D810+TAMRON90mmf2.8
興部町のノースプレインファームをひととおり廻った夜。てっきり紋別市に戻って居酒屋にでも、と思っていたのだが、魅惑的なご提案が。
「うちの娘がね、隣町でおいしいウニ丼を出してくれる食堂があるっていうんですよ。この時期、おいしいエゾバフンウニがあると思うんですけど、いかがですか？」
いやそれはもう食べなきゃ、、、
雄武町と書いて「おうむ」と読む。どんなアイヌ語が語源になっているんだろう。この地できっと昔から地域の人達においしい定食を出してきた、港楽食堂。
きっと、というのは、連れてきてくれたみなさんもあまりここのことを識らないのだ（笑） 農場の営業担当よっちゃんと有梨ちゃんが「仕事で稚内までいって、その帰りにふと見つけて寄ったんですけど、ウニ丼があるって書いてあったので頼んだら、稚内で食べたのよりはるかにおいしかったんですよ！」ということで、連れてきてくれたのでありました。
ご覧の通り、俺好みな食堂ですよ、食堂！ やっぱりね、食堂というひびきがもうすでに最高。僕といっしょにごはんを食べたことがある人ならご存じだろうけど、僕はお酒を飲むモードとごはんを食べるモードがまったく違ってて、ごはんの際にはビール一杯あればよくて、ひたすら食事に集中したい派だ。その点、料理屋や居酒屋はお酒を頼むことが前提になっていることもあって、少し後ろめたい。でも、食堂ならそんなことがない！
テーブル4席に、奥は座敷でまた4卓。きっとお昼は相席になるでしょう。小体なお店に、女将さんが一人で切り盛りしている！
唐揚げ一皿6つ載り（！）と海鮮のミックスフライ二人前を単品でお願いして、生ビールはやっぱりいただきます（笑）
ここの唐揚げ、おいしい！奥の座敷でサラリーマン風若者が食べていた唐揚げ定食が旨そうでオーダーしたけど、醤油の下味しっかりしみこんで、ジュッと肉汁が溢れます。
フライ盛り合わせにシャケフライも混ぜて。二人前を、ひとりちゃんと一口ずつたべられるように包丁をいれてくれました。女将さんのお気遣いに感謝！
手前の帆立フライ、おいしい。帆立がバサバサじゃありません。シャケフライもちゃんと生鮭のフライの模様。
そして、ウニ丼が一人前ずつ到着。
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
エゾバフンウニのクリーミーさが素晴らしい！もちろん鼻につくミョウバン臭はありません。個人的には酢飯で握って食べるより、あたたかいごはんにのせて、ごはんの熱が移行してウニがトロッとした感じが好きなので、これは絶妙！
おいしかったので女将さんに「ここのウニ、稚内よりおいしいって若い人が言うから来たんですけど、ほんとうに美味しいね！」と話しかけると、「あら、そうでした？」と。ノースプレインファームにも行ったことが何回かあるそうで「とても綺麗なお店だわ」と。
じつはとても気になっていたのが、今日の定食のボードに書かれていた「わらびの油炒め」。今の時期、山菜が出てきているけど、ご自分で採られているんですか？
「はい、わたしが採ってきて、アク抜きしたり漬けたりしているんですよ。」
ええええ、それはいいなあ、じゃあワラビの油炒めを単品で食べちゃおうか！
「あ、もうね、今日の油炒め分は終わってしまったの。でも、漬物ならあるかな、、、」
と厨房にもどっていかれる。
「はい、これ食べて下さい」
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
なんと美しい！
いただいてみると、アク抜き時の温度管理が適切なのだろう、シャキ感が残っていて、歯触りがすばらしい。醤油ベースの地に浸していたのだろう、味も浸透して、とてもおいしいワラビ。
そして、、、
北海道の北部で大きいのが採取されるフキだ。これが味噌漬けになっていて、ビールが進んでしまう味！
ひっきりなしにやってくるお客さんに淡々と対応し、一人でぜーんぶ切り盛りする女将さん。いや、味わい深い食堂です。またここに来て、今度は山菜の油炒めをいただきたいと思ってしまった。
ごちそうさまでした！
そうそう、気になるウニ丼のお値段は、、、
あれだけ載っててこの金額なら、納得でしょう！