やまけんの出張食い倒れ日記

週刊朝日今週号の特集記事「農協大票田の逆襲」、力の入ったよい記事だ!

僕は世間からどうやら農協擁護派と思われているようだ。ある農協関係者がNHKの番組でコメントを求められたとき、「やまけんさんにきけば」と言ったところ「あの人は農協側の人だから」と言われたと教えてくれた。つまり僕は農協側の人間として認知されているらしい(笑)

実際には僕の仕事のクライアントに農協がなることはほとんど無い(講演は除く)。僕がコンサルしてきた相手は独立系の生産者団体や自治体が多い。あ、たまに自治体からの仕事だが、お金がJAグループを経由していることはある。けどその場合も、仕事の采配は自治体がしている。

だいいち、農協にとってはいつも「そんなこと言われてもできねーよ」と言われるようなことしか僕は言わないので、煙たい存在と思われていると思う。

けど、政治界・経済界がよってたかった農協という組織をぶちこわそうとしている状況をみていて、ちょっとそれはおかしいんじゃないの?と思っている。それを声に出しているので、農協擁護派に見えるのだろう。たしかにいまの状況下においては、擁護したい気分にもなるので、そう言われても特に問題は無い。

で、今週号の週刊朝日の表題の特集はとっても面白く読んだ。呼んでない人はぜひ買って読んで下さい(あ、僕の連載「奇跡の食材」が掲載されている週刊現代もよろしく)。

いつもいうことだけど、農協という存在自体は農家にとっての役場・銀行・販売代行者・ショッピングセンターをすべて兼ねた存在みたいなもの。その姿は全国で様々だ。一つの農協の所行がおかしくても、全体が悪いということもない。逆もまたしかり。

市役所だって「どこそこの役所はよくない」ということはあったとしても、それで全国の役所を解体してしまえというのは乱暴な話しでしょう。それと同じで、ここまで農家の生活をカバーする存在になってしまった農協という組織を簡単に買いたいなどできるものではないし、やってはいけないと思う。

そんなことを言うときっと色んな人が「でも困ってる農家もいる」と言うだろう。もちろん「農協が変わらなければならない」部分は多いと思う。でも解体する必要はないと思っている。

ということで、週刊朝日、やるじゃないか!