昨日、嫁さんが京都に行っているので、誰か誘ってよと書いたら、本当に誘ってくれた人がいる。Twitterで僕をフォローしてくれていて、しばらくまえから数回メッセージをくれて、なぜかおいしそうなポン酢まで送ってくれた。
そのUG君が「ぜひお連れしたい魚の旨い店があります」という。 魚か!喰いたい!ということで、まだ会ったこともないUG君の言を信じて、行くことにしたのだ。
ちなみに都内某所がどこであるか、またお店の名前は出せない。常連さんばかり来ている店で、その友人ならOKという店なのだそうだ。
さて●●●●●駅に到着すると、改札に思ったより若い男性が。
「UGです!よく来ていただきました、、、こちら、僕の地元の親友で、食べ歩きが趣味の男です」
「ヒデです。いつもブログ観てるよ!」
と、本当にまっさら初めての出会い。これ、普通なら相手は女の子だよなぁ(笑) でもなぜか愉しい。最近こういう行き当たりバッタリなノリは久しぶりである。
さてこれが某店の店内。外観も激シブ! この時点では我々の他に2人だけだったが、続々とお客さんが入ってきてすぐさま満員。しかも全員が常連!
「そうなんですよ、僕は300日は食べ歩きをしていて、それ以外の60日はここに来ます(笑)」
という彼がUG君。
「俺もたいがいの店は食べ歩きました。肉に関しては、ちょっとブラインドテストしても「これが松阪!」ってのがわかるところまでいかないんです。だからキッパリと探求を諦めました」
というヒデ君。いやいや、肉のブラインドテストはふつう業界人でも無理だから!
ちなみにこいつら、酒も醤油もどんぶりも、自分の好みのものを持ち込んでいるという常連である。
まずは赤メバルの煮付け。実にアッサリした煮汁で、魚の持ち味を前面に出そうとしているのがわかる。酒を呑まそうとおもったらもっと醤油と砂糖で甘辛に濃くしてしまうだろうが、そういうところにいかないのがニクイ。
豆腐にかかっているのが、ヒデ君持ち込みの醤油である。
「キッコーマンの醤油とか、うま味が薄くて変な香りがしてすきじゃないんです。うちで昔から、蔵から直接買ってきてたんです。え、どこの蔵かって?それは勘弁してください、持ち込みだから旨いって感じちゃってるんですよきっと」
とかなんとか言うが、ヒデ君セレクトのこの醤油、たしかに香りもうま味も芳醇でおいしい!
UG君も負けじと「これ、お薦めの酒のつまみです!」とワサビを刻んだものを味噌に漬けたものを繰り出してくる。もちろんバリバリの持ち込みである(笑)
こいつがマジで旨いっ!しかも一括表示みたら、味噌とワサビと砂糖だけ! 素晴らしい、、、
「しかもこれ300円しないんですよ!生産者さん、間違ってますよね!」
ほほう、なるほど、、、UG&ヒデのコンビは、値段やグレードなんてどうでもいい、ただまっとうに旨いかどうかで評価をするやつらなのだ。いいじゃないか!
刺し盛り、大変においしゅうございました。中でもホタルイカの火入れが素晴らしい。房州の初鰹のハラミが実においしい。そして久しぶりに食べることになったミナミマグロ。ほどよい中トロがとろけました。マグロはなるべく食べないようにしてるけど、食べるとやっぱりおいしいね!
ここからガンガン頼みます。
大皿料理に出ていたカツ煮。いいかんじに衣が汁を吸ってボリューミーに膨らんで、タマネギの甘みとあいまって旨い!
鮮度がビチビチにいい焼きハマグリ。
旨くないワケがない!
そして彼らがイチオシの一品が「漬け」。
この日はマグロだが、いつも色んな魚の漬けがあり、白飯のあるときは漬け丼が1000円で信じられないほどおいしいのだそうだ。
この日はタケノコご飯だったのだが、ヒデにならって強引に漬け丼を敢行。
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお 旨い!
この漬けタレが最高に魚の旨さを引き立てる! これは再訪して、白飯で食べたいね!
いや、なかなか素晴らしい店で楽しませてくれました。これで一人5000円ナリ。
さてどうしようかなと思ったら「ぜひ我が家に来て下さい」という。え、まじ?
「呑んでほしい酒がいろいろあるんです!」
というので5分ほどの距離のUG宅へ、、、 (注:初対面なんですけどね(笑))
独り者のUG宅は、それはもう酒の嵐。
しかも普通の酒じゃないのばっかり。
「これは、生原酒を3年寝かせて、せんじつ自分で62度で火入れしたものです」
「こっちは本醸造ですけど、5年寝かせておいしくなりました」
「あっ 30年もの古酒ありますよ」
とかそんなんばっかり。まじかよお前!
しかしこいつらの好みは信用できちゃうな。だってつまみで出してくるものがことごとく旨いんだもん。
香川県の山奥でつくっているという甘納豆。そして御殿場の某メーカーの手によるボローニャソーセージとベーコン。
いや、実にいい時間を過ごしました。
「やまけんさんがホントに来てくれるとは思わなかった!」
とよろこんでもらえたようだけど、俺の方こそ久しぶりにこんな、予定調和無しの遊びができて愉しかった! つぎはこいつらをイル・タンブレロに連れて行った後、立ち食いそば「おか田」のそばで〆ようと思ってます。二人とも、これからもよろしくね。