を鋭利なナイフで切って、肉汁とともに口に含む。カブの葉っぱの苦みがまたアクセントに。無造作に、おちてた野菜を付け合わせしてますという呈だけど、すべてを食べて味のバランスがまあるくとれる。素晴らしい。
次なる肉は本州ジカ。マコモダケ、千葉のジャガイモ。
ここでもやはり都濃ワイン。
僕はシカについては退屈な肉だよなぁと思ってしまうことが多いんだけど、あまりねかせすぎないのだろう、起伏に富んだ食感とメリハリの効いた味。黒ニンニクペースト相性よし!
果汁感が残る都濃ワインとのマッチも最高。
お次は牛肉。しかも宮崎牛とな!
しかもむちゃくちゃ楽しい。ばすんと大きくカットした肉の下には、なんとオクラとキュウリを冷や汁のように仕立てたガルニ。
これは美味しいねぇ! サシの重みをを感じさせない。宮崎の牛がこんなに軽やかに感じられるとはね!
合わせるのはさすがに重みのあるカーヴドッジの「ミリュ」
あらまあ、すばらしい凝縮感!脂と合わせても消え去ることのない風味。
牛肉出たし、これでフィニッシュかと思いきや!
攻めてきますねえ!大山どりの丸焼き。
どんくらいかけて焼いたの?と尋ねたら「5時間くらいですかねぇ」と。ヤバイねそれは。
いやーーー はっきりいいましてね、大山どりなんて、ほんのちょっとだけ長く飼っただけのブロイラーじゃん、って思ってますけどね、丁寧に火入れすると美味しいものだね!
火入れで胸肉が化けました!
「僕、大分出身なんで、鶏肉がいちばん親しみのある肉なんです。」
という清水シェフ、これにあわせるのはなんと!
大分が誇る、いいちこの特別熟成した焼酎!
やー、 これスゴいな!鶏肉との相性抜群。
ひとしきり肉を食べた後、ここでお野菜のサラダ。
清水シェフはもともと、半導体製造の会社で技術の仕事をしていた。でも、そこから強い意志で料理の世界へ。
今回のイベントで彼は、なんとメインの肉料理を担う。
「地元の肉をたき火で焼くとかやってみたいですね!」
会場が重要文化財なのでたき火は×でしたが、、、(笑)愉しみにしてるぜ!
たちのぼる麹の香り、、、
これ、醤油かすだろ! 「そうです、ミツル醤油の醤油かすです。」
ここに埋めてホックリ火を通したインカのめざめの一年熟成芋。
デセールのアイスクリームも美味しい。
ゆずチェッロと合わせて、もう気分はぶっ飛んでます。
それなのにこのタイミングで激甘のマドレーヌ焼き上がり。猛烈に美味しい!
「ヨーロッパ人が口に入れて「オーマイガッ」って頭抱えて喜んでました(笑)」
そりゃそうだ!
やー、美味しかったねぇ!
清水シェフ、6日の赤松館イベント、期待してますよ~ ごちそうさま!