いやーーーー 最高のイベントでしたね!
すっげー出たとこ勝負感の強いイベントだったんですが、やりきってくれた料理人さん、そしてスタッフの皆さんに感謝。あ、あとは産地ツアーに参加してくれたり現地のイベント参加してくれた料理人のみなさんも、最後手伝ってくれてありがとうございました(笑)
ではその顛末を写真で追いましょう。
前日中に高知のスーパー食材に出会った料理人たち、朝一で直売施設にいって青物類を仕入れて、仕込みに入ります。
高知の直売所はかなりラインナップが多彩でいい!
そして香りのマジシャンことビコローレ横浜の佐藤護シェフ。この人は写真に撮られるのが嫌いな人なんですね。
ほうら
いやそうでしょ?
でも肉薄してしまうわけです。
銀座奥田の五十嵐&野口チーム。
野口くんは「小十」の煮方ですが、なんと前日、乗るべき飛行機にタッチの差で乗り遅れるという芸当をやらかしてくれました~!本人も焦ったろうな。
五十嵐君の包丁群。プロの道具はすごい迫力!
左が鋼、右がステン。鏡のように磨き込まれてます。
さすがは日本料理チーム、直売施設では梅の枝も買ってきています。
土佐あかうしの肉の調達はもちろんこの人。後ろ向いててもわかりますね、三谷ミートの専務です(笑)
この日のために15キロ肉を用意してくれたそうです。 えっ 料理って30人分作るだけでしょ?15キロを30で割ったら一人500gだよ、、、(笑)
なんとか2等級の赤身強いのを揃えたかったんだけど、一ヶ月ねかせたら脂が浮いてきて、3等級だねこれって感じになっちゃった、と。
これは最近の土佐あかうしの問題点でもあるのです。サシが入る血統がよく使われるようになってしまったことで、農家さんも等級に走ってしまう。そこをぐっとこらえて赤身中心の肉作りをしてくれると嬉しいんだけど、と全ての料理人が言っているのですが。こればかりは今後どうすべきか考えるところ。
高知の大人気和食居酒屋・かもん亭の伊藤さんは実に旨い料理をつくる人です。この日はなんと土佐あかうしの蒸し寿司(押し寿司)を作るという!これがまた素晴らしかったのですよ。
五十嵐君と伊藤さんは日本料理チームとしてタッグを組むということになっているので、打ち合わせ。えー、僕もこのイベントの中では日本料理チームを実況中継することになっているので、写真もこのチーム中心で撮影しています。
地域を越えた二人の和食料理人の歓談!
三谷専務と肉の状態の打ち合わせ。肉質をみてマルシンを使うことに決定。肉の掃除を開始します。
ビコローレ佐藤シェフも肉の掃除開始。
今回佐藤シェフは、「あかうしはワラを食べてるから、そのワラの香りを肉にまとわせたい」ということで、ワラを調達しています。
五十嵐君はサーロインの一番いいとこを、分厚く切って、、、
カブリをはずして、、、
みるみるうちにリブ芯のど真ん中だけに削っていきます。あーーー端肉が!
うわーこんなど真ん中しか使わない!
「やっぱりね、日本料理はいい部分をちょいちょいと食べるって言うのがお客さんのご希望だったりするんですよ」
と。まあご安心下さい。端肉捨てたりしてません。しっかり三谷専務が真空し直して再利用するそうです。
そしてビコローレ佐藤シェフとタッグを組む、高知のスルラクセ山本たくみシェフは、この日はすね肉を煮込んでゼリー寄せの前菜を作るが、煮込みは前日以前に仕上がっているので、割りと余裕の表情(笑)
この人は土佐あかうしの火入れを極めるために東京や大阪などの名店をまわって舌で盗み、技術を磨いた努力家です。
とまわっているうちになぜか、首都圏からツアー随行している組に知った顔が!
そう、東京で貴重な農園レストラン「ラ・毛利」の毛利シェフ!なぜかビコローレ組の手伝いをしています(笑)
さあてこの日は料理人のみ参加できる有料イベント。続々と参加者が入ってきます。
みんな顔が真剣すぎるぞっ
さて日本料理チーム、まずは土佐あかうしのサーロインの炭火焼き・高知の柑橘で作ったちり酢ジュレのせにかかります。
あかうしサーロインは串に刺され、炭火で!
炭もちゃんと高知県産!
しかし! なぜかこの炭、火力が全然上がらず。
おかしいな、火力が上がらない、、、
横の焼き網で炭を炙りつつ敷き詰めて、なんとか火力を調整!
ようやく煙が上がるように!
よかったぁ焼けて、、、
盛り込んでいきます。
その間にスルラクセ山本君、ちょっぱやで冷製前菜のできあがり!
美しい出来!
「すね肉はバサバサしやすいんですが、できるだけしっとり感が残るようにしました。高知の柑橘とフルーツトマトの味わいを一体化しようと思ってやりました」
いや、美味しいですねぇ! ぜんぜんバサッとしておらずホロホロのすね肉にも味わいがちゃんと残ってます。
ここで五十嵐君の前菜、あかうしサーロインの炭火焼き・ちり酢の完成。でもゴメン、写真撮らずに夢中に食べちゃった。ちり酢ジュレは酸味が丸く、柑橘の柔らかな酸味と香りが実にあか牛の赤身の味わいを引き出してくれている。これで酸味が強かったら、あかうし感が分からなくなっていたと思う!
そうこうしてる間に、佐藤シェフがみたこともないスパッツェラとかいうニョッキを茹でている!
生地をこんな道具に注ぎ入れて、、、
すり下ろし機みたいなのの穴から流れ落ちたのが茹でられる仕組み!
この生地にはビーツとかいれて赤くしたりもするらしいが、今回はここに不知火(デコ品)のピールを入れて色と香りづけをしている!
これに特製のあか牛ラグーをかけていただくという寸法だ!
ラグーに使うのは三谷ミート特製・ネックを使った9ミリ穴の粗挽き肉!
完成形はこちらです!
上に乗っているのは生姜のコンフィ!香りのマジシャンの技術が遺憾なく発揮された美味しいラグー!
一方、「奥田」チームは焼きものの準備に!
なんとあかうしヒレ肉の幽庵焼きだ。
あえて粒味噌の粒感が残る幽庵のつけダレに15分だけヒレ肉をつける。
15分以上漬け込むと、肉の味より味噌が立ってしまうのと、水分が抜けてしまうためだという。
この、すぐさま糖分が焦げてしまいそうな幽庵焼きを炭火でガツッと焼く!
焼き目がついたらすぐさま幽庵タレをかけ回して、、、
さらに焼く!
焼き上がったのを五十嵐君が切りつけていく!
このあかうしヒレの幽庵焼き、白味噌ベースの幽庵地の美味しさが強すぎないので、先のジュレと同じくあかうしの香りを味わえる。粒味噌の粒がカリッと焼かれてこれまた美味しい!
長くなるのでいったんここで続きます。