さてさて、先日「そろそろ後継機が発表されるかも」と書いていたのが、正式に発表されました。
その名はE-M1markⅡ!
■公式サイト
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2016b/nr160920em1mk2pkj.jsp
ぱっとみあまり変わっていないのは、逆にとても嬉しい(操作系が変わらないからすぐに慣れることができる)。しかし、よくリリースノートを読み込んでみると、ずいぶんと変わった(追加された)点も多い。それらも、どうやらすべて機能とのバランスをちゃんと考えた上でそうなったと言うのが見て取れる。よかった。
と同時に、先日のようにかなり値下がりした現行E-M1も、いまだに買いだとやっぱり言える。正直な話し、現行E-M1で十分といえる部分も多いのだ。だから、繰り返しになるけど、これからカメラを始めようと思っている人には現行E-M1と12-40mmf2.8proの組み合わせを買うのでも、ぜんぜん後悔しないはずだ。
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僕はおそらく新しいE-M1markⅡと現行E-M1の二台体制に入ることになると思う。
さて、E-M1markⅡのスペックだけど、なんだかしらないうちに超高速連写機になってしまった。というのは、ニコンのフラッグシップ機であるD5の連写が10~12コマ/秒なのに対して、E-M1markⅡはなんとAF/AEを追従させながら最高18コマ/秒をたたき出すというのだ。もちろん、D5はセンサーのサイズがE-M1markⅡの二倍あるので同じ土俵で比べてはいけないのだけれども、E-M1markⅡも画素数がアップして2037万画素になっているのだから、これはスゴい。
ただ、俺はそんな超高速連写、使わないなあ(笑) 料理のプロセス撮影にはいいかもしれないけど、それでもそんな早くなくて大丈夫だと思う。これ、完全にスポーツ狙いだろうか。ということは、ニコンやキヤノンと同じように、フラッグシップ機は超高速連写機で画素数とかは控えめ、そしてひとつ下のグレードの機種(OLYMPUSならE-M5系)に画質の最高クラスを持ってくるという戦略ではないよね?それはダメよ!E-M1系に最高画質を持ってきて下さいね、OLYMPUSさん。
ただ、今回の朗報にひとつが、とうとう搭載されたハイレゾショット機能。画素をずらしながら8回撮影した画像を合成し、5000万画素相当の画像を創り出してくれる。これがあれば、センサーサイズが小さいから風景はなぁ、、、と諦めていたのが、画素数の面では限り無く克服に近いことになる!
しかも、これもセンサーサイズがD5等の35mm版のカメラに比較して小さいゆえのメリットだが、画面のこんな範囲にAFの測距点が拡がっている。
これだけあればかなり正確なフォーカシングができるはずだ。またEVFの性能もかなり上がっているようで、こちらも楽しみ。現行E-M1のEVFで十分に見やすいし、フォーカスピーキング機能を使えばマニュアルでしっかりとフォーカスを合わせることが出来るのだが、さらによくなったというのであれば、人によっては光学ファインダーよりこちらの方がいいというのも出てくるだろうね。
あと、電池が新しい型番にリニューアルされて、充電器なども刷新されてしまったので、現行E-M1とのバッテリー共用は残念ながらできない。ただ、新しいバッテリーは容量が37%アップしていて、しかも充電時間は50%短縮したとのこと(!)これってすごく重要、、、
充電器自体はこれまでどおり軽そうでホッとしました。しかも、充電状況がこまかく表示されるようなLEDがみてとれる。これまでLEDは1つしかなくて「いつになったら終わるんだよ~!」という感じだったので、これまた期待できる。
また僕が常用しているバッテリーグリップ(縦グリ)もHLD-9という型番に刷新。
む、ちょっと大きくなった?と不安に思いもしたが、それ以上に素晴らしい!と思ったのは、十字ボタンがついたとのこと!これまではシャッターボタンとダイヤル、ファンクションボタンしかなかったので、例えば縦位置撮影中にフォーカス位置を変えたいと言うときには、グリップを離して操作しなければならず、これが面倒だった。この追加は縦位置撮影がメインの僕にとっては超朗報!
