さて田野畑からまた1時間半くらいかけて久慈市にあがる。いっておくがまだ3カ所しか廻ってないが、もう夜である。岩手県はデカい。どんなにでかいかというと、一県で四国の四県分の面積があるので、その半分を廻るといったって2つの県を走り廻る覚悟が必要なのである。
さて、久慈市では懐かしの久慈グランドホテル。そこから駅の裏側に出て、ちょっと海側へ歩いたところに、今日の店がある。
店名は「魚棚」。
調べによれば「なかなか海鮮が旨い店だそうです。明日は短角の肉になりますので、今晩は魚がいいかと思いまして」とのこと。はい、ナイスチョイス!
結果的にこの店、すんげー安くて美味しかった!
だってさ、メニュー観たら、東京ならほぼ居酒屋価格なんだもん。
もちろんこちらの人達にとっては「安い!」という価格ではないのかもしれないけれども、リーズナブルだよなあ。
もちろん、こうした一品もの以外に刺身盛りも。盛り合わせはなにが出てくるかわからないので、食べたいものを指定していく。
アブラメにソイ、タコにイカ、、、
突き出しはカツオの煮たやつ。
そして岩手ではメジャーな山菜である「しどけ」のおひたし。
しどけは香りのある山菜で、好みに合わない人も居るかもしれないが、アクも無く茹でただけで食べられるので、簡単美味しいの山菜だ!
そしてギョウジャニンニクの冷ややっこ!
コレが旨い、、、一人一鉢頼んでも良かったな。ここで出た豆腐もやっぱり先の田楽のようにしっかり硬い、実の詰まった豆腐であった。
さて、出始めの時期だというホヤ!
えーホヤが苦手という人はたくさん居ると思う。そうだよね、おれもホヤって、ながいことうまいもんじゃないと思ってた。でもそれは、鮮度の問題なんだよ。
ここは産地ど真ん中であります。海鮮を看板にする居酒屋でホヤがまずかったらどうしようもない。オーダー入ってから生きているホヤを捌いたものがでてきます。
この雑味のなさ、気持ち悪さのなさ(変な表現だけど)。素晴らしい!ジャクッとした食感と複雑な、果実美のようなジュースがほとばしるのが、旨い!
これは期待が持てますねぇ、、、つづきまして刺身盛り!
アブラメとソイはかなりいいかんじ、イカは鮮度たいしたことないな、タコもゆでだかぁ、とちょっと温度差はある。
でも、ソイとアブラメは素晴らしかった!
山菜の天ぷらは大きなコシアブラに山ウド、ユキノシタ。塩でいただくのが旨い!
そして感動的だったのがこれ。
ウニの貝焼き、、、ウニの身が、中型のアワビの貝の上で焼かれています。これが実に実にいいお味。じつは俺、ウニは加熱したのがすきだったりします。これは酒が進む!
そしてこれが海鮮コロッケ。こいつがまた素晴らしい!
みためは普通だけど、、、
じつはこれも貝の上にベシャメルソースとホタテ・イカなどの魚介がぎっちり入っていて、そこに衣をつけてあげているという変則版。
美味しいです。なかなかに創意工夫!
このあと、この貝の上で焼くメニューのもうひとつ、アワビと海藻をニンニクタレで焼いたものがでたのだが、写真撮っておけば良かった。酒を要するすばらしい味だったのだ。
いやー いい店だった!仲居のおにいちゃんがちょっとキャリア短めぽくて不安だったが、メニューを選ぶとかなり楽しめます。しかも安いね、東京の感覚で行くと!
さて外に出ると、もうヤマセの影響でもやもやです。店を出るときに仲居の兄ちゃんに「このへんで〆にいいラーメンとかある?」ときいたら、そこはハッキリと「夜おそくまでやっている三太夫という店がいいです」と教えてくれた。
店に向かう途中、なぜか女優の斉藤由貴の話題が出たアタリで、往年のカセットテープのCMの話になる。みな80年代に青春時代を過ごした連中だから(笑)
「TDKのAD」 「AXIAの白い可愛いテーブ」 「メタルとかハイポジ」 「オートリバースの革命」 「早見優のCM」 あたりで大盛り上がり。いい時代だったぜ~
そうこうしてるうちに、三太夫へ。
ここ、呑みのあとの〆にはいるにしてはめずらしく、二階にあるんですよ。はいりにくいんじゃない?とおもうが、先客がおりてきたりしていて、けっこう繁盛店!
えー、わたくし、マーボー丼と焼肉ラーメンと言いそうになったのだけど、おねえちゃんがちょっと可愛かったので積極的にコミュニケーション。
「あなたのお薦めは何なの?」
「えーっと、、、私がこの店で働き始めたとき、アサリラーメンを食べて美味しい!と思ったんです」
アサリラーメン!? 青森ではしじみらーめんだが、、、 よし、それだ!っ
むき身のアサリが入ったこの透明スープのラーメンが、、、
あっさりしていて、実に美味しい!
これは〆にもってこいだ!おねいちゃんどうもありがとう!
あ、すみませんマーボー丼も食べてます。マーボー丼はカレーライスの親戚なんで、たべないといけないんですよ。ええ。
こんなふうに、夜は更けていくのでありました、、、