土曜日から開催される写真展「大根百景」、準備が進んでいます。ここでは、ギャラリーでは飾らない写真でエピソードを。
■大根百景 http://islandgallery.jp/14961
冒頭の写真、下がボウッとボケてますよね。これ、じつはもうそろそろ収獲を迎える、大根がかなり干された状態のやぐらに登らせていただいた時のものです(もちろん、許可をいただいて登っています)。もうね、すっげー高い!だってやぐらの高さはおよそ6メートルですからね。
この大根やぐら、とてつもない建造物だと僕は思っています。それはなぜか。
やぐらは、正三角形に建てた柱に、10段の横木(竹)を等間隔にとりつけた構造となっています。大根が十段干せるわけです。初めてみたときにはすでに大根が架かっているところだったのだけど、当然こんな大きな建造物、プロの土木業者、建築技師が作っているだろうと思っていたわけです。つまり、大根干しの季節だけ、やぐら設置サービスみたいなのがこの地域ではある、みたいなね。
ところが!
驚きましたねぇ、このやぐらは農家さんがみずから作ってるんですよ。
そう、こんなふうに地上に骨組をおいていって。
こうやって地道に穴を掘って柱を立てて。
僕はこの状態を見て、動物写真家の星野道夫さんが撮った、クジラの骨が朽ち果てた作品を思い出してしまった!
こうして骨組が出来上がってから、竹製の横棒をとりつけていくのだけど、、、
なんとね、5芯入りのビニタイでギュギュギュッと結ぶだけで固定するんですよ!
竹部分だけではなく、骨組のてっぺん部分をぼると締めする以外のほとんどの部分をビニタイで固定する。
これで、100メートルだと6万本にもなる大根の重量を支えるのだからスゴい! と思いませんか?
ちなみに冒頭の写真で、やぐらのてっぺんに登ったときの光景。
つるっと足を滑らせたら、、、やばかったね!
ということで、こうした大根やぐらの建築プロセスなどを、とても綺麗なファインArt用の紙に印刷して展示しています。
ぜひ、足をお運び下さい!
9月30日(土)より開催。
30日は16時からギャラリートークで、私が大根やぐらの話しをします。その後17時からどなたでも参加できるレセプション。このやぐらで干された大根のたくあん漬けを食べていただきます!
1日(日)午後から閉館まで在廊します。お気軽に声をかけて下さい。
2日(月)~6日(金)平日は17時から在廊します。もし「どうしてもヤマケンと話したい!」という方はスタッフまでお申し付け下さい。上京が許すようなら駆けつけます。
7日(日)、8日(日)午後から閉館まで在廊します。お気軽に声をかけて下さい。