昨日の日経新聞社説や各紙の記事で、いよいよ安倍内閣や自民党が農協改革の法案提出の準備を進めている。自民党の稲田朋美政調会長は、農協からの反発に関して「誤解されている。地域単位の農協が自主性を持って、創意工夫できる農業を目指す改革だ」と、うまいこと言っている。いかにも民主的、自由主義的な方向に農協を向かわせ、強い農協をつくるための措置ですという感じで、世論的には「そうかそうか」となる言い方だ。
しかし、ホントは違うこと考えてるでしょ~、ということは農協側のメディア以外は誰も言いません。これ、ちっと怖いよ。
ちなみに俺は農協保護論者であるわけではなくて、経済市場主義者側が新しく作ろうとしている秩序が、ろくでもない未来図しか描けそうにないから、農協が継続した方がいいんじゃない?という立場だ。農協にはよい面も悪い面もある。しかし、それを理解しないまま改革といっても意味が無いだろうと思うのだ。
今週号のモーニング「会長 島耕作」で、最後に「日本の農業を工業に近づけていくことが必要なのではないか」というような論調のやりとりが書かれていた。これは、「向こう側」の象徴的なキーワードだと思う。その方向で食文化が悪くなっている国が沢山あるんだけどね。和食文化を世界に発信といいつつ、その文化の根底をどうしようと思ってるんでしょうか。
ということで、しばらく前に配信した、農協改革といいつつ、政府が何をしようとしているのか、ということを書いた号を再掲します。