今年はほんとうに、変な年だ。一月からまだ3ヶ月しか経っていないのに、いろんなことが終わり、そして色んなことが始まる。
年度末に近くなれば、自治体や企業の異動があるのはごくあたりまえのことなのだけど、今年の異動はかなり激しかった。「やったー!」と思う異動もあれば「なんで行っちゃうの!?」という異動もあり。悲喜こもごもでした。
そして、ここ数日で個人的に「な、な、なんで!?」というお店の閉店が相次いでいる。いちいち挙げませんが。それに加えて「わたし、会社辞めるんですよ」という話しがいろんなところから来る。なんだか、本当に今年は激動の年になるのだなあ、と実感するのでありました。
そんな中、新しく始まることもある。 この3月一杯で終了する連載として、NHK「きょうの料理」テキスト誌上で9年間書き続けてきた連載が終了したわけだけれども、4月からは違う誌面で新しい連載が始まる。
その誌面とはテレビ朝日の「おかずのクッキング」。隔月刊の雑誌だ。カラーページたっぷりで540円という安さ。
おかずのクッキング 209号(2017年4月/5月号) | |
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料理研究家の土井善晴さんがテレビ番組の柱なので、このテキストの前半ページは土井先生による、実にわかりやすく敷居の低い、だけども「えっ それ食べてみたい!」というようなレシピのページ。
たとえばね、「新タマネギの塩蒸し」って、おおぶりな輪切りにした新タマネギを油で軽く炒めたところに牛肉の薄切りを乗せ、蓋をして少し蒸すというもの。味付けはなんと潔いことに「塩を適量、ぱらぱら」ですよ。 でもね、これがまたとてもとても美味しそうなのですよ! 誰でも作ることができて、なおかつ深みのありそうなレシピページが多い。
そしてこのテキストの特徴は、テレビ番組として放送する以外のネタが満載なのだ。その一つが僕の連載になったわけだが、じつはこれ、初めてではないのです。
2009年から2011年まで9回、書かせてもらっていたのだ。それが一回終了となって、これからまた装いを新たに連載開始となった。こういうことは初めてで、編集者のDさんの熱意に感謝するほかない。力一杯書かせていただきます。
タイトルがねぇ、スゴいんですよ。だって「やまけんレポート」ですよ。やまけんってのをタイトルにしちゃっていいの?いやもちろんこれ、僕がつけたわけじゃありませんからねもちろん!
僕は、文章に大きく手を入れられない限り、編集方針に従う人間なんです。だって雑誌は版元のものですからね。広告ページの場合は広告主のものでもありますね。仕事として受けているかぎり、クライアントの意向は最大限に尊重します。でも、ありがたいことにこの誌面では、テーマは協議の上でだけど、しっかり僕が書きたいことを尊重していただける。
それでこの新連載で書いていくことだけど、ずばり「食のエシカル」についてです。ここ数年、料理人や外食チェーン向け、または農家向けの雑誌連載にはこのテーマについての記事をがんがん書いてきたのだけれども、いよいよ今年からは消費者のみなさんにむけてこの話題をしていくタイミングと思っています。
じつは、このおかずのクッキング以外にも新しい連載が始まるのだけれども、そちらでも食のエシカルがテーマ。そういう依頼が来るということは、編集レベルでもこのテーマの存在大きくなってきているということでしょう。
今年は色んな意味でエシカル元年だ。頑張って書こうと思う。ということで、ぜひ「おかずのクッキング」をよろしくお願いします!