昨年中の大根やぐら撮影の終わり、Facebookのメッセージで宮崎市内のよしみカメラ社長の一木(ひとつき)さんからメッセージがあった。
「お見せしたい商品があります。お時間ありませんか?」
おおおっと!マジですか、、、寄っちゃうよ!ということで、空港に向かっていた車をギュンと曲げて市内へ。よしみカメラは宮崎市内で写真店を営む老舗だ。しかしただの写真店ではない!自ら企画開発をして、写真用品を世に問うている意欲的なメーカーなのである。カメラグランプリ審査員でもあるカメラマン阿部秀之先生にご紹介をいただいてからというもの、仲良くさせていただいている。
詳しくはここの過去ログ↓を観て下され。
■宮崎に「よしみカメラ」あり! 普通の写真屋さんじゃないよ、なんとここはカメラメーカーでもあるのだ! 超アイデア社長が送り出すオモシロカメラ商品に、実用度満点の携帯ソフトボックスがデビューする!https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/04/2203.html
さてよしみカメラに入ると、面白い商品が僕を待っていたのである。
実を言うとよしみカメラさんからは「どうぞ使ってみて!」と試供品をよくいただいているのだけど、正直言って「これは、、、うーん俺にはどうも、、、」というのもある。ので、そういうのはこのブログには載せてません。ゴメンね一木さん。
でも! 今回は大当たりであった、、、
まずはこの一木社長の写真をみてくだされ。
いや、とくになんもへんじゃないでしょ。とおもうよね。でもこの写真は?
青っぽいよね。じゃあこちらは?
赤っぽいよね。
こんな風に、環境に満ちている光とカメラのホワイトバランスとの関連で、写真に写る色は変わってしまう。そこに、フラッシュの光を加えると、これがまたややこしいことになってしまう。フラッシュの光は昼の太陽光に近い光だ。それが青っぽい蛍光灯の光と混ざって、しかも夕暮れ時の黄色みの強い光が一画面におさまる写真を撮ってしまうと、もう手がつけられない。三つの光が混ざった変な色の写真ができてしまうのだ。
だから、そういう際にはフラッシュにオレンジや青色のフィルターをかぶせて、環境光と同じいろで照射するという技を使うという技がある。
「でも、フラッシュにいちいちフィルターを貼ったり、違う色に変えたりというのは面倒ですよね?そこで、色温度を変えることができる円形フィルターと、それをフラッシュに取り付けるアタッチメントをセットにした商品を開発したんですよ。」
おおおおおお それは便利なんじゃないか!?
左側がアタッチメント、一木社長が持っているのが色温度変換フィルターだ。サーキュラーPLフィルターのように回転式になっていて、45°まわすごとに色温度がアンバー側、ブルー側に変わっていく。
ストロボへのアタッチメント取り付けはむちゃくちゃ簡単。その先端にフィルターをつけて、適切な色温度の角度にすればいいのだ。僕がいただいたのはまさに試作機なので、なぜか色温度のメモリがついてない!(社長、これじゃ使えないっす)
でも、フィルターを回すと色温度は確実に変わる。ホラこの通り。
じつは、昨年中にライトアップされた大根やぐらを写すとき、ライトの黄色っぽい光にフラッシュの光が混ざって、あとで現像処理する際にたいへんに苦労したのだ。だから今回はこいつを使おうとおもって持っていったのだが、、、
今回は、ライトの色がフラッシュの色と同等の色温度だったので、出番がなかったのだ。しょぼーん。でもこの製品、プロカメラマンでフラッシュを常用するが、環境光の条件はよく変わるという人には重宝すると思う。まだ正式な販売ページができてないようだけど、楽しみにしていて欲しい。
しかしよしみカメラマジックはまだまだ停まらない(笑)
おつぎはこの「でんでんディフューザー」だ。
これは僕が即戦力として使える素晴らしい道具だ。ディフューザーとは、フラッシュの光を和らげるというものだが、それよりも点光源であるフラッシュ光を面の光源に拡げるという意義がある道具だ。ソフトボックスやアンブレラといった道具がそれなのだが、フラッシュの光を大きな面光源にすることで、柔らかな光に変換できるのだ。
でも、大きなディフューザーは、停まった被写体を写す際に設置するならいいのだけど、頻繁に動く場合に扱いにくい。そうしたときに役立つのがこのでんでんディフューザ-。これ、丸レフのように畳むとてのひらサイズに折りたためる。
で、拡げたらこんなふうに厚みのある円形に拡がってくれる。
実によくできてる。類似品も多々出ているようだけど、どうせなら日本の会社の製品を使いましょう(笑)
フラッシュの先端を差し込んで、根本をギュッとストラップで絞れば、がっちり固定できる。
この状態でフラッシュを点灯すると!
こうなってくれるわけだ。
使い方の簡単な例。これです!
ワイヤレスでコントロールできるフラッシュであれば、カメラマンが左手に持って上からかざせば、ポートレートを撮る際のライトにもできるわけだ。
えー はっきりいってこれ、使えます!だってね、小さいものならこれでブツ撮りしても大丈夫。
こんなふうにして撮れば、
はい、逆光で撮れました。
横から照らせば、、、
はい、またいい感じです。
真後ろと真横の中間、斜め後ろから照らせば、、、
とこのように、ライティング効果を観ながら簡単に位置を変えられる。ただ、これは小さい被写体にしか効きません。でんでんディフューザの面積より大きい被写体を写す場合は、それより大きな面光源で撮る方がいいですよ。
でもこれ、いいわあ。だってソフトボックスやアンブレラをたてるとギョッとされるけど、テーブルの上にのるサイズなんだもん。さっそく一平寿司に移動して、レタス巻きを撮る。
むう、いい感じ。
そして、実はこの写真!
太陽が画面向こうから照らしている、完全なる逆光だったため、普通に撮影したら農家のおさむちゃんの顔は真っ暗になってしまう。そこで、このようにでんでんディフューザーをつけたフラッシュを設置。
これで光を当てながら撮影したのが、先日のあのエントリなのである!
少なくともこのでんでんディフューザーの面積があれば、あの程度の日中シンクロの拡がりを表現することができるということがわかった。すんげー使える!
しかもですね、過去何回もこういう撮影をしているけど、だいたいは大きな面積のアンブレラを使ってきた。そうするとですね、風が吹くと、簡単に倒れるんですよ。そして、アンブレラはひん曲がり、ヘタをするとフラッシュもぶち壊れてしまうわけです(涙)そんな悲しいめに合ったカメラマン、多数いるはず。
でもこのでんでんディフューザーの面積ていどならば、風をそんなに受けないので、倒れにくい!今回も微風があったけど、気にせずシャッターを切ることに集中できたのである。
こんなふうに人を撮る際も活躍。
メインとなるライトは右から、大きなアンブレラで当てるんですが。
これ一灯だと、左側には影ができてしまい、無用にドラマチックな写真になってしまう。そこで、、、
左からこんなふうに補助的に弱めの光を当てるわけです。ここでメインライトと同じ明るさにしちゃうと、立体感がなくなるので、メインライトより弱めに設定する方がいいですよ。
ということで、この商品は使える!しかも6480円と激安。畳んでケースに入れて、なんとたったの150g!常にバッグに気軽に入れておけるでしょ。ヨドバシカメラとかでも扱うはずなので、ぜひ探してみて下さい。
もひとつ、こんなのもいただきました。
はいこれも重宝します!風景写真なんか撮る際に水平を出す際に使うものです。使い方は簡単。
三脚とカメラをネジで留める間にこれを挟み込むだけです。それで緑部分の空気が円内にくるように調整する。絶対的に精度が高いわけじゃないと思うけど、おおまかな水平はこれで出せる!実際、やぐらを見下ろす写真を撮る際につ買わせていただきました。
それと最後にもう一つ。
なんと一木社長の娘さん、歌手であった。アクサレディスゴルフトーナメントin MiyazakiというイベントのCMソングに採用された「トビラ」」を歌っているのだという!すんげーーーー
一木彩也香さんの「トビラ」、ぜひ聴いてみて下さいな。
ということで、、、
今回のよしみカメラ製品群、使えるものばかりだ!一木社長、ありがとうございました。バリバリ使わせていただきまーす。