いやー本当に最高なデモンストレーションに料理だった。
台風だいじょうぶか?という中、福山剛シェフ、無事に東京に到着。
会場は汐留にある東京ガスのキッチンスタジオ「厨BO! SHIODOME」だ。
今回の趣旨は「オールアバウト岩手」! 短角牛だけではなく調味料からなにから岩手のものを使って表現。
短角牛は岩泉町の畠山利勝さんの牛の肉だ。これに、あえて、岩手県産の黒毛和牛のA5である「いわて牛五ツ星」の肉を合わせるという一皿をリクエストしたのである。
炒め油と揚げ油には、工房じあぶらのひまわり油。これ、本当に素晴らしい油だ。それとヤマブドウピューレ。
そしてこれも最高クラスの生味噌である八木澤商店の「おらほの味噌」。
黒っぽくてヤマブドウくらいの大きさのブドウがつかいたいということだったので、産地におねがいして、アーリースチューベンが届いた。
僕の後輩である早野君が生産振興をしている食用ほおずき。
そして、とてつもなく辛いカブ、暮坪(くれつぼ)カブ!
厨房のアシストには、なんとなんと、あのイタリア料理家である山内千夏さんが!
ソースは短角牛の筋と端肉、タマネギを煮たもので仕込む。
さあここでわれわれ座学組はお客さんの前でプレゼンテーション。台風4号で被災した岩泉町と久慈市の短角牛の現状を、農家さん自身が説明する。
農家は岩泉から合砂(あいしゃ)さん、畠山利勝さん、久慈市から中屋敷君の三名。
満を持して福山シェフの登場!
ゴウちゃんはしゃべりもイケるんです!
バックヤードでは千夏さんが黙々ともりつけ!
みてわかりますかねー かなりそうそうたるシェフたちが来てくれていたんです。
料理の仕上がり!
短角牛の内モモはシンプルにロースト、黒毛和牛の薄切り肉はおらほの味噌、ヤマブドウピュレでマリネしておいたものを軽くバーナーで炙り脂を溶かす。その状態で二種の肉を合わせて、ソースをかけ回す。
「これ、黒毛の肉と短角の内モモを一緒に食べて下さい」
ひといきに口に入れると、ヤマブドウと味噌の香りをまとって増強された黒毛の華やかな香りがブワッと爆発。それをかみ続けていると、今度は短角内モモのじんわりしたうま味が後追いでやってくる。短角スジ肉のジュを葛でまとめたソースの濃厚なうま味も継続的にパンチを与えてくれる。
素晴らしく美味しい!
ブドウの実が添えられているのがポイントで、黒毛和牛の持つブドウのような濃厚な香りが増強される。
せっかくの短角のうま味が、黒毛の脂でかくされちゃうんじゃないか?と思うでしょ?全然そんなことありません。短距離選手と長距離選手がタッグを組んだようなもの。お互いの美味しさが口の中でどんどん変化しながら引き継がれる。
「黒毛をラルドのようにして使う感覚なんです。」というゴウちゃんの狙いはバッチリだ!
来場できたみなさんはラッキー!
感想、聴いていきます。まずは銀座「おくだ」の料理長を卒業し、独立準備中の五十嵐君!
三田の中華「桃の木」の小林さん!
ボンシュマンの花澤さん!ちなみにおとなりにはオハラスのムッシュも。
ヴァッカロッサ渡邊さんでーす。
「にくがとう」三浦君も!
先日 インカントを卒業され、こちらも独立準備中の小池シェフも!
という豪華な布陣で、大盛況のうちに終了。
いやー 終わった終わった。熟成肉ムックの校了から全然休めてませんけど、ちょっとだけ休もうかな~
みなさん本当にありがとうございました!