やまけんの出張食い倒れ日記

香川県観音寺より、合田文彦さんのセロリ届く。このセロリはオリーブ牛との共生関係でできているのだ!

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dp3quattro+FT-1201 90mm

オリーブ牛の生産農家である合田さんから、セロリが届いた。合田さん、ありがとう!

セロリは、スーパーで売っているのを買おうとすると、ペランと一枚か二枚の葉を掻いた状態で売られているので、原木の形を識らない人もいるだろう。実際にはこんな株として植わっています。

さすがにこの姿で流通しても、自宅でこんなでかいの食べきれないよ!ということになるので、ぺらっとカットした状態で売ってるわけですな。

でも、本音を言うと、こーんな株で売ってる方がガシガシ使えていいと思う。僕の農業の師匠であるぽっこわぱ農園という、当時千葉にあった有機農園に行ったとき(僕が高校3年生の頃だ!)、の収穫期を逃してちょっと硬くなったセロリをぶつ切りにしたのをマトンと一緒に炒めたのがでた。料理をしたのは料理上手なヨシコさん。この炒め物の味が、ほぼ30年たった今でも忘れられない。

さてこのセロリだが、生産者の合田さんはセロリ専業農家ではない。じつは香川県の新名物となりつつあるオリーブ牛の生産者でもあるのだ。

 

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こちらが合田さんファミリー。文彦さんは左端の巨漢である。このハウスはトマト。で、下の写真はセロリだ。

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彼らが栽培をしている地域は観音寺市のなかでも海側なので、砂質土壌だ。つまり砂の畑である。

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砂質土壌だと、水はけはよいけれども、水と共に肥料分もさーっと地面に抜けて行ってしまう。そこで有機質、つまり堆肥を入れて土質を改善する必要に迫られた。そこで役に立つのが牛なのである。

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牛は糞をする。その糞を発酵させて堆肥にしたものを砂質土壌に入れていくことで、だんだんと有機質が豊富になるのだ。

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すると、有機質を餌とする微生物の分泌物が接着剤の様な役割をするようになり、砂と砂のように結合力のない状態ではなく、あるていどまとまりのある塊(団粒構造という)になる。そうなると、肥料分や水分をある程度保持できるようになるのだ。

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だから、彼らにとって牛はなくてはならない存在だったわけだ。いまも牛舎と畑は隣り合わせになっている。

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合田さんところのオリーブ牛は、ど真ん中の黒毛和牛なのに、ちょっとそれっぽくない。というのは、オリーブ牛の篤農家の牛舎に行くといつも思うのだが、毛がツヤツヤして枯れていないのである。通常、黒毛和牛でA5を目指す場合、出荷直前は「枯れた」と表現される状態で、毛づやは悪くなっていくものだ。でもオリーブ牛はオリーブオイルがたっぷりのこった粕を一日100g程度たべており、これが影響を及ぼすのか、最後まで健康にいることが多いのだ。

しかも、、、

「うちの牛はトマト食べよるよ」

えっ トマト!? と、収獲しといたトマトをえさ場に放り込むと、、、

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寄ってきて匂いを嗅いで、、、

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あっ 食べた!

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ほんとうに食べてます、、、 肉牛肥育のことを識ってる人だと、ビタミンコントロール上どうなのだろうかと思うだろう(笑)いや、おれはこの育て方、いいと思うよ。ちなみに合田さんはオリーブ牛生産農家の中でもトップクラスと言われています。

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そんな合田家のセロリ!

ありがたくいただきますぜ、文彦さん、、、

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さいごにどどーんとセロリ画像を。

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なぜかはわからないけど、セロリはSIGMAのdp3quattroで撮影するといい感じで撮れるのだ。 ライティングは上からの半逆光と右斜め前から、そして背景トバシの3灯です。

合田さん、週末にがりがりいただくぜ、、、