それともうひとつ、OLYMPUSユーザーなら「おおおおっやっとかよ!」とわかるはずの機能追加がある。それは、、、
カスタマイズした設定をパソコンに保存し、必要に応じてカメラに書き戻すことが可能な「マイセットバックアップ」。複数台を使う場合の同一設定、ファームアップを行う場合の設定保持用にも活用できます。
というものだ! やったー! E-M1はカスタマイズ性が高くて、自分好みにセッティングをどんどん変えていくことができる。しかし!それゆえに、いちど工場出荷状態にリセットすると、「あれ、どこ変えればいいんだっけ」となってしまうこと必至だったのだ。特に修理が必要でサポートに預けた時、戻ってくるとほぼ必ず工場出荷状態になってくる。これがニコンならば、記録メディアにセッティング状態を書きだしておいて、それを本体に書き戻すという機能がある。これがOLYMPUSにはなかったんだよね。
ただ、メディアではなくてPCに保存というのが面倒くさそうで気になるんだけどね、まあ仕方がない。この機能搭載を歓迎します。このこことを書くメディアは特にないだろうけど、僕はユーザーだからこそ、こういう細かいところが目につくわけです。
さて同時に発表されたレンズ群がまたすごい! いままでのマイクロフォーサーズ用レンズ資産と合わせて、いよいよシステムの完成に近づいたと思う。
今回発表のレンズの中で、画質番長なのは25mmf1.2だ。
35mm換算で50mmf1.2という超ハイスペックレンズ。すでにOLYMPUSマレーシアのロビン・ウォン氏が自身のブログでこのレンズのレビューをしているが、素晴らしい、いやすさまじい!
■Olympus M.Zuiko 25mm F1.2 PRO Lens Review
https://robinwong.blogspot.jp/2016/09/olympus-mzuiko-25mm-f12-pro-lens-review.html
それと、初心者にはこれもいいかもしれないねという便利レンズも登場した。それが12-100mmf4だ。
35mm版に換算すると24mm~200mmという、それだけ幅があれば普通の使い方ならもういらないでしょ、というくらいの高倍率ズーム。しかも全焦点距離でf4通し。f2.8のボケが必要ないのであればいいかもしれない。しかもこのレンズのすごいのは、手ぶれ補正機能が入っていること。
「そんなの普通じゃないの?」と思うかも知れないが、OLYMPUSのカメラには通常、ボディ側にも手ぶれ補正機能がついている。じつはこのレンズ、ボディ内手ぶれ補正と連動して手ぶれ補正をしてくれて、なんと最高で6.5段分も補正できる!
おそらくシャッター速度1/10くらいでも、楽勝でf4で焦点距離200mmで撮影できてしまうわけだ。これならば撮影の自由度が果てしなく拡がる。いやスバラシイですね。12-40mmのほうが画質的には上だと思うけど、便利度ではこのレンズにはすさまじいものがある。
さて、プレスリリースを丹念にみていったらいろいろオプション機材も発売される。そのなかで、OLYMPUSらしいトホホなものも発見。それはこのリュック型のカメラバッグ。
OLYMPUSは自社製カメラバッグを充実させようとしているんだけど、ハッキリ言って真面目に作りすぎてしまう。このリュック、まだ詳しいスペックがでていないのでわからないけど、おそらく重くてゴツくて使いにくいと思う。前のショルダーバッグタイプのモデルについてはここに書いたとおりだ。
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2013/12/10003.html
ここにも書いたけど、またやってくれてるよオリンパス。リュック上面をみると丸いわっかがある。これ、マイクロフォーサーズのレンズが接続される部分のマウント部です。ご丁寧に金属製。そんなのいらないから、はずして軽くしてくれといいたい。マイクロフォーサーズのメリットは軽い・小さいことなんだから、その利点を消してしまうようなバッグはいらないんだよ、、、まあ、まだみてないからわからないけど。
ということで、いろいろあるけど、それでもE-M1markⅡの登場と、スペシャルレンズ群の登場は本当に嬉しい!ということでした。