連載記事でワサビを採り上げるので、仲間の仲卸である昭島松源の若山クンに「普通の真妻(まづま)ワサビと、違う品種のを取り寄せてよ、それも葉っぱがついたままのがいいな!」と無理目なオーダーをしたら「お安いご用ですよ~」と、産地手配をしてくれた。
それぞれ3本くらいでいいよとお願いしたのだが、事務所に届いたのはおびただしい本数の、それもワサッと葉が生い茂った状態のもの。ワサビって美しいなあ!あまりにも素晴らしい立ち姿なので、なんとかそれを表せるようにとこんな感じで撮りました。背景の白抜きしてませんが、それは連載のデザイナーさんにお任せすることにします。
こちらは一般的によく識られる真妻種。とても綺麗な仕立てです。
せっかくだからsd quattroでも撮影。ね、力強く清々しい。まさに清流のワサビ田から直接きたことがわかる、その場自体が清冽な空気にみたされるようなエネルギーに満ちている。
そして、もう一種が長野県で栽培された賀茂自交というもの。自交というのは独自交配と言うことでしょうか。賀茂って、たしか静岡のワサビ産地ど真ん中の地域名だ。そっちがルーツなのかも知れない。ワサビを代々とり続けて選抜する過程で、性質が変わっていくはずなので、独自の品種として成立させているのかもしれない。
ご覧の通り、なんとなくさきほどの真妻種と比べてワイルドな感じだ。
もちろんどちらのワサビもすぐさまおろして愉しませていただきました。
築地で購入した鮫皮のおろし。小さいのを買う人が多いらしいが、大きいモノを買って全面を使っておろす方が効率もよく、力を入れずにおろしやすいのでよいというので、4000円くらいのを買いました。
本当に美味しいねぇ、ワサビって! それだけで舐め続けてしまいそうです(笑)
ちなみにさきほどの葉付きワサビの葉と茎も、若いやつはすべてむしって刻んで、塩もみして湯通しして、醤油と砂糖で漬け込んでわさび漬けにしましたわい。
ジップロックで簡易に漬けたんだけど、これが信じられないほど旨い!辛みもちゃんと出た!
ワサビはすべて葉付きで販売されたらいいのになあ、と無理なことを思うのでありました。若山クン、手配ありがとうね